第二章までの登場人物
第二章までの登場人物
~アジール(山小屋)建設チーム~
【ヘニョ】(本名:ヘンリクまたはハインリヒ/ 特許状の記載:捨て子と呼ばれしハインリヒ/ 宿星:天魁星)
◯立場:プロジェクトリーダー(大公公認・あんたが大将!)
◯特徴:日当1ペニヒの豚飼い少年。杜撰で無謀だが素直。孤児なのに「家族」が多い。
◯現在の状態:右脇腹を毒刃で刺されるも奇跡の生還。左手の甲に真の紋章『聖域の紋章(雪と宿り木の紋章)』が厳かに明滅中。
【ヤックライン・ウーバーリン】
◯立場:アルレン城城代
◯特徴:シュロッフェンシュタイン家に仕える下級騎士。ヘニョに隊長と呼ばれ信頼されている。ヘニョ(大公)と主人(シュロッフェンシュタイン家)の板挟みになる可愛そうな中間管理職。
◯現在の状態:アルレン城でヘニョを心配しつつ、仕事に精を出している。
【パベル】
◯立場:シュロッフェンシュタイン家から送り込まれたベテラン役人
◯特徴:密命は「内側から完璧に自滅させろ」。しかし、仕掛けた嫌がらせがすべて最高の内政に変換される可哀想な中間管理職。
◯現在の状態:ヤンの凶刃を自慢の『マル秘帳簿』で受け止めたあと、地面に手をついてヤンの命乞いをした。
【ヤン・チャペック】
◯立場:シュロッフェンシュタイン家の新人役人
◯特徴:純朴で熱血。大公のプロジェクトに燃えていたが、実は密命を受けており毒刃によってヘニョを刺す暗殺者へと変貌。
◯現在の状態:5匹の豚たちの肉弾突撃により捕縛。ヘニョの紋章の力で赦された後、「勝手に人を無垢で善良にしないでください」と言い残してアジールを去った。
【ニギ親方】(本名:狼のニコラウス)
◯立場:建築ギルドの天才建築士(13歳)
◯特徴:ヘニョより背が低い。声変わり前。口が悪く生意気で、躊躇なく大人を使える。ヴァルザー人。
◯現在の状態:物理とコストを最優先する進行管理能力の持ち主。パベルの企みを地政学的現実で粉々に粉砕した。落成式では山小屋のために祝詞を行った。
【ステファン】
◯立場:伝説の車大工(パベルのマル秘リスト第一項)
◯特徴:昼間から酒を浴びるように飲む重度のアル中おやじ。
◯現在の状態:豚たちのパワーを100%活かす木製ソリ『シュリッテン』を爆誕させた。完成した山小屋を肴に、大公レオポルト三世の霊と酒を酌み交わしている(?)。
【ブリギッテ】
◯立場:伝説の編み物名人(パベルのマル秘リスト第四項)
◯特徴:炊き出し場で異様な「呪いの編み歌」を不気味に歌う老婆。
◯現在の状態:豚の皮膚が擦り剥けない最強の防寒ハーネスを編み上げた。極寒のアールベルク峠を「低地より涼しくて最高」と気に入っている。
【スタシャ】
◯立場:アルレン城近くに住む、スカーフを巻いた小柄な老婆
◯特徴:ヘニョを10歳から見守ってきた祖母のような存在。温かいパンを届けてくれるアジールの物流担当。
◯現在の状態:毒に倒れたヘニョにヤンの生死を問いかけ、「身内の法で落とし前をつけさせる」と凄まじい貫禄を披露した。
【マチェイ】
◯立場:アルレン城の職人 / ヘニョの昔馴染み
◯特徴:たまに建設現場にやって来て助言をくれたり、作業に加わる。読み書きができ、色々なことを知っている。
◯現在の状態:ヘニョが真っ赤になって耳打ちした言葉から、礎石に『Cella della Vera』の飾り文字を下書きした。
【ベンノ】
◯立場:アジールの建設作業員(※春より正式加入)
◯特徴:丸太のような太い腕を持つ、口数の少ない寡滅な大男。
◯現在の状態:かつてはランデックの広場で荷物の積み替えをしていた労働者。小さな教会でトマスと祈っていた「謎の大男」の正体。春から合流。ヘニョが怪我をした時は真っ先に手当てをした。
【オレク一族】(オレク、カシャ、ヤネク、コバ、アニャ)
◯立場:ウンターインタール地方(?)から命からがら逃げてきた『逃亡農奴』のファミリー
◯特徴:化石のように硬い手の「まめ」を持つ泥まみれの労働者たち。
◯現在の状態:パベルの悪巧みを知らず、パベルを「お肉の神様」と崇める。娘のアニャだけはパベルを「わるいこ」と見抜いている。
【新しい若い司祭】
◯立場:コンスタンツ司教座の『方』からやってきた男。
◯特徴:妙に浮世離れしており、大修羅場の現場を見ても全く動じない。
◯現在の状態:ヘニョの紋章の輝きを見て「天の香りがします」とのんきに感嘆している。ヘニョの紋章は聖クリストフの祝福であるという見立てをしている。
【ハム】(宿星:地獣星)
◯特徴:豚たちの絶対的リーダー。人語を理解し、強い反抗精神と圧倒的なリーダーシップを持つ謎のマンガリッツァ豚。
◯現在の状態:ヘニョが刺された瞬間、澄みきった怒りを瞳に湛えて時速25マイレ(40キロ)の肉弾頭と化し、ヤン・チャペックを制圧。ヘニョが死にそうな時には隣に寄り添い絶対に離れなかった。
【ピンク / ベーコン / ポルコ】
◯特徴:マイナス30度の極寒に耐えるモコモコの毛を生やした最強の山岳サバイバー(マンガリッツァ豚)たち。
◯現在の状態:聖マーチンとアルプスの冬を生き延びた奇跡の家畜たち。ステファンのソリとブリギッテのハーネスにより最強の物流インフラとしてアールベルク峠で労働中。命の灯火の消えかけたヘニョに寄り添っていた。
【ブッダ】
◯特徴:いつも自由。目を離すとすぐに迷子になる、空の色や川の色や雪山の威容をじっと見つめる哲学的マンガリッツァ豚。
◯現在の状態:ヤン捕縛の際、顔の真横にそっと座って静かに目を閉じ、非暴力で敵を制圧した。
~ランデック / シュロッフェンシュタイン城(東の陣営)~
【コンラート・フォン・シュロッフェンシュタイン】
◯立場:シュロッフェンシュタイン家当主 / 宿敵
◯特徴:ヘニョの持つ「大公の特許状」に印がないのを見て『公文書偽造罪』として処刑しようとした。大公の政治的介入により、民衆の前で私財提供の誓いを強制させられた。
【スサナ夫人】
◯特徴:コンラートの妻。冷徹な政治的頭脳を持つ貴婦人。パベルにアジール自滅の密命を与えた。
【トマス】
◯立場:東側のロットメンネル(荷運び人)の青年
◯特徴:アールベルク峠で二人の兄を亡くしている。ヘニョの計画を応援したいが、仲間への配慮からよそよそしく接するしかない孤独な男。
◯現在の状態:夢の中でヘニョに「カベヒバリの巣がある岩棚のたもとに建てろ」とアドバイスをしていた。大公軍の行軍に伴い徴発され、石切場の隙間でかつて教会にいた大男がヘニョの仲間として働いているのを目撃。二人の視線が一瞬交錯した。
~その他の人々(世界を彩る宿星候補たち)~
【レオポルト三世】
◯立場:チロルの星 / 突撃公(チロル・シュタイアーマルク・ケルンテン伯)
◯特徴:白銀の鎧を纏い、軍馬に跨る豪放磊落な武人大公。その実は、不忠な臣下を炙り出すためにあえて印のない特許状をヘニョに持たせていた恐るべき政治的知略家。
◯現在の状態:6月上旬、二千の重騎兵軍を率いてアールベルク峠を通過。「ルツェルンの農民どもの頭をちょっと叩いて9月には戻ってくる」と言い残し、進軍していった。9月、戦死の報せが届いた。
【ギヨーム・ド・クーシー】
◯立場:諸国漫遊中のお忍びの貴公子(パベルのマル秘リスト第三項)
◯特徴:波打つ金髪を優雅にかき上げる超名門クーシー家の美男子。高級旅籠のツケ(2000ペニヒ)をパベルに押し付けて投げキスと共に消え去った。
◯加入条件:自分の胸を飾るのにふさわしい薔薇の胸飾りを探している。
【ナターシャ】
◯立場:ランデックにいる波打つ黒髪の娼婦
◯特徴:ヘニョに「橋を渡ると税金を毟り取られるよ」とインスブルックへの正しいルートを教えてくれた大人の女性。
◯現在の状態:職人御用達酒場でヘニョの悪口を肴に盛り上がる商人たちに話を合わせながら、即座に話題を切り替え、ヘニョにだけ「早く行きな、坊や」と秘密のウインクを投げた。悪口の裏の優しさをヘニョだけは分かっている。
【アガタ】
◯立場:森の古い教会の世話人のお姉さん
◯特徴:5年間1ペニヒも無駄にしなかったヘニョの心を揺さぶり、人生初の無駄遣い(1ペニヒの寄付)をさせた張本人。ヘニョの左手の甲に赤土で『豚飼いの紋章』を描いてくれた。
【マティアス】
◯立場:元・渡し守の兄弟(兄) (パベルのマル秘リスト第二項)
◯特徴:シュロッフェンシュタインが「橋(関所)」を建てたせいで船を奪われ、現在は場末の賭博場に入り浸っている。
◯現在の状態:パベルの尊大な勧誘をせせら笑い、ゴリ押しで食い下がるヘニョに杯を叩きつけようとした。ヘニョの出したゾロ目を見て「賽の目が、命じたときにな」と悪そうに笑って保留中。弟トビアスをトビーと呼ぶ。
【トビアス】
◯立場:元・渡し守の兄弟(弟)(パベルのマル秘リスト第二項)
◯特徴:額に青筋を立てる兄を「まあまあ、マー君、落ち着いて」と柔らかい声でいなす、一見優しそうな弟。
◯現在の状態:懐からサイコロを出し、ヘニョに大将の器(ゾロ目)を要求。ヘニョが完璧な『六・六』を出したのを見ても、「神さまが本気でこの事を成そうとしている、人間が焦って進めてもダメだから今日はお引き取りください」と、全く表情を変えずに体の良いお断り(保留)を炸裂させた、なかなかの策士。兄マティアスを、マー君と呼ぶ。
【レーヴェン】(本名:不明)
◯特徴:衣服が擦り切れ、泥で汚れた、漆黒の猟犬を連れて静かに山を降りてくる男。
◯現在の状態: 春の雪解けの峠で、旅人たちの屍から服や靴を剥ぎ取る「フレデラー(剥ぎ取り屋)」。ヘニョはその冷徹な生業(過酷な山を生き抜く執念)を静かに理解した。




