↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面食い  作者: ラム肉
PR
5/13

大英帝国

ジリリリリッ。ジリリリリッ。


おや、電話とは珍しいな。


「もしもし?」


「ノアか?」


「そういう君は我が親友ジャックじゃないか。警察署から電話をかけてくるなんてどうしたんだい?」


「よく俺が警察署の電話からかけてるって分かったな」


「そりゃ君みたいな警察とはいえ一般人が家に電話を置くメリットはないからね」


「だっはっは!それもそうか。まぁ、前置きはこれくらいにしておいてだ、依頼だノア」


「またあの事件かい?」


「あぁ、多分そうだ。今回も顔が剥がされていたから俺らは同一犯と見てるが、それを見分けるのがお前の仕事だろう?」


「ふふっ、それもそうだな。分かったじゃあ場所を教えてくれ。僕はどこへ行けばいい」


「ちょうど警察署から現場へ向かう途中にお前の家がある。だから向かうついでに今から迎えに行くから準備を済ませておいてくれ」


「了解した」


そして電話は切れた。


「さて」


僕はとりあえず道具を一式揃えて玄関で迎えを待つ。


「ふぅ、今日も冷えるな。で、エマ君はそこに隠れて何をしているんだい?」


「…なんで分かったんですかノアさん」


「僕を誰だと思っているんだい?こっそり隠れて置いて君に弱いジャックが来た時無理矢理着いてこようとしてたんだろう?」


「…はぁ、合ってます」


「そんなコソコソせずに堂々と着いてきたらいいじゃないかエマ君」


「いえ、万が一置いてかれると困るので」


「それはなぜだい?」


「ノアさんが無理をして風邪をぶり返さないように見張っておかないといけないからです」


「ははっ、僕がまるで子供みたいな扱いだな」


「実際似たようなものでしょう」


「はっはっは、エマ君は定期的に僕のことを突然刺してくるな」


「お褒めに預かり光栄です」


褒めては無いんだが…


「よぉ、ノア、エマちゃん」


「おや、意外と早かったね」


「あぁ、少し状況が変わってな。悪いがノアもエマちゃんも急いでくれ。乗り心地もあまり良くないが、すまんな」


「分かった」


状況が変わった、か。大方お偉いさんにでも急かされたかな。


「ところで被害者の身元は分かってるのかい?」


「あぁ。今回も若い女だ」


「ふむ、そうか。何か共通点は他にありそうか?」


「残念ながら全くだ。全員若い女って事以外は出身地も住んでる場所も、何も共通点は無い」


「そうか、となると若い女を狙った無差別の可能性が高そうだな」


「あぁ、そうだな。さて、今回の現場はここだ」


「ふむ、これまたなんとも。古めかしい家だな」


「どうもここの家に住んでいる被害者一家は代々金持ちらしくてな。最初は現金目当てかとも思ったんだが、家族によると盗まれてるものは何も無かったそうだ」


「そうか」


ん?あそこに居るのは…なるほどな


「帝国か?」


「…今はノーコメントで頼む」


「そうか」


「?どういう事ですかノアさん?」


「いや何、僕らの住む帝国が動いたって事さ。大方切り裂きジャックの二の舞になることを警戒しているんじゃないかい?」


「そうなんですか?ジャックさん」


「悪りぃが流石にエマちゃんにも話す訳には行かねぇんだ」


「仕方ない事さエマ君。帝国、つまり動いているのは警察の雇い主に当たる、この国最上位の権力だ。そんな帝国に口止めをされたら何も話せないさ」


「ははっ、俺はなんも言ってねぇからな」


「あぁ、そうだな」


さて、と


「それじゃ探偵としての仕事をするとしようか。情報を教えてくれジャック」


「…悪いんだが、エマちゃんは帰ってくれねぇか?」


「え?なんでですか?」


「理由は言えねぇが、頼む」


「…分かりましたよ。ノアさん、無理はしないでくださいね」


「大丈夫無理はしないさ」


「ありがとうなエマちゃん」


「さて、エマ君を帰すということは余程危険な事件なんだろう?内容を教えてくれ」


「悪りぃが俺もさっき聞いた事しかまだ知らねぇんだ。お前に電話を掛ける直前まで外で用事を済ませててな」


「そうか、だったらあそこに居る帝国の人間に」


「おい待てノア。あそこに居るのは帝国の人間でも最高にイカれてるやつだ辞めておいた方がいい」


「そうなのかい?」


「お前はもう勘付いてると思うが、あいつらは大英帝国直属、つまり代々の王家直属の組織だ。たしかに実績は多いが、その分悪い噂もイカれた奴も多い。お前も探偵なら下手に推理内容はあいつらに伝えない方がいい」


「そうかい?むしろそれなら伝えた方が楽な気がするが」


「いや、お前が有能だと分かればあいつらは是が非でも組織に入れようと何をしてくるか分からない」


「なるほど、だからエマ君を帰したのか」


「あぁそうだ」


「生きたければ、か。我が国すら信用出来ないとは物騒な世の中になったものだ」


「そうそう」


「ほんとそうっすよね」


?!僕が背後に立たれていることに気付けないだなんて


「あ、お前にはまだ言ってなかったな、悪い悪い。こいつは俺の部下として新しく警察に入ったやつだ」


「よろです」


「あ、あぁ。私はノアだ探偵をやっている。よろしく頼むよ」


「クロウっす」


「…まぁ、なんだ。こいつはこれですごい優秀だからな。なんでも頼ってやってくれ」


「ジャックより上だったりしてね」


「はっは、辞めてくれほんとにそうかもしれねぇんだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。