表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
面食い  作者: ラム肉
PR
12/13

孤独

「ゴフッ…」


ドサッ


「…流石、躊躇いも無く、狙いも正確ですね。ノアさん」


「悪いが、僕も死ぬ訳には行かないのでね」


「そうですか…我々は…貴方を侮っていたようですね」


「何故君まで狂虎に?」


「そんな事も分からないんですか…いや、分かった上で言わせようとしているんですか」


「僕は探偵だからね。証拠が無いと断定はしないのさ」


「簡単ですよ…生きる為です。私らの様に殺しをした人間が無罪放免、更に金も貰える。こんな好都合な事、無いでしょう」


「そうか」


「まぁ、私は貴方を殺し損ないましたが…これから貴方は国を敵に回したと知る事になりますよ」


「出来れば遠慮したいね」


「…」


「…死んだか。君の両親には世話になった。せめて来世ではよい人生を」


グサッ


「はははっ、やっぱり貴方は優しいですねぇ!まさか敵の遺体を前に目を瞑るとカハッ…」


くそ、内臓は…大丈夫か。

やっぱり僕は甘いなぁ。


「ふぅ…」


こんな状況で警察まで動く訳にはいけないな…くそ、こんな傷で警察程度に捕まる事を恐れないといけないとは、僕もまだまだ未熟だな。


「戻るか」――


――「ジャック…」


死んだか…

だがクロウ…ジャック・ザ・リッパーもこの様子だと致命傷かな。


「なぁ、ジャック。お前は満足出来る死に方だったか?」


「…」


「全く、嫌になってくるね。なんで僕の知り合い達はこうも死にたがりなのか」


?…!


「煙草か、こんな時にまでお前は煙草を持ってきていたのか、ジャック」


カチッ


「スゥーゲホッゲホッ!初めて使ったが、酷いもんだなゲホッ。使い方を間違えたか?」


まるで喉が焼かれるようだな。よくこんなものを気に入って使えるものだ。


「さて、そろそろいくか」


「もう行くんすか。それは残念っすね」


…ははっまじかよ、もう戦う気力は無いぞ。


「まだ生きていたのか、クロウ」


「そこはジャック・ザ・リッパーと呼んで欲しいところっすけどね」


「そうか、それは失敬。で、僕を殺さないのかい?」


「冗談言わないでくださいっす。いくらどっちも傷があるとはいえ、この差を見誤る程俺はバカじゃないっす」


「そうか、それは助かる」


「ところであいつはどうなりましたか」


あいつ?…あぁ、彼女の事か


「彼女ならそこの路地で倒れてるよ」


「そっすか、じゃあ俺はそこに行きますか」


「意外だね、仲間の死を悲しむ様な奴らだとは」


「別に悲しむ気は無いっすよ。ただ」…


「ただ?」


「ただ、死ぬ時まで孤独は嫌だってだけっす」


「そうか、ならさっさと行きなよ。急げばまだ息があるかもしれない」


「言われなくても行くっすよ」


――「さて、僕も帰るとするか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ