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運命の経済学 Economics of Fate  作者: キズナ
第4章 自己抑制と割引
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8 初日

ややぐだりかけてますがしばしお付き合いください。

 学園祭といえば生徒会の仕事と思うが、この学校は特に仕事はない。主に実行委員会が動くためだ。とはいえ、会長や副会長の私は一応当て職がある。監査と顧問だ。会長は顧問、副会長は監査らしい。


監査って何をするかいまいちわからないんですけどね。去年は会長が副会長としてやってるので聞いてみるしかないかな。


◇生徒相談室


 「それでは明日の学園祭のタイムスケジュールを配ります。」

 実行委員長の梶田先輩だ。去年は副委員長だったみたいだけど、かなりの盛り上げ上手で人徳もある。進行も上手いから先輩以上の適任者はいない程だ。



 「各自スケジュールをきっちり守ること!特にオープニングセレモニーは重要だから気を引き締めてください。」

 『はい』と元気よく委員の人たちが声を出している。


 「じゃあ解散!わからないことがある人は俺に聞くか、担当リーダーに聞いてくれ。」

 梶田先輩って本当凄いな。あれで1つしか違わないって信じられない。



 「髙山!ちょっといいか?」

 「なんだ?」

 「お前武田にまた面倒な事を頼んだらしいな。」

 「いや、ビックイベントだろう。合田だぞ?」

 「確かに俺ら3年からすれば大大大イベントだがな、下級生からみればただの告白イベントだ。」

 「まぁいいじゃないか。来年以降も同じように誰かが告白するイベントとして定番化してもらえばな。」

 会長はちらっと私を見た。


 「私ですか!?」

 「来年は順当に行けば君が会長で南條君が副会長だろ?それに実行委員長は原田君がやればいい。彼ならきっといい学園祭に出来るさ。」

 「わ、わかりました。善処します。」

 「おいおい、今年はまだ始まってもいないのに来年の話かよ。・・・はぁ、まぁいいか。最終的な責任は会長としてお前に取ってもらうからな。」

 「あぁ、任せておけ。」


 こういう会長の自信に満ちた振る舞いは学ぶところがあるとしみじみ思う。


 「さて、じゃあ私たちも生徒会室へ戻ろうか。」

 「はい。」

 私と会長は生徒会室へ戻ることにした。



◇生徒会室


 「皆集まっているか?」

 「先輩、皆いますよ。」

 「じゃあ明日のビックイベントに向け今日は解散しよう。明日は自由に楽しんで明後日の朝、生徒会室に集合だ。2日目は部活連盟の有志と一緒に警備予定だからな。」

 「1日目は自由にしていいんですか?」

 「そうだぞ。一年生は今回が初めてだし、学園祭を楽しむといい。我校の学園祭はクオリティが高いからな。」

 「わかりました。ひーちゃん一緒に回る?」

 「えっとメイド喫茶が午前中までだから午後から一緒に回ろ!」

 「じゃあお昼ご飯も露天で食べよ♪」

 栞と響さんは一緒に回るみたいだ。



 「大和、俺らのクラスって何するんだっけ?」

 「たしか絵画コンクールだったと思うけど。だから特に当番とかないぞ。」

 「おっしゃ!じゃあ食べ歩きしまくるぞ!!」

 「裕二は元気だな。私も適当にぶらぶらするかな。」

 去年は大変だったんだけど、今年はオールフリーだ。

 今まで適当にぶらぶらって言ってもろくにどこかを巡ったことはほとんどない。途中で裕二や栞が一緒に行動してきて強引に巡る羽目にはなったことがあるけど。

 

 生徒会の役割はわかっていたけど、いざ放り投げ出されると困ったな。

 今日帰って考えるとしよう。



◇家


 私は学園祭でどこを回るか考えていた。

 響さんがメイド喫茶をすると言っていたし、少しぐらい覗いてもいいかな?それとも栞がやってる夜市を覗いてみるか?

 そういえばメイド喫茶ってどんな格好なんだろう?


 「クオリティが高いなら、ミニスカのフリフリスカートかな?それとも清楚系にロングスカート系か?」

 やはり私も男だ。こういう男心を擽る催しは妄想が忙しい。


 「そうだ、会長達は何してるんだろうか・・・。え・・・。」

 会長のクラスはお化け屋敷になっている。確か高橋先輩も同じだったような・・・。


 クオリティが高いと豪語していた先輩の事だ。そうとう完璧メイクをして客を驚かせるに決まっている。想像しただけで背筋がゾッとしてきた。


 「高峰は何してるんだ?ん?占い?」

 書かれていた催し内容は『未来がわかる占い』と書いてあった。

 

 他にも色々面白そうな催しがあるみたいだし、適当に歩いてても楽しめそうだな。私はどう行けばスムーズに回れるかを考えながら寝てしまった。


そして学園祭初日が始まるのだった。



◇学園祭初日


 珍しく朝早く起きてしまった私は家から5分の所にある公園へ向かうことにした。ちょっとした散歩だ。


 「あら、あなたは・・・。」

 そこにはすらっとした体型のジャージ姿の女性がいた。

 「橘君、おはようございます。」

 女性は深々と頭を下げてきた。正直この女性に検討がつかない。


 「どちらさまでしょうか?私のことをご存じで?」

 「あー、そうか。髪も切ったし、ガラッと雰囲気変わったからかな。私よ、多田紫。」

 「多田先輩ですか・・・・・・・・・。え!?多田先輩!?ほ、本当に多田先輩なんですか?でもじゃあどうして先輩がここに?」

 「栞ちゃんにスパルタしてもらってから朝ここから毎日20キロ歩いてるの。健康的でしょ?フフフッ。」

 先輩が口にした、20キロの言葉を聞いて何も口から言葉が出なかった。


 「でも感謝してるわ。栞ちゃんが私と本気で向き合ってくれたからこそ今の私はあるの。」

 「栞がそんなに先輩に肩入れしていたんですか・・・・・・。」

 「えぇ。もう本当鬼コーチだったわ。」

 「え!?それはもうなんていうか失礼しました。栞の代わりに謝ります。」

 「いや、いいのいいの。今では笑えちゃうぐらいだよ。」


 体型が変わるってこんなにも人の人格を変えるのだろうか。以来を受ける前の先輩とは大違いだ。


 「そうだ、橘君も大変そうな事になってるよね。」

 「急になんですか。」

 「いや、だって君も憧れの先輩と幼なじみの後輩どっちかを選ぶ日が来るんだし。」

 「え?どういうことですか?」

 「違うの?髙山さんは態度に出やすいし、栞ちゃんはよく君の話してくれたよ?それってつまりそういうことなんじゃないかな?」

 「そうなんですかね?私はちょっとその辺まだよくわからないですね。」

 「まぁ大変になるのは見えてるんだけど、髙山さんに決めるなら卒業する前に決めなきゃ駄目だよ。」

 いつの間にか恋愛談話になっている。そもそも先輩はこんなこという人じゃなかったっけ?本当人って変わるものだ。


 私は多田先輩と別れ、家へ帰った。


 なんだか朝からどっと疲れた気がする。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

次回更新は11月11日午後8時予定です。

ブクマ等々お待ちしております。


次回から本格的に文化祭の内容になります。4章がこの物語で最も長い章なのでマンネリしかけるのはご了承ください><


次回、メイドに夜市、そしてお化け屋敷!?がでるとかでないとか・・・。

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