↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の経済学 Economics of Fate  作者: キズナ
第4章 自己抑制と割引
PR
28/38

7 学園祭前日

ちょっとマンネリ仕掛けてますがどうぞお付き合いください。

 今日はついに文化祭前日だ。合田先輩は予定通り後夜祭で告白することになったのだ。

 私たちが押したんだけど、結局公開告白じゃなくて屋上で告白するらしい。


 「先輩の段取りは大丈夫でしょうか?」

 「武田の事か?彼なら大丈夫だろう。」

 「しかし、本当に大丈夫でしょうかね。」

 「武田は大丈夫だと言っただろう?」

 「いや、武田先輩の話はいいです・・・。そうじゃなくてですね、ちゃんと許可取れたんですか?」

 「ん?多田の許可は取ったぞ。」

 「え!?そうなんですか?」

 「南條君のおかげで少し自信がついたらしく、それに記念だからって。」

 「キャラすら変わってるんですね。一体どんな裏技使ったんだ。」

 「愛あるが故よ!大和君。乙女は無敵なの。」

 「栞に愛が語れるとは・・・。成長したな。」

 「――――バカッ。」

 「何か言ったか?」

 「いや、何も?それより武田先輩ってどなたなんですか?」

 栞が何か言った気がするけどまぁいい。


 「そうか南條君は会ったことなかったな。」

 そう、武田先輩は今から10日程前の事だ。


――――10日前。

◇生徒会室


 「会長、合田先輩の依頼は順調です。」

 「ほう、じゃあ無事告白するんだな?」

 「はい。覚悟を決めたみたいです。でもやはり公開告白というのはハードルが高いみたいですね。」

 「何を気にしているんだろうな。合田は校内でも人気な生徒だ。そんな生徒が誰かに告白するなんて面白がって皆みたいだろうに。」

 「面白がってって・・・。会長、言い過ぎですよ。」

 「そうだ、武田を使おう。」

 「誰です?その武田って。」

 「待て、今から呼ぶから話はそれからだ。」

 会長はスマホを取り出し、どこかへ連絡し出した。


 「武田か?あぁ私だ。今から生徒会室へ来てくれ。あぁ、今すぐだ。」

 会話が終わったと思ったら1分もしないぐらいで生徒会室の扉が勢いよく開けられた。


「髙山、頼むから俺をこき使うなよな。」

「君しかいないんだよ。」

「何がだよ。その台詞は聞き飽きたぞ。」

会長と親しげに話す武田と言う人物。


「会長?この方はどちら様ですか?」

「あぁ、こいつは私の幼なじみで、武田信二たけだしんじだ。私たちと同じ3年生で部活連盟で合田の側近をしている。趣味で動画配信もしてるちょっと変なやつだ。」

「変とか言うなよ。最近は動画配信だけじゃなく生放送配信も始めたぞ?登録者は5万人を超えた所だ。」

「凄いですね。私は副会長の・・・。」

「橘大和君だったね。よく聞いてるよ。こいつから。」

武田先輩は左親指で会長を指さしやれやれと言う顔をしている。


 「武田!何言ってる!」

 会長はやや頬を赤くして武田先輩に抗議をする。

 「まぁその話はまた今度な。じゃなくてだな、髙山!結局俺をなんで呼んだんだよ。動画の編集中だったんだよ。早くしないと今日のアップに間に合わない。」

 「それだよ。お前のその動画編集能力や生放送スキルを見込んで、頼みがあるんだ。」

 「頼み?一体なんだ?」

 「これは極秘にしてほしいんだが、学園祭の後夜祭で合田が多田に告白するらしいんだ。」

 「合田!?あの合田か!?しかも多田って、多田ロボにかよ!かー!うちの大将は何考えてんだろうか。」

 「先輩は真剣ですよ。」

 「え?そうなのか?人の趣味に何か言うのも無粋だから何も言わないが、意外過ぎるな。」

 「そこでだ。その告白現場を動画かもしくは生放送してほしいんだ。」

 会長がとんでもないことを言い出した。動画はまだしも、生放送はまずいでしょ。


 「――――いいなそれ。さすがに公にって訳にはいかないが、校内限定なら面白いぞ。」

 「いやいやいや、それってダメでしょ。会長も武田先輩も何考えているんですか?」

 「橘君、合田は意中の人が居ながらも未だに他の女子に告白されたりする。多田はなかなか他の人になじめず、未だにいじめの対象になったりもするんだ。今回の校内限定だが公になることで、多田を守るのが合田、合田の相手が多田となれば、多田をいじめるやつも居なくなって、合田に告白するやつもいなくなるだろう。これってお互いに損はないと思うんだ。もちろんお互い好意を持ってるわけだし、損得で考えるのはナンセンスかもしれないが。」

 会長の言っていることは筋が通っているし、これがうまくいけば問題も解消されるかもしれない。

 

「じゃあ合田先輩と多田先輩を説得するんですか?」


「いや、合田はきっと話してもなかなか了承を得ないだろう。だから多田を説得するのが一番だ。」

会長が多田先輩を説得するらしい。脅したりしないだろうか。そこが心配だ。


「じゃあ多田については私に任せてくれ。」

そういって会長は生徒会室を出て行ってしまった。


「じゃあ俺も動画編集があるから戻るぞ?――後な、髙山は結構強引なことするやつだけどな、無茶だったり迷惑になったりすることはしないからな。」

「なんでそれを私に・・・?」

「凄く心配そうな顔してただろ?不安の奥に疑心が見えたぞ?たまには上級生を信用するのも下級生の仕事だ。大丈夫あいつならちょちょいのちょいで許可もらってくれるさ。」

「わかりました。」

武田先輩は全面的に会長を信頼しているみたいだ。私も副会長として会長を信頼してみるとしよう。



「武田先輩ってそんなにファンがいる方なんですね。」

「ファン?」

「だって5万人も登録者がいるって凄くないですか?」

「確かに。とりあえず、屋上にセッティングするように連絡しておいたから問題ない。楽しみだな。」


私と会長は直前の文化祭実行委員会が始まる時刻になったため、生徒相談室へと向かった。



ここまで読んでいただきましてありがとうございます。

次回更新は11月10日(土)午後8時予定です。

ブクマ、感想等々お待ちしております。

更新時間の変更などは活動報告にてご報告しますので更新されない場合はそちらをチェックしていただければと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。