3 合田隆史
この章は少し変則的ですが各話がやや短めとなっています。
◇3年生教室棟
「ここに合田先輩がいるんですか?」
「えっと・・・1組だったと思うわ。」
「1組って言うと・・・この先ですかね。タイミング良く会えればいいんですが・・・。」
私たちは3年生の教室棟で合田先輩を探すことになった。
「あ、京子ちゃん。合田君って今どこにいるか知らない?」
高橋先輩は近くを通りかかった乾先輩に話しかけた。
「ん?ひろっち?」
乾先輩はキョロキョロとこちらを探している。
「あ!ひろっち発見!何々~?呼んだぁ?」
まるで主を見つけた飼い犬のように駆け寄ってきた。
「やー、っほー!ひろっちーーー!」
乾先輩は大きくジャンプして高橋先輩の前へ着地した。
「京子・・・ひゃうっ!」
「うへへっ、本当良い体してるよね♪ひろっちは。」
乾先輩は目の前にはおらず、高橋先輩の後ろにいた。乾先輩は高橋先輩の胸を両手で揉みしだいている。
「見ちゃだめです!」
響さんが私の方へ両手を向けて妨害を行う。
私は、すぐに後ろを向き見ないようにした。
ゴツンと鈍い音がしたので、そっと振り返った。
「先輩、大丈夫です・・・か?」
「ご、ごめんね。大丈夫だから。」
「あはははぁ・・・ごめんね。」
高橋先輩は後輩に恥ずかしい場面を見られて顔を赤くしている。
「と、とりあえず、乾先輩でしたか。合田先輩が今どこにいるか知りませんか?」
「合田っちの場所?えーっと私同じクラスだけど教室にはいなかったよ?あ・・・もしかしたら、図書室じゃない?ああ見えて結構本好きって聞いたことあるし。行ってみたらどう?」
「図書室ですか・・・わかりました。行ってみます!」
「そういえばその子・・・。」
乾先輩が指さしたのは響さんだ。
「もしかして、高山っちの妹だったりする?」
「え!なんでわかるんですか?」
「んー・・・同じオーラが見える。私に近づくなって感じの・・・。」
そんなオーラ出てるかな?私は何も感じないけど・・・。
「じゃあ図書室に向かいましょ?京子ちゃんまたね。」
私たちは乾先輩と分かれた。
◇図書室
図書室と言えば静寂・本の主が定番なネタだ。この学校には静寂はあっても本の主なんてものはいない。いるのは数人の生徒と図書委員だけだ。
そんな図書室の一角にそぐわない体格をした男子学生がいた。
「もしかして、あの人が合田先輩ですか?」
「そうね。彼が合田隆史君よ。」
「大きな方ですね。」
そこに居たのは明らかな体育会系と言える体。髪は肩ぐらいまである、男で言えば長髪と言える長さ。更に顔はイケメン。
「合田君。ちょっといい?」
高橋先輩がいつの間にか合田先輩に話しかけていた。
「ん?高橋か・・・何かようか?」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけどここじゃあれだから・・・。」
「わかった。じゃあレストルームで話を聞こう。」
高橋先輩が図書室から出てきた。
私たちは図書室の2部屋隣にあるレストルームへと向かった。
◇レストルーム
「合田君、相談ボックスって知ってる?」
「あぁ知ってるよ。」
「あのボックスは私たち生徒会が設置したものなの。だからわかるわよね?」
「なるほど。あれは君たち生徒会が作ったのか。」
「じゃあお話聞かせてもらってもいいですか?」
合田先輩は私たちに相談内容について話し始めた。
「率直に聞きます。あれって恋愛相談ですよね?」
「・・・・・・あぁ。そうだ。彼女は・・・俺の女神なんだ。」
「め、女神ですか?はぁ・・・。」
「お名前はなんて言うんですか?」
「・・・・・・多田紫さんだよ。」
「3年生なんですか?」
「あぁ。よく図書室で筆談したり、小説の話をカフェで話したりする仲だ。」
「いや、それ端から見ればカップルですよ。手をつないで見たらいいじゃないですか。」
「そんなことは出来ない!俺はちゃんとした手順で彼女と結ばれたいんだよ。」
手順って・・・、教科書じゃないんだけどな。
「具体的にはどういう手順がいいんですか?」
「やっぱり告白は男からしたい。でもちゃんとシチュエーションを考えたいんだ。」
「例えばどんなのを考えてるんですか?」
「来月末に学祭があるだろ?ベタだがその後夜祭で告白したいんだ。君たちにはそれを補佐してほしくてな。」
「なるほど・・・私たち役に立ちますかね。」
「橘先輩!頑張りましょう!!」
響さんの目が本気だ。
こうして私たち3人は合田隆史ラブ応援作戦に付き合うことになった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
次回更新は11月6日午後8時予定です。
難しい場合は活動報告にて掲載します。
次回はこの話の裏側の話です。




