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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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茶会の話~胃痛なる者④~



 紅蓮の牙の隊員に案内されて更衣室に辿り着いたエリスは、軽く説明を受けサイズごとに並んだ服から自分の体に合ったサイズのものを選んで着替えを始める。

 彼女と一緒に来た専属のメイドは、後方で控えるメイドとしての立ち振る舞いに拘りを持つ人物であり、こういったものに主と共に参加することはまずない。

 主であるエリスが望めば雑談等にも応じたり、気安いやりとりを行うこともあるが、そうでない場合は適切な距離を保って控えているタイプであり、今回も快人や竜王配下からの誘いを丁重に断り、現在は更衣室の前で待機している。


 現在市井に行く時用の服であり、着替えの手伝いは必要ではないため、エリスも特に気にした様子はなく更衣室のロッカーを利用して自分で服を着替えていく。


(……肌に密着するようなものではなくある程度余裕のあるデザインに、伸縮性と通気性に優れた素材……競技のように短期間で激しい運動を行うのではなく、やや軽めの運動をある程度の時間継続するのに適した服といった形でしょうか? 体もかなり動かしやすいですし、飾り気がないのも運動用と考えればむしろ適しているでしょうし、総じてよい服ですね)


 用意されていた服は、これも快人の話から着想を得て作ったジャージであり、エリスにしてみれば珍しいと感じられる服ではあった。

 だが、運動にかはなり適している服だと感じ、エリスはどこか感心した様子で着替えを進めていく。


(丈の長いズボンと膝上までのズボン……短い方がより激しい運動を行うのに適したものでしょうか? 今回はそこまで本格的に運動するわけではありませんし、単純に肌の露出も多いので今回は丈の長いものを選びましょう。短いものを履く際には、肌の露出を防ぐため色の濃いタイツなどを用意した方がいいかもしれませんね)


 ジャージに着替え終わり、セミロングの髪を邪魔にならないようにショートポニーの形にまとめた後で、脱いだ服などをマジックボックスにしまって更衣室の外に出て、快人と合流する。


「申し訳ありません。お待たせしてしまいましたか?」

「いえ、俺もついさっき来たばっかりです。エリスさんは髪を纏めている姿も似合いますし、全体的に気品があるっていうかジャージも上品に着こなしている感じがして凄いですね」

「お褒めいただきありがとうございます。カイト様も普段とは違った装いがとても素敵です。ちなみに、ジャージというのはこの服の事でしょうか? 初めて着たのですが、動きやすい服ですね」

「俺の居た世界だと運動するときに着ることが多い服ですね。エリスさんの言うように動きやすさもあるので、お洒落とかに興味がない人とかだと普段着にしてる人もいましたね」

「なるほど、見識が広がる思いです」


 元々社交界などにも顔を出す機会が多いエリスは、褒められたり褒め返したりということには慣れており、快人の褒め言葉を笑顔で受け取りつつ褒め返したあとで、自然に会話を繋げていた。

……それが快人にとっては「話しやすい人」という印象を与えており、そういった細かな部分の積み重ねで本人が「なぜこんなに気に入られているのだろうか?」と首をかしげる結果に繋がって、恩恵と共に多くの胃痛も受けているのだが……気付けというのも無理な話だろう。


「それではお二方、こちらへどうぞ……まずは施設内を軽く案内させていただきます」


 その言葉と共にナミルによる施設の案内と軽い説明が始まり、快人とエリスはナミルの後に続きつつ施設内を見て回る。

 快人にとっては彼の知るジムに近い設備が多く、物珍しさは少ないが、エリスにとってはかなり珍しい景色であり興味深そうな表情を浮かべていた。


(……当家に置いてある軽い運動が行える魔法具以外にも、魔力によってかなり高負荷をかけられる高価な魔法具もありますね。軽い運動だけでなく、ある程度本格的な鍛錬も行えるようになっているというわけですね。となれば、ある程度幅広い層をターゲットにしている可能性が高いですね。一般市民だけではなく、冒険者なども対象でしょうか?)


 エリス自身が聡明で、いくつかの店舗を経営していたりすることもあって、施設を見ながらいろいろ試行を巡らせていた。


「……かなり幅広い運動が行えるようになっているのですね」

「ええ、その通りです。運動に慣れてない者が行う軽い運動だけでなく、個人では中々行うのが難しい高負荷の運動なども行える設備を揃えています。あくまで人族に向けて調整されているので、さすがに爵位級高位魔族とかだと鍛錬にはならないでしょうが……」

「フレアさんから聞いた話だと、様子を見てもっとキツイ鍛錬ができるジムも作る予定らしいですね?」

「ええ、姉御はそのつもりみたいですが……姉御の普段の鍛錬って頭おかしい程にヤバいので、姉御の言うキツイ鍛錬って、つまりは普通に死ぬレベルなので、調整が大変ではありますね……あっ、コレ姉御には内緒で頼みます」


 エリスと快人の質問に答えつつナミルは施設を案内し、全体をザっと案内した後は実際に運動を行う流れになった。



シリアス先輩「部下であっても、頭おかしいレベルって感じるほどのハードトレーニング……まぁ、ニーズベルトらしいと言えばらしいか……」

???「部下に強要したりはせずに、自己鍛錬として行ってるので……訓練課程で普通にぶっ殺して蘇生させてるゴリラよりは優しいですけどね」

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― 新着の感想 ―
スポーツ服絡みで″ぶるま″をこの世界に持ち込んだら、ヒットしそうな予感・・・
更新お疲れ様です! ジャージ姿のエリスさんも良いな! ジャージの様な運動用の服はありそうでなかった フレアさんの基準でのジムになると設備も頑丈なものになっていくし調節も大変そう! 次も楽しみに待って…
ジャージを知らないお嬢様、まあ当然だな。 そして気づくことが今後ないだろう、エリスちゃんが何故そこまでカイトくんから評価が高いのか理由。気づけというほうが難しい。 そして配下にも頭おかしい訓練と言わ…
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