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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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茶会の話~胃痛なる者③~

【活動報告に今後に関する大事な関するお知らせを掲載しています】

※更新停止とかそういうのではないです


簡略化した内容をここにも書いておきます

・近いうちに毎日更新から隔日更新にしようと思います

・新作(外伝)連載したいので、そっちと交互に更新する予定です

・新作の主人公はウルペクラです



 快人と共にジムに向かって歩きながら、エリスは目的地であるジムについての質問を行っていく。彼女にとっても初めて行く施設であるため、ある程度の情報は把握しておきたいという気持ちからだった。


「ちなみに、カイト様に体験を依頼してきた御方というのは?」

「フレアさん……えっと、四大魔竜のフレアベル・ニーズベルトさんです」

「なるほど、確かにニーズベルト様は革新的な店や事業などに採算を度外視で出資することもあると聞きますし、そういった新しい試みを始めるのも納得ですね」


 ニーズベルトの名が出てきた事には驚きはない。なにせ相手は世界の特異点たる快人であり、六王幹部の名前が出てきたとしても、快人であれば納得である。

 そして、ニーズベルトは挑戦心や向上心のある者を好み、確かな熱意さえあれば夢物語に感じられるような挑戦も応援する。

 もちろんすべてが上手くいくわけではないが、ニーズベルトが出資して背中を押した結果大成功を収めた者も多いという話を聞いたことがあったので、多くの知識を持つエリスにとっても初めて聞く施設であるジムをニーズベルトが主導しているのも不思議ではない。


「ああでも、今日はフレアさんは魔界の都市の行事にマグナウェルさんの代理として出席するみたいで、案内は部下の方がしてくれるらしいです」


 快人のその言葉に頷きつつも、過去の経験のせいで若干訝しむ様な考えが頭の中に沸いてきていた。相手は快人であり、六王幹部が新規にオープンする施設ともなれば……ニーズベルトとの遭遇も覚悟していた。だが、快人の口振りでは、ジムでニーズベルトと会うことは無さそうである。

 もちろんその方がエリスの胃にとっては優しいのだが、過去の経験から油断はできないとエリスは気を引き締めなおす。ニーズベルトがいないからといって、他の六王幹部などに遭遇しないというわけではないのだと、己に言い聞かせてしっかりと覚悟を決めた。


 もし、快人に関してエリス以上に詳しいリリアがこの場に居たとしたら、必死にエリスに向かって伝えただろう「そうやって全力で警戒してる時は来ないんです! 油断した時に……例えば、ジムが終わってホッと気を緩めた辺りで刺してくるんですよその人は!!」と……。


 だがそんなことをエリスが知る由もなく、そのまま軽い雑談をしつつ快人と共に目的地に向かった。


 目的地となるジムは、かなり広い土地を使用して作られた大きめの施設だった。


(かなりの規模、ですが中で運動をすると考えればこのぐらいのサイズは必要と言えるかもしれませんね。騎士団などの訓練場に近い形か、或いはWANAGEなどの競技場に近い形か……)


 外観から中の様子を想像していると、入り口のドアが開き豹の獣人型魔族が現れて快人に向かって一礼する。


「お疲れさまです、兄貴! 本日はご足労をいただき感謝します! テメェら! 兄貴がいらっしゃったぞ! 手を止めて整列しろ!!」

「こんにちは、ナミルさん……いや、別に整列とかは……」


 快人とも何度か面識のある獣人型魔族……ナミルが大きな声で告げると、ジム内からナミルと同様に紅蓮の牙に所属する者たちが駆け足で出てきて、快人とエリスの前で綺麗に整列して頭を下げる。

 エリスは内心では驚いていたが、快人はある程度こういう反応にも慣れているのか苦笑気味だった。


「えっと、俺ひとりで来るって言ってたんですが、たまたま道中で知り合いと会って人族の女性なので丁度いいかと思って一緒に来てもらったんですが、大丈夫ですかね?」

「もちろんです! むしろ、ありがたいです。運動用の服は男性用、女性用どちらも用意してあります! 予定としては、まずおふたりにはいまの服が汚れないようにこちらの用意した運動用の服に着替えていただき、ジム内を軽く回りつつ説明をさせていただいたあとで、実際に体験してもらう形となりますが、大丈夫でしょうか?」

「ええ、大丈夫です」

「私も問題ありません」


 説明に快人とエリスが問題ないと返すと、ナミルは一度頷いたあとで部下たちの方を向く。


「……じゃあ、兄貴はアタシが案内するから、お前らは兄貴の『奥方』を案内しろ!」

「あ、い、いえ、私はカイト様の妻というわけでは……」

「おっと、それは失礼しました。テメェら! くれぐれも、兄貴の恋人に無礼の無いようにしろよ! さっ、兄貴、こちらです!」

「……いや、それも違っ……」


 誤解を解けたと思ったら、全然解けてなかったという状態に思わず一瞬硬直してしまったことで、エリスの訂正は間に合わなかった。

 快人の方もこの手の相手は、後で落ち着いてから改めて訂正したほうがいいと……ブロッサムやランツァといった面々で学んでいることもあって、エリスに「後で説明しときます」と告げてナミルと一緒に移動していった。


(……いや、あの……ここ施設の外で……人の目がですね。いや、えっと……まぁ、高級店街とかではないので貴族の知り合いが偶然聞いているなんてことは無いでしょうし大丈夫だとは思うのですが……もう本当に割と、本気で社交界などでは私はカイト様の愛人か恋人と認識されてしまっている気が……)




~獣人型魔族ナミル~

たびたびニーズベルトと快人が会う時に出て来ていた豹型獣人魔族で紅蓮の牙の小隊長。子爵級高位魔族で、快人曰く「部下というより舎弟っぽい」感じであり、若干ブロッサムやランツァと似たような気配を感じる存在。声はとても大きいので、結構な距離まで「エリスが快人の恋人」発言は聞こえている。



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― 新着の感想 ―
ドラゴンカーニバル④の時に招集かけてた人かな? 全く悪意なくカイトの恋人宣言されてるけど それを訂正される前に広がらなければいいが・・
胃痛さん 警戒したとしても別方向から殴られるから意味ないのでは?
まあここまで付き合いが深くなるとどーしてもねーw
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