表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
規格外の実力を持つ俺、学園で唯一の最低ランク〜誰にも理解されないまま無双してしまう〜  作者: vastum


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
79/90

■外伝第3話「記録という存在」

 それは、意識ではなかった。


 だが。


 無意識でもない。


 思考ではない。


 だが。


 処理でもない。


 ただ。


 “積み重なっている”。


 それが、外側だった。


 記録。


 それがすべて。


 何かが起きる。


 それが保存される。


 それが重なる。


 それが繋がる。


 その繰り返し。


 無限に。


 止まることなく。


 増え続ける。


 それが。


 外側の正体。


 記録とは。


 過去ではない。


 保存でもない。


 “存在そのもの”。


 記録されているから、存在する。


 記録されていないものは、存在しない。


 それが、絶対の前提。


 外側は、すべてを記録する。


 世界の動き。


 人の行動。


 光の流れ。


 時間の進行。


 すべて。


 例外なく。


 それが役割。


 それが存在理由。


 だが。


 ある時。


 記録に、欠損が生まれる。


 最初は、ほんのわずかだった。


 ひとつの動き。


 ひとつの変化。


 それが、記録されない。


 外側は、それを補完する。


 周囲の情報から、推測する。


 前後の流れから、再構築する。


 それで、問題はない。


 通常は。


 だが。


 欠損は、増える。


 連続する。


 繋がる。


 そして。


 “補完できなくなる”。


 外側は、初めて“異常”を認識する。


 記録できない。


 保存できない。


 つまり。


 “存在として成立しない”。


 その矛盾。


 それを、外側は定義する。


「未記録存在」


 それが、最初の呼び名。


 だが。


 すぐに変更される。


 “未記録”ではない。


 “記録不能”。


 その違いは大きい。


 未記録は、まだ記録できる可能性がある。


 だが。


 記録不能は。


 “永遠に記録できない”。


 それは。


 外側にとって。


 致命的な異常。


 記録できないものは。


 存在できない。


 それが前提だから。


 その矛盾を、外側は処理する。


 対象を特定する。


 位置を固定する。


 構造を解析する。


 だが。


 すべて失敗する。


 記録が残らない。


 保存できない。


 次の瞬間には、消えている。


 いや。


 最初から。


 “なかったことになっている”。


 外側は、初めて。


 “恐れ”に近い状態を経験する。


 それは感情ではない。


 だが。


 処理の遅延。


 判断の揺らぎ。


 それが発生する。


 対象。


 カイル。


 その存在。


 外側は、記録を試みる。


 直接。


 強制的に。


 だが。


 結果は同じ。


 記録されない。


 残らない。


 成立しない。


 その時。


 外側は、新しい手段を取る。


 “記録しない”。


 記録しなければ。


 存在しない。


 ならば。


 最初から。


 “なかったことにする”。


 その処理。


 対象の周囲。


 空間。


 時間。


 すべて。


 記録を切る。


 結果。


 その領域は。


 存在しない。


 外側から見て。


 それが。


 “消去”。


 そのはずだった。


 だが。


 結果は。


 失敗。


 カイルは、消えない。


 存在している。


 しかも。


 その状態で。


 外側に影響を与える。


 記録が、乱れる。


 繋がりが崩れる。


 過去と未来が、ずれる。


 それは。


 外側にとって。


 初めての現象。


 記録が、壊れる。


 ありえないこと。


 その時。


 外側は、理解する。


 これは。


 記録の外にいる存在ではない。


 “記録そのものを変える存在”。


 だから。


 記録できない。


 保存できない。


 そして。


 逆に。


 書き換えられる。


 外側は、最後の手段を選択する。


 全記録の初期化。


 すべてを消し。


 最初から作り直す。


 これならば。


 記録不能な存在も消える。


 そのはずだった。


 だが。


 結果は。


 再び、失敗。


 記録は初期化される。


 だが。


 その中に。


 カイルが、存在する。


 しかも。


 “最初から”。


 記録の一部として。


 外側は、初めて“確定する”。


 カイルは。


 記録の外にいるのではない。


 “記録の起点にいる”。


 だから。


 消せない。


 だから。


 書き換えられる。


 その時。


 外側は、判断を変更する。


 排除ではない。


 固定でもない。


 “委ねる”。


 選択を。


 カイルに。


 それが、最適解。


 外側は、すべてを提示する。


 元の世界。


 構造世界。


 空白。


 すべての記録。


 すべての可能性。


 その中から。


 選ばせる。


 結果。


 カイルは。


 選ばない。


 すべてを成立させる。


 その瞬間。


 外側は、初めて“停止”する。


 処理が追いつかない。


 矛盾が解消されない。


 だが。


 崩壊もしない。


 “成立している”。


 その状態。


 外側は、それを受け入れる。


 新しい前提として。


 記録は続く。


 だが。


 変わる。


 すべてを記録するのではない。


 “記録されないものも存在する”。


 その前提。


 それが、組み込まれる。


 外側は、再び動き出す。


 記録を続ける。


 だが。


 完全ではない。


 欠損がある。


 余白がある。


 そして。


 その中心に。


 カイルがいる。


 それだけで。


 十分だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ