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捨てられた荷物持ちの俺、死にかけて覚醒する  作者: beck2026


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第52話 貴族連合の本拠地調査

修練を続けながら、数日が経った。セレンから、新たな情報が届いたのは、ある朝のことだった。


「貴族連合の動きについて、本部からの調査結果が、届いた」


応接室に集まった皆の前で、セレンが、資料を広げた。


「彼らの本拠地は、北の方にある、ヴァイレン領という場所だ。表向きは、普通の貴族領だが、地下に、大規模な研究施設があるという情報がある」


「研究施設……」


「歪みから生まれた存在の、捕獲と、研究を目的とした場所だろう。もし、淡殿や凪殿が捕らえられれば、おそらく、そこに、連れて行かれることになる」


凪が、不安そうに、自分の手を見つめた。


「もし、捕まったら……我たちは、どうなるんだろうか」


「心配しなくていい」俺は、はっきりと言った。「お前たちを、絶対に、捕まらせない」


ガレンが、新たな方針を提示した。


「ギルド本部としては、まず、ヴァイレン領の動きを、慎重に監視する方針を取る。だが、君たちには、もう一つ、提案がある」


「提案、というのは」


「もし可能であれば、ヴァイレン領の研究施設について、内部から情報を得られないか――つまり、調査任務を、依頼したい」


セレンが、補足した。


「強制ではない。危険な任務になる可能性が高い。だが、もし、内部の情報が得られれば、対策が、立てやすくなる」


俺は、皆の顔を見渡した。淡と凪は、緊張した表情を見せていたが、それでも、はっきりと頷いた。


「我たちのことが、原因なら……我たちも、何かしたい」淡が、静かに言った。


「我も、同じだ」凪が、頷いた。


ミラが、心配そうに、二人を見つめた。


「危険なら、淡さんと凪さんは、無理しなくても……」


「いや」淡が、はっきりと答えた。「むしろ、我たちのことを、誰よりも、よく知っているのは、我たち自身だ。何か、役に立てることがあるはずだ」


エリアスが、冷静に、計画を提案した。


「では、まず、私が、偵察として、ヴァイレン領の周辺を、確認してきます。淡殿と凪殿を、直接、危険にさらすのは、最後の手段にしましょう」


「俺も、一緒に行きます」俺は、すぐに言った。「座標点を使えば、緊急時の撤退も、早くできます」


セレンが、頷いた。


「では、ロウ殿とエリアス殿が、まず、偵察に向かうことにしよう。ミラ殿、淡殿、凪殿は、ここで、待機していてほしい」


ミラが、少し不安そうな表情を見せた。


「ロウさん、気をつけてくださいね」


「分かりました。必ず、無事に戻ります」


淡が、俺の方を、真剣な表情で見つめた。


「ロウ、頼む。我たちのために、危険を冒すことになる――すまない」


「気にしないでください」俺は、笑顔で答えた。「お前たちは、もう、仲間です。仲間のために、できることをするのは、当然です」


凪が、少し涙ぐみながら、頷いた。


「ありがとう、ロウ」


数日後、準備を整え、俺とエリアスは、北のヴァイレン領へ向けて、出発することになった。


「ロウ様、無理な行動は、控えましょう。あくまで、情報収集が目的です」


「分かっています」


ギルドの皆に見送られながら、俺たちは、新たな任務へと、足を踏み出した。貴族連合の本拠地――そこに、どんな真実が待っているのか、まだ、誰にも分からなかった。

お読みいただきありがとうございます!


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