表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
捨てられた荷物持ちの俺、死にかけて覚醒する  作者: beck2026


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
44/53

第44話 訓練と腹ペコ

エリアスが正式に仲間に加わった日の午後、俺たちは、まず体を動かすことになった。


「皆様の力を、実際に見せていただけますか」エリアスが、訓練場の中央で言った。「専属護衛として、皆様の戦い方を、把握しておきたいので」


「分かりました」


俺は座標点を展開し、的に向けて軌道を逸らす動きを見せた。ミラが、時間を遅らせて、的の動きを操作する。淡と凪も、それぞれ、少しずつ使えるようになってきた力――空間を歪ませる小さな技を、披露した。


「……これは、想像以上ですね」


エリアスが、感心したように呟いた。


「特に、ロウ様とミラ様の連携――空間と時間を組み合わせた動き。これは、私の剣技だけでは、真似のできない領域です」


「エリアスさんの剣も、見せてもらえますか」


「もちろん」


エリアスが、剣を抜き、的に向かって、一瞬の踏み込みから、鋭い斬撃を放った。的が、真っ二つに切り裂かれる。


「速い……!」ミラが、驚いたように声を上げた。


「単純な剣技ですが、これだけは、誰にも負けない自信があります」


淡が、興味深そうに、エリアスの動きを見つめていた。


「我たちの力と、組み合わせれば、もっと強くなれるかもしれない」


「ぜひ、一緒に、訓練していきましょう」


訓練を続けるうち、いつの間にか、夕暮れになっていた。


「お腹、空きましたね……」凪が、小さなお腹を押さえながら言った。


その言葉に、皆が、思わず笑った。


「そうだな。今日は、皆で、何か美味しいものを食べに行きましょう」


村の食堂に向かうと、店主が、驚いた様子で迎えてくれた。


「これは、ロウ様たちじゃないですか!村を救っていただいた、お礼をさせてください」


「お礼なんて、いいですよ」


「いえいえ、ぜひ!今日は、特別な料理を、ご用意します」


しばらくして、テーブルに、香ばしい匂いの肉料理や、色鮮やかな野菜のスープが並んだ。


「これは……」淡が、料理を見つめながら、戸惑った表情を見せた。


「食べ方、分かりますか」ミラが、優しく尋ねた。


「いや……人としての暮らしに、まだ慣れていない部分が、多い」


ミラが、丁寧に、スプーンの使い方を教えた。淡が、ぎこちない手つきで、スープを口に運ぶ。


「……これは」


「美味しいですか?」


「うむ……温かくて、優しい味がする」


凪も、肉料理を、興味深そうに、口に運んだ。


「我は……これが、好きだ」


エリアスが、その様子を、微笑みながら見ていた。


「お二人とも、本当に、人間らしくなってきましたね」


俺は、皆の様子を見ながら、改めて、温かい気持ちになった。荷物持ちだった頃には、こんな穏やかな時間を、想像もしていなかった。


「これからも、こんな時間を、大切にしていきたいですね」


ミラが、笑顔で頷いた。


「はい。みんなで、色々な経験を、積み重ねていきましょう」


食事を終え、村の夜空を見上げながら、五人(と一人の護衛)は、これからの旅に、新しい期待を抱いていた。冒険、戦い、そして、こんな何気ない日常――全てが、ロウたちの物語を、豊かにしていく。

お読みいただきありがとうございます!


ご感想やブックマーク、評価をいただけると非常に励みになります。次話もぜひよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ