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捨てられた荷物持ちの俺、死にかけて覚醒する  作者: beck2026


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第43話 ガレンの決断

翌日、俺たちは再びギルドへ向かい、ガレンに、淡と凪の意向――保護下に置かれることよりも、必要な時にサポートを受ける形を望む、という選択を伝えた。


「分かった」ガレンが、しばらく考えた後、頷いた。「それなら、専属の護衛を、君たちのパーティに同行させる形にしよう」


「専属の護衛、ですか」


「ああ。常時、君たちと行動を共にし、緊急時には、すぐに対応できる者を、選定する」


セレンが、興味深そうに尋ねた。


「具体的には、どのような人物を、考えていますか」


ガレンが、資料を取り出した。


「本部から、優秀な戦闘員を、何名か、推薦されている。その中から、君たちと相性の良い者を、選んでもらいたい」


「俺たちが、選ぶんですか」


「そうだ。これから、長く一緒に行動する相手だ。君たち自身の判断を、尊重したい」


数日後、ギルドの訓練場で、推薦された数名の戦闘員と、顔合わせをすることになった。


「初めまして。エリアスと申します」


最初に名乗ったのは、長身で、落ち着いた雰囲気を持つ剣士だった。年齢は、30代半ばほどに見える。


「ロウです。よろしくお願いします」


「噂は、伺っております。危険度Aを単独討伐し、さらに、歪みから生まれた存在を、独立した人格として導いた――本当に、驚くべき功績ですね」


淡が、エリアスを、慎重に観察するように見つめた。


「……この人は、悪い気配は、感じない」


凪も、淡の隣で、小さく頷いた。


「我も、同じ印象だ」


エリアスが、淡と凪の方を、丁寧な態度で見つめた。


「淡殿、凪殿、ですね。お二人のことは、ガレン様から、詳しく伺っております。私の役目は、皆様の安全を、守ることです。どうぞ、よろしくお願いします」


その言葉に、誠実さが感じられた。


「あなたは、淡さんや凪さんのことを、どう思いますか」俺は、率直に尋ねた。


エリアスが、少し考えて、答えた。


「正直に言えば、最初は、戸惑いがありました。歪みから生まれた存在――それが、どういうものか、想像がつきませんでした。ですが、今、お二人を見て、ただの『人』として、感じています」


「人として……」


「はい。恐れる対象でも、利用する対象でもなく、ただ、守るべき存在として」


淡が、その言葉に、少し安心したような表情を見せた。


「……信頼できそうだ」


セレンが、満足そうに、メモを取った。


「では、エリアス殿に、専属護衛として、同行をお願いするということで、よろしいでしょうか」


ガレンが、最終確認のように、全員を見渡した。


「皆、それで、問題ないか」


俺、ミラ、淡、凪が、それぞれ、頷いた。


「お願いします」


エリアスが、深く頭を下げた。


「これから、よろしくお願いします。皆様の旅に、同行させていただきます」


ガレンが、改めて、全員に向けて告げた。


「これで、専属護衛の体制が、整った。だが、油断は禁物だ。貴族連合の動きには、引き続き、警戒してほしい」


「分かりました」


会議が終わり、訓練場を出ると、淡が、ふと、エリアスに尋ねた。


「エリアス、そなたは、強いのか」


エリアスが、少し微笑んで答えた。


「自分で言うのも、おこがましいですが――皆様を、必ず守れるだけの力は、持っているつもりです」


凪が、興味深そうに、エリアスを見つめた。


「いつか、その力を、見てみたい」


「機会があれば、いつでも」


新しい仲間――専属護衛のエリアスを加え、ロウたちの旅は、新たな段階を迎えていた。貴族連合という脅威に対する備えが、確実に、整い始めていた。

お読みいただきありがとうございます!


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