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捨てられた荷物持ちの俺、死にかけて覚醒する  作者: beck2026


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第41話 ガレンへの報告

カイエンの来訪から数日後、俺たちは座標点を使い、急いでギルド本部のある街へ戻った。淡と凪も一緒に連れて行くべきか迷ったが、セレンの判断で、二人は一旦、ミラと共に村の安全な場所に留まることになった。


「俺一人で、ガレンさんに報告してきます」


「気をつけてください、ロウさん」


ミラの心配そうな声を背に、俺はセレンと共に、ギルドへ向かった。


応接室で、ガレンに、これまでの経緯――凪との出会い、そしてカイエンの来訪について、詳細に報告した。


「東方貴族連合……」


ガレンの表情が、これまで以上に険しくなった。


「知っているんですか」


「噂程度だが、聞いたことがある。あの連合は、近年、急速に力をつけている勢力だ。特に、魔法兵器や、特殊な力を持つ存在の『収集』に、熱心だという話がある」


「収集……つまり、淡さんや凪さんのような存在を、本当に、利用しようとしているんですか」


「可能性は高い」セレンが、深刻な表情で頷いた。「カイエンの言葉――『有効活用』という表現は、明らかに、彼らを道具として扱う意図を、示唆している」


ガレンが、改めて、地図を広げた。


「貴族連合の本拠地は、ここから、かなり離れた場所にある。だが、もし、彼らが本気で、淡殿や凪殿を狙っているなら、何らかの強硬手段に出る可能性も、否定できない」


「強硬手段、というのは」


「拉致、あるいは、強制的な接収――最悪の場合、武力を用いることも、考えられる」


その言葉に、思わず拳を握った。


「そんなこと、させない」


「もちろん、ギルドとしても、全力で対応する」ガレンが、力強く言った。「だが、君たちにも、十分な警戒が必要だ」


セレンが、新たな提案を出した。


「淡殿と凪殿の安全のため、しばらく、ギルドの保護下に置くことを、検討してはどうでしょうか」


「保護下、というのは、具体的に、どういうことですか」俺は、慎重に尋ねた。


「ギルド本部、あるいは、特定の安全な拠点で、常に護衛をつけた状態で過ごしてもらう、ということです」


ガレンが、少し考え込んだ。


「それも、一つの方法だが……淡殿や凪殿自身が、どう思うかも、考慮する必要があるだろう」


俺は、ミラと淡、凪が待つ村のことを思い、はっきりと言った。


「彼らに、選択させたいです。保護下に置かれることが、本当に、彼らのためになるのか――まず、聞いてみたいと思います」


ガレンが、頷いた。


「分かった。それが、最も適切な判断だろう」


セレンが、新たな懸念を口にした。


「もう一つ、気になることがある。カイエンが、淡殿や凪殿の存在を知っていたということは、情報が、すでに、外部に漏れている可能性がある」


「情報が、漏れている……」


「ギルド内部に、貴族連合と繋がりのある者がいるのかもしれない。あるいは、別の経路で、情報が伝わったのか――いずれにせよ、慎重に調査する必要がある」


ガレンが、深く息を吐いた。


「これは、思っていたより、大きな問題に発展しそうだな」


俺は、これまでの道のりを思い返した。荷物持ちだった頃から、ここまで、様々な困難を乗り越えてきた。だが、今回の問題は、これまでとは違う種類の脅威――人間同士の、利害が絡んだ問題だった。


「淡さんと凪さんを、必ず守ります」


ガレンが、改めて、力強く頷いた。


「ギルドも、全力で支援する。早急に、対策を進めよう」


会議が終わり、俺は、急いで村へ戻る準備を始めた。新たな脅威――東方貴族連合との対立が、確実に、物語の新しい局面を、迎えようとしていた。

お読みいただきありがとうございます!


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