第二十五話 怪僧の最期
(純友様、よく耐えられました。時間稼ぎ、ありがとうございます。
わざとらしいとまで感じる鏡への誘導でしたが、純友様の侮られ易そうな容姿のおかげで、警戒されずに鏡を手に取らせることができましたね。
ワザと敵の方向へと鏡を転がすところなど、バレるのではないかとヒヤヒヤしましたよ)
――なんのこと?
本当に衝撃でびっくりして落としてしまっただけなのだが。
(……現在、空海・異体へのエネルギールートは『緑青の鏡』へと移行しています。早速、効果が出始めたようですね)
あ、話変えられた。
まあ、偽空海のことも絶賛進行中だから無視するわけにはいかないよな。
奴を観察すると、顔から血の気が引いているのがわかる。
「な、何事だ……!? これは、いったい……!」
――クワァ ん
――クワァク ワァ ん
偽空海の手から『緑青の鏡』が滑り落ちた。
――クワァク ワァ ん
――クワァ ん
鏡は、まるで意志を持っているかのように、こちらへ向かって転がってきた。
俺は近づいてきた鏡を拾い上げる。
その間、偽空海はもがき苦しみ、自身の体を掻き毟り始めていた。
(八大龍王の消費エネルギーを賄うために、自身のエーテルを使用しています。龍脈からのエーテル供給が絶たれたので、水龍たちは飢えた獣のように、次なるエネルギー源を求めているのです)
「ぎぃぃぃやああああああッ!!」
夜の闇を切り裂くような、絶叫が響き渡る。
偽空海の体がビクンビクンと痙攣し、彼の内側から生命力そのものが強制的に搾り取られていく。
頬は瞬く間にこけ、皮膚はひび割れ、眼球が限界まで見開かれていた。
「――空海様ッ!? ああ、なんということを、空海様がお苦しみにッ!」
蛇女が悲痛な叫びを上げ、太い尾をくねらせて主に駆け寄ろうとする。
――ドオォォ ォン
圧力から解放された良源が、駆け寄る蛇女を鉄杖で横から殴りつけた。
偽空海が苦しみ始めると同時に、彼から放たれていた圧力は消え去っていたのである。
良源は極限まで高められた気を、全身の筋肉に巡らせ、赤黒く変色した双眸をカッと見開いていた。
弾かれたように大地を蹴り上げると、人間では信じられないほどの跳躍力で宙を舞う。
重力を利用した、さらに重い一撃。
天から降り注ぐような勢いで振り下ろされた鉄杖が、蛇女の背面に深々と叩き込まれた。
「ぎッ、しゃああぁぁッッ!!!」
硬質な鱗を砕き、肉を打つ鈍い音が響く。
蛇女はたまらず地面に倒れ伏し、苦悶に身をよじった。
「おのれ……おのれぇぇぇッ!
よくも、よくも空海様をぉぉぉぉッ!」
倒れ伏している蛇女が、周囲の空気をビリビリと震わせて叫ぶ。
そして異様な妖気を放ち、立ち上がり始めた。
蛇女の傷口からは黒い瘴気のようなものが立ち昇っている。
(この周囲はもとより龍脈の影響で、エーテルが豊富な場所です。
彼女の憤怒に反応したアストラルエネルギーが、周囲のエーテルを集め始めました。『弘法池』自体から出ているエーテルは『緑青の鏡』に完全に流れ込んでいますが、それでもこの場にある大量の余剰エーテルが彼女に集まっています)
周囲の空間そのものを歪ませながら、彼女の肉体はみるみるうちに巨大化していく。
メキメキと音が聞こえそうなほど筋肉は肥大し、作り替えられているのがわかった。
「させるかッ! 鎮まれ悪鬼羅刹ッ!」
良源が再び泥をはねあげ、巨大化する蛇女に向かって跳躍した。
渾身の力を込めて振り下ろした鉄杖は蛇女の肉を潰すが、その部位はすぐさま修復され、さらに肥大していく。
三メートルほどだった体躯は、あっという間に小さな二階建て家屋ほどの巨大な怪物へと変貌を遂げた。
一枚一枚の鱗が人間の顔ほどもあり、吐き出される息は暴風となって周囲の木々を揺らす。
俺も『赤帝の矢』を放ち、蛇女にぶつける。
しかし、そんなものは奴の鱗にぶつかると、すぐに霧散してしまっていた。
――ガァァ ンッ
――ガッン
――ガァァン ッ
先ほどまでは肉を抉っていた良源の鉄杖が、分厚く硬質化した鱗に弾き返され始めた。
良源は目に見えて焦り始める。
いや、俺も焦り始めた。
このまま蛇女を放置するわけにはいかない。
効果がないのはわかっているが、俺は必死に『赤帝の矢』を放つ――
蛇女は煩わしそうに巨大な腕を振るった。
圧倒的な質量の暴力に、良源は躱す術もなく、裏拳をまともに食らってしまう。
「ぐはァッ!?」
良源の体が、まるでおもちゃの人形のように吹き飛ばされる。
その体は凄まじい音を立てて後方の森の中へと叩き込まれ、倒れる木と土煙を上げて見えなくなっていった。
「良源殿ッ!!」
俺は叫んだが、返事はない。
そして、巨大な蛇女の血走った凶眼が、俺へと向けられた。
大地を揺らしながら、二階建ての家ほどの怪物がこちらへ這い寄ってくる。
大型トレーラーよりも一回りデカいのが迫ってくるのだ。
圧倒的な死のプレッシャー。
横にスライドしながら避けようとするが、こちらを見据える蛇女の目が俺の動きに合わせて動いていた。
その質量の軌道は、俺へ向けて曲がってきている。
エーテルにより身体能力は強化されているが、奴のスピードも速い。
逃げきれない予感が頭を掠め、冷や汗が背筋を伝った。
(――鏡を、あの女に向けて)
ふと、脳内に声が響く。
若い女性の声が聞こえてきたのだ。
Yuiさん?
いや、違うな。
Yuiさんの声色とは全く違う。
もっと、普段から話している――この時代の女性の声色だ。
(純友様、今のは私ではありません。『緑青の鏡』です――)
塗籠の中で姿は見ていたが、声は初めて聞いた。
俺が突然のことでびっくりしていると(今は戦闘に集中してください!)とYuiさんに叱られてしまう。
……くっ、それどころじゃなかった!
そう、今は!
考えている暇はない。
俺は鏡の言う通り、蛇女に鏡を向ける。
巨大な蛇女は、顎を外し、裂けたように口を大きく開けて、目の前まで迫ってきていた。
鏡面が鈍く光る。
俺と蛇女の間の空中に、空間そのものを抉り取ったかのような、巨大な「黒い穴」がぽっかりと姿を現した。
一瞬怯んだ蛇女だが、怒りに支配されている蛇女は、邪魔者を破壊するため、空中の「黒い穴」をその太い腕で振り払おうとする。
――ずるぅぅぅり
生の肉の塊のような質感だが青白い、巨大な腕がその「黒い穴」から飛び出してきた。
驚くべきことに、そこから現れたのは、大穴のサイズに見合った、蛇女の巨体すらも上回るほどの、信じられないほど巨大な「片腕」。
青白い肌。
女性の腕のように滑らかな曲線を描いているが、その実、彫刻のように美しく隆起した筋肉で構成されている。
そして指の先には、鬼のように鋭く尖った漆黒の爪が生え揃っていた。
驚きで止まる蛇女。
その大きな体に被さるように、月光に照らされた巨大な「片腕」の影が落ちていた。
――破ゴォォォ ォン ッ
冗談のような音が鳴り響く。
巨大な鬼の腕が、蛇女の頭上から拳骨のように振り落とされた。
蛇女の巨体が、まるで人形のように地面に叩きつけられる。
だが、巨大な腕の攻撃はそれで終わらない。
大穴から伸びた青白い腕は、倒れた蛇女に向けて、何度も、何度も、容赦なく、拳を振り下ろしていた。
――ズン ッ
――ズドォ ンッ
――怒ゴォォ ォン ッ
大地が揺れる。
地面が割れ、山の斜面にあった広場はみるみるうちに崩壊していく――
地盤は砕け散り、不安定な足場と化していく――
圧倒的。
まさに神話の出来事を見ているようだった。
蛇女の硬い鱗も、鬼の腕という圧倒的な質量にはなす術がない。
もはや原型を留めないほどに叩き潰されていった。
――ずるぅぅぅり
憂さ晴らしが終わったのか、その巨大な腕は何事もなかったかのように「黒い穴」へ戻り、穴ごと消えていく。
周囲には静寂が訪れた。
「――はッ!?
そういえば……偽空海は、どうなった?」
地形が変わってしまったが、かろうじて原型を残している広場を見渡す。
『弘法池』は辛うじて生きていそうだが……少し離れたところに、ボロ布のようなものが落ちていた。
俺はおそるおそる近づいて覗き込む。
そこには、干からびたミイラのような遺体が転がっていた。
完全に水分と生命力を奪われ、眼窩は落ち窪み、皮膚は骨にへばりついている。
つい先ほどまでイケメンだった男――そのあまりにも酷い変わりように、冷や汗が背筋を伝った。
(八大龍王という規格外の存在を現世に維持するために必要なエネルギーは、それほどまでに膨大だったということです。龍脈からの供給が絶たれた瞬間、彼の肉体が持つエーテルなど、ほんの数秒で吸い尽くされてしまったのでしょう)
自らの身の丈に合わない力を求めた者の破滅。
その姿に自分を重ねそうになってしまうが、頭を振ってその悪い予感を追い払った。
「……それじゃあ、あの水龍達はどうなったんだ?」
俺は山の斜面から、眼下の平野を見下ろす。
制御を失った水龍たちは、もはや統制の取れた動きをしていなかった。
あるものは仲間同士で激突して互いの形を崩し、あるものは水龍としての形態を保てなくなり、ただの超質量の鉄砲水となって周囲のすべてを押し流しながら広がり、消滅していく。
被害は甚大だろう。
濁流に流された場所は、前世見た津波が通り過ぎたかのように破壊し尽くされている。
でもまあ、そんな惨状だが、俺には関係ない。
何せ京に帰るんだからな――
とりあえず一連の出来事をどう報告するかには頭を悩ますと思うが、命の危機は去ったのかと安堵する。
――ズズズ ズッ
――ズズズズ ズズズ ズズズッッ
――ズズズズッ
(純友様ッ! 衝撃に備えてください!!)
Yuiさんの悲鳴に近い声。
ハッとして顔を上げると、平野で崩壊しつつあった水龍のうちの一柱が、まるで断末魔の執念のように、俺たちのいる山の斜面に突撃してきているではないか。
鎌首をもたげた巨大な蛇のような濁流。
避けることなど到底不可能な質量の水が、空を隠した。
「くそッ……!」
俺は本能的に、手に持っていた『緑青の鏡』を水龍の方向へと向けた。
すぐさま「黒い穴」が現れ、巨大な青白い鬼の「片腕」が伸びる。
そして、ギリギリまで迫った水龍の頭へと、強烈なストレートを叩き込んでいた。
――ド波アァァ ァ ァン ッ
拳と水流が激突し、水龍の頭部が見事に弾け飛ぶ。
だが、形を失ったとはいえ、それは数万トンにも及ぶ水の塊だ。
行き場を失った濁流は、爆発的な勢いで山の斜面へと雪崩れ込み、俺のいる場所をも完全に飲み込んだ。
「ごばッ……!?」
冷たい水と泥が全身を叩き打つ。
呼吸ができず、天地がわからなくなる。
まるで洗濯機の中に放り込まれたかのように視界がグルグルと回り――
俺の意識は、深い泥の底へと沈んでいくのだった……。
――――――――――
ふわりと、梅の香りがする。
少し甘酸っぱい香りに、ふんわりシナモンが混じるような――
そうか、この匂いは千代だ。
「……お疲れ様でしたね、あなた」
頭上から、梅の香りと共に優しい声が降ってきた。
ゆっくりと目を開けると、そこには亡くなった妻、千代の顔が――
彼女は生前と変わらぬ、優しい笑顔で俺を迎えてくれた。
俺はどうやら、彼女の膝の上に頭を乗せているらしい。
膝枕だ。
「……千代」
俺は彼女の名前をポツリと漏らす。
「はい。ひどくうなされていましたよ。何か、怖い夢でも見ていたのですか?」
彼女は子供をあやすように、俺の体をトントンと優しく一定のリズムで叩いてくれている。
その心地よさに、張り詰めていた感情の糸がプツリと切れるのを感じた。
「……夢じゃないさ。散々な目に遭ったんだよ、俺は。
見知らぬ時代に放り出されて、化け物みたいな連中と戦ったりしてさ。
仕事だってブラック企業顔負けの無茶振りばっか。……なんで俺が、こんな目に遭わなきゃならないんだって、ずっと思ってた」
俺は愚痴をこぼさずにはいられなかった。
千代は何も言わず、ただ優しく微笑みながら、俺の愚痴をウンウンと聞いてくれている。
その手の温もりが、あまりにもリアルだった。
――ふと、以前Yuiさんに「亡くなった人間の魂はどうなるのか」と尋ねた時のことを思い出す。
(その人間の阿頼耶識OSに沿った浄土に行きますよ)
えらくあっさりと返された。
浄土の世界があるのかと俺はビックリする。
(人は死んでも、その人が生きてきた記憶や、他者との関係まですべて消えてしまうわけではありません。肉体を失った後も、その存在は社会の中に残り続けます。
そうした死者の存在が、社会的な関係性の中で浄土にあると認識される。そういう意味では、浄土とは場所というより状態と呼んだ方がいいのかもしれませんね)
状態って。その話を聞いた時に、そのYuiさんのクールな言いように、思わず笑ってしまったのを覚えている。
そして今も――それを思い出して、千代の膝の上で「ククッ」と声を漏らした。
「また何か考え事をしてたのですね。
でも、今度は楽しそうでよかった……」
千代は俺の頭を撫でる。
そんな優しい彼女に癒やされるとともに、もう彼女はこの世にいない事実が、なおのこと俺を悲しくさせるのだ。
そう、彼女は現実にはもういない。
死んでいるのだ。
だとしたら、今、俺の目の前で膝枕をしてくれているこの「千代」はいったい何者なんだろう。
いや、もうわかっている。
これは俺自身の心――つまり末那識が、記憶や種子をもとに作り出した、ただの都合のいい幻影に過ぎないのだろう。
気づいた瞬間、とてつもない悲しみが胸を締め付けた。
確かに感じるこの温もりと、この甘い梅の香りが幻だと俺は認めたくなかった。
――涙が込み上げ、視界が歪む。
すると、千代は俺の頬に手を添え、「ふふっ」と柔らかく笑った。
「泣かないでくださいな。
……ええ、この私は、貴方の心が作り出した幻でしかないのかもしれません――」
彼女は、自分自身が幻なのだと俺に訴えかける。
「でもね、貴方はこうやって私のことを、ありありと覚えていてくれている。十年ほど経った筈なのに、いまだに私の好きだった薫物の香りまで覚えているのです。
こうやって貴方が覚えていてくれることで、私という存在は、確かにここに在ることができるのだと思いませんか?」
優しく俺の中で、何かが繋がった気がした。
そうだ。
そもそも人間は、生きている他者を見る時でさえ、自分の脳――いや、それ以上に末那識が作り上げた「幻」を通してしか相手を認識できない。
だとしたら。
(人は死んでも、その人が生きてきた記憶や、他者との関係まですべて消えてしまうわけではありません。
肉体を失った後も、その存在は社会の中に残り続けます)
――Yuiさんとのやり取りをもう一度思い出す。
こうやって俺という、千代にとっての社会が、彼女の幻影と対話することは、彼女の魂に作用しているのではないだろうか。
つまり、俺は「幻」を通して彼女の魂に話しかけているのだ。
彼女の体は無くなったが、体がないだけで、俺は今、間違いなく彼女の魂と繋がって対話しているのだ。
「ごめんな。お前は早く成仏して、極楽浄土でのんびりしたいかもしれないのに……。俺がいつまでも未練がましく引き留めてしまって」
俺が謝ると、千代は小さく首を横に振った。
「とんでもありません。こうやってお話を聞くのは、私にとって何よりの楽しみなのですよ。
こうして笑顔でいられるのは、貴方が私に楽しい話をしてくれるから。子供たちの成長を、楽しく聞かせてくれるおかげだからです――」
嬉しい……でも、俺はどこまで行っても自分勝手だ。
この答えは、俺の心の中の「幻」が作り出したものなのだろう。
こうやって自分のために彼女を利用し、どう思っているかもわからないのに、俺の人生に付き合わせているのだ。
こんな会話も否応なしに、何処かにいる彼女の魂に影響を与えているのだろう。
しかし、そう思うと、愚痴ばかりこぼしている場合じゃないな、とも思った。
彼女を安心させるためにも、もっと楽しい、明るい話をしてあげなくちゃいけない。
俺はこうやって運命に逆らい、意地汚く生きようとしている。
なら、尚更そうなのではないだろうか。
「……ありがとう。千代」
心からの礼を言う。
すると千代は、梅の花が咲いたような明るい笑顔を俺に返してくれた。
――――――――――
――ポタッ
――ポタ ポタッ
顔に水滴が落ちてきている――
俺はゆっくりと目を開けた。
「おお、お気づきになられたか、藤原殿!」
「生きておられたか。まったく、恐ろしく運の強いお方よ」
視界がクリアになると、そこには泥に汚れた男たちの顔があった。
泥まみれの良源と、同じく泥だらけでヒゲ面の慈眼房だ。
夢の中で見ていた妻の顔との落差が激しすぎて、思わず顔をしかめてしまう。
「……生きてたのか、俺」
体を起こそうとすると、全身の筋肉が悲鳴を上げていた。
周囲を見渡すと、山の斜面は無惨に崩れ落ち、濁流によって押し流された土砂や流木が辺り一面を埋め尽くしている。
ところどころからチョロチョロと水が流れ落ちており、凄まじい鉄砲水が過ぎ去った後の、破壊された光景が広がっていた。
「あの濁流の中、よくぞご無事で。流される藤原殿を、私がその鏡と共になんとか引き上げ申した。慈眼房も、運よく高台の木に引っかかっておりました」
良源が事の顛末を説明してくれた。
あの状況から、彼は俺を見つけ出して助けてくれたらしい。
「助かったよ、良源殿。
……平野の方は、どうでしょうか?」
「長寺はあらかた流されてしまいましたが、高台にあった一部の堂宇は残っているように見えます。
あちらで、人々の動く気配がありますゆえ。藤原殿が少しお休みになられて、動けるようになりましたら、合流しに向かいましょうぞ」
「そうですね……」
平判官や剛太たち、それに犬上大領の軍勢の人々は無事だろうか。
あの濁流を思えば被害は甚大だろうが、少しでも多くの人が生き延びていることを祈るしかない。
ふと、東の空に視線を向ける。
山の稜線から、眩い朝陽が昇り始めていた。
黄金色の光が、破壊の爪痕が残る平野を、そして泥だらけの俺たちを、平等に暖かく照らし出す。
長い夜が明けたのだ。
俺は深く息を吐き出し、立ち上がるための力を振り絞った。
※AIを文章の校正・改稿、設定整理、資料調査、アイデア検討等に活用しています。また、一部の本文にはAIが生成した文章を直接使用しています。物語・世界観・登場人物・展開等の創作および最終的な文章の判断は作者が行っています。
※本作に登場する仏教用語・哲学用語・科学用語は、実在する思想・学説・科学的知見を参考にした、作中独自の解釈です。現実の思想・学説・科学的見解を厳密に説明するものではありません。
※本作に登場する歴史上の人物・出来事は、実在の史実を題材としておりますが、人物像・人間関係・行動・出来事などに作中独自の創作・改変を含みます。史実とは異なる部分がありますので、歴史創作としてお楽しみください。




