第八話 狸と狐のバディ
『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜
主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!
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時系列
〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜
〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意
〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜
夜の港街に来ている。
昼間とはまるで別の場所だ。
海は夜の底に沈み、沖と空の境目さえ見えない。
時折、釣り人が糸を垂らしている。
海沿いの道を見上げれば、斜面に沿って建つ家々の明かりが見える。
私たちは、そこを認識阻害魔法を使いながら走っている。
狭い路地を緋色の軍服を着た男が日本刀を携えながら走る。
ゴーストだ。緋色の軍服を着ているので魔術師部隊だったのだろう。
ゴーストが家の中へ入る。
家から悲鳴が聞こえる。
私は舌打ちをする。
神楽鈴を出すと鳴らす。
シャリン。
場が清められる。
ゴーストは再び家から出ると、狭い路地を進んでいく。
私達は、飛行魔法を使ってゴーストを追いかける。
「大和は、戦争を終えました。どうか、安らかに幽世へお眠りください。」
私が、ゴーストに話す。
「嘘や!」ゴーストが振り返る。
「どうせ、お前らもステイツの手先やろ!」日本刀をこちらに向ける。
目が黒くなり、ゴーストの魔力が高まる。
「私は、魔術師騎士団です!御霊を傷つけたくありません!どうか!幽世へお旅立ちください。」
傷つけたくない。
「うるさい!そっちが勝手に目覚めさせたんやろ!」
そう言って私に切り掛かる。
避けようとした時ーーー。
大夢がナイフでゴーストを切り払ってしまった。
「大夢君!なんて事をするんだ!彼は!100年前、大和の為に戦った英霊なんだぞ!」
私が、大夢に掴み掛かろうとするが、あっさりかわされた。
「だからって今生きている者を傷つけて、えぇって理由ないやろ。」
冷めた目で見てくる大夢。
「っ!!」
なんて言葉を出していいのかわからず喉が詰まる。
「でも、雇い主の指示聞かんと動いてすんません。」
大夢が変な方向の謝罪をする。
「私は大夢君の雇い主ではない。私達はバディだ。」
私が静かに話す。
大夢が驚いてこちらを見る。
「……それに、大夢君の言葉も一理ある。私を助けてくれてありがとう。もう、帰ろう。これで任務完了だ。」
そうして、細い路地を下る。
私の後を大夢がついてくる。
月明かりが港町と私達を照らした。
◇◇◇
任務の後…。
櫻がタバコを切らしたからコンビニに寄ってくれと言われた。
車内は無言だ。
話すことがない。
櫻は窓の外を見ている。
魔術師の軍人を切り付けたのはあかんかったかな…。
でも、櫻のやり方だったら朝になってたで…。
櫻は明日休みやけど俺仕事なんですが…。
しかも、このストイッククレイジーロリババアは任務終わりでも体術の訓練をしたがる。
車内の時計を見る。
まだ、10時だ。
今日は、1時間ほど付き合ったらハイボール飲ませて強制終了させよう。
櫻は、酒の誘惑には弱い。
コンビニにつく。
「ラークのスマートプラスのパープルを」
店員にタバコの銘柄を言う櫻。
「番号でお願いします。あと、年齢確認よろしいですか?」
言われる前から免許証を持っている。
そして、生年月日が1987年生まれにギョッとする店員
何回か免許証を見比べて
「ありがとうございました。」と言い免許証を返した。
櫻は会計を終えるとキャラクタークジの景品へ吸い寄せられている。
狸と狐。
二匹が並んだ可愛らしいキャラクターだ。
「何?あんたこんなの好きなの?」
立ち去る櫻。
俺は、クジを一枚とる。
「メビウス・ライトも貰える?ボックスで。」
店員がノールックでタバコを出してきた。
そして、クジを引く。
狸と狐のストラップチャームだ。
2つでセットになっている。
俺は、コンビニを出るとタバコを吸っている櫻に近づく。
「手出してみぃ。」
櫻が首を傾げながら手を差し出した。
「ほい。」
俺は、櫻に狸のチャームを渡す。
「あんたに似てるやん。もっとき。」
俺は、タバコに火をつける。
「私が狸って言いたいの?」
少し怒り気味の櫻。
「可愛いって言ってるんや。2つでセットだから、俺はこの狐持っとるな。バディだし。」
そう言って狐のマスコットを揺らす。
櫻が不思議そうに見つめてくる。
これで、魔術師軍人切り裂いたの許してくれるやろうか?
しかし、バディねぇ。
そこで、俺はタバコの煙を吐く。
俺らは無言でタバコを吸って家路についた。
私も旦那も禁煙して長いんでタバコの銘柄すっかり忘れてしまいましたよ。
そして、私が吸っていたタバコ廃盤になっとるやんw
小説書くようになって再びヤニを求めるようになってるのですが、コロナ2回、過労による肺炎を経験している私はタバコまで吸ったらそれこそ2階級特進してしまうのでニコレスで我慢してますが、そろそろ手をだしそうです。




