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『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


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第七話 忌守と華族

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

大夢と手合わせをして痛感した。


私には基礎体力が足りない。


私は、今出勤前にランニングマシーンでジョギングをしている。


マシンの表示を見る。


30分で10キロか…。


息をきらさないで走る限界がここだな…。


マシーンを降りる。


シャワーを浴びるのに訓練場を後にした。


キッチンを抜けるとトイレと風呂場がある。


私が、キッチンを通ると大夢が欠伸をしながら起きてきた。


「あんた早いな…。」寝ぼけながら話してくる。


そして、気が付く。


股間が膨らんでいる。


「っ!?」


なんてリアクションしていいのかわからず思わず、仰け反る。


その様子と私の視線から大夢が自分のモノを見る。


「生理現象なんよ。許してくれや。それに男のモノなんて見たことあるやろう。」


そう言って、トイレに消えていった。


言えない…。


経験がないなんて…。


私は、耳が赤くなるのを感じながら脱衣所に入り服を脱ぐ。


あ!着替え持ってくるの忘れた…。


大夢はもう部屋に戻ったかな?


もう一度あのベタベタのTシャツ着るの嫌だなぁ…。


そう考えていたら


「あ!ごめ〜ん!間違えたぁ!」そう言って大夢が脱衣所の扉を開けてきた。


スパーン!


平手打ちの音が家に響いた。



私は、気持ちを切り替えて表向きの仕事をする事にした。


今日は、水曜日だ。


会議がある。


職員室の自分の机に配られてる資料を見る。


「……人権教育。」


「伊達先生、人権教育初めてですか?」そこに田所主任が話しかけてきた。


「はい。奥州では、道徳教育でした。」私が答える。


「まぁ、似たもんよ。」そう言って笑う。


「でも、しっかり教材があって目的もあるんですよね?」


年配のふくよかな主任の顔を見る。


「そうやねぇ。今でも年配の方は気にしてるかもしれへんね。後は…。華族の皆様とか…。」


“華族”その言葉が重くのしかかる。


「その…。教えてくださいませんか?私よく知らないので。」私が田所に尋ねる。


「えぇよ。でも、そんなに構えやんでいいからね。」


そんな会話を終えて会議が始まった。


忌守(いもり)”資料にプリントされた文字。


私は、切れ長の目で髭を無骨に生やしている大夢の顔を思い浮かべた。



◇◇◇



その日は、特に忙しい日だった。


二級整備士として働けたのはいいが、給与が安い。


でも、自衛官だとロッキーと離れる事になる。


そして、警ら伝達者になるぐらいの頭が俺にはない。


フロントが騒めく。


なんや?


高級そうなスーツを着た男が喚いている。


そして、一台の高級車が工場の中に入ってきた。


「田中!こっち先かまん!」工場長が声をかける。


「いいっすよ!」


そして、乗り込もうとした瞬間。


「待て!」


先ほどの男が走ってきた。


「お前。出身は?」


浪華ろうかの千田です。」


「千田?ずっとそこに住んでいるんか?」男が高圧的に聞いてくる。


「お客様。質問の意図が見えないのですが?」


俺は愛想よくする。


これも仕事だ。


「……お前。忌守じゃないだろうな?」


その言葉が重く俺を押しつぶす。


「違いますよ。」咄嗟に嘘をつく。


「最近の平民の中には平気で忌守が混ざっているからなっ!」男が吐き捨てる。


「とりあえず、その言葉を信じる。私の車が穢れたら嫌だからな。」


そう言って会社の中に入る男。


横柄に椅子に座った。


その後ろに下を向いて俯いている制服を着た男が立っている。


運転手であろう。


男は、運転手に何やら怒鳴っている。


そこへ工場長がやってきて俺の肩に手を置いた。


「男爵様や…。」そう一言教えてれくれた。


“お華族様”その文字が脳裏に浮かぶ。


俺は、ゆるいウエーブの髪に人形の様な顔の櫻の顔を思い浮かべた。


そして、泥臭く訓練しているアイツの姿も…。

30分10キロって時速20キロですからね。


軽い原付レベルで走ってるなんてプロランナーですよ。

箱根目指せるレベルですねぇ。


みなさんは、櫻子さんを目指さないでくださいね!

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