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『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


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第六十二話 二人の狩人

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

私は魔法陣を使って広範囲に索敵する。


どうやら知らせを受けて東軍本部に控えていた2こ分隊がこちらに向かっている。


「こちら伊達。冬馬班応答願う」


『こちら冬馬。要件をどうぞ』


「こちら伊達。残りは我々で片付ける。本部に帰還するように」


『……こちら冬馬。了解した』


「さて、行きますか?櫻子姫様」ヒロが豊和M1500を担ぎながら声をかけてきた。


「あぁ、大夢君。狩の時間だ。」自然とそんな言葉が出た。


久しぶりだ。この感覚。楽しまないと損だな。


「どこからいく?」


「そうだな……2班同時。出来るか?」私はヒロの顔を見る。


「お安いご用で、櫻子姫様。わたくしめが一個分隊を一人で落としたらいいのですね」そう言うとにぃとヒロが笑った。


「話が早くて助かる。流石、私のバディだ。」私自身の目が光るのがわかった。


そうして、私は魔法陣を見ながら考えた。


「そうだな…。こちらの魔道具を多く仕掛けた場所…そちらは任せていいか?」私がヒロに確認した。


西軍本部から程近い所に急接近している分隊が見える。


分隊長は奇襲をかけようとしているのだろう。しかし、それにしても遅い足並みだ。


「おまかせください。で、こいつら落としたら東軍本部へ行けばええか?」ヒロの口調がいつも通りになった。


「そんな感じでお願い。」そう言って私は木から降りる。


「じゃ、後は適当にぃ〜。どっちが早く東軍本部につけるかなぁ?負けた方は一日なんでも言うこと聞く罰ゲームねぇ。」そんな事を言ってその場を立ち去る。


「言ったな!覚えておけや!」ヒロの声が遠くで聞こえた。


さて、狩の時間だ。獲物は全部で9人。


私は、魔力探知を使い偵察をする。


東軍本部と西軍本部の中間地。


そこに東軍の騎士団がこちらを警戒しながら隊列を組んでる。


蹴散らしてもいいけど…。せっかくだから、新しい魔法使いたいよねぇ〜。


私は、赤ずきん作戦に出た。


先ほどの魔法陣を見返す。


女性隊員。女性隊員。っと!


お!一人おるな。ショートカットの背の高い女性隊員がいる。


軍服もノーマルか。実際に会ったことないから難しいけどやってみるか。


そう思いながら私は、変化(へんげ)魔法を使った。


冬馬君のようには上手くいかないが一瞬ならなんとかなるだろう。


両手を顔に近づけて目を閉じた。


ゆっくりと魔法を込める。


私の顔を見た時に認知の歪みが生まれるように…。


私ではなく、先ほどの女性隊員。


私は、目を開けた。


マジックバッグから鏡を出し、確認する。


そこに私の顔はない、先ほどの女性隊員の姿だ。


そうして、身体を確認する。


背格好は無理かぁ…。まだまだだな…。


遠目なら行けるかな?


そうして、自分の体を風魔法などで切り刻む。


程よく怪我したところで、問題の分隊のところへ向かった。



◇◇◇



一日、なんでも言うこと聞くかぁ……。


エロい格好でもさせようかな?


バニーガールにするか……。チアリーダーもええな。


あぁ、でも子供すぎるかぁ。ミニ丈のチャイナドレスも捨てがたい。


あ!どエロい下着に亜人の耳と尻尾みたいなのつけるの最高かもしれん!!!


櫻なら狸か?猫もええ!ロップイヤーみたいな垂れた耳のウサ耳もいい!


俺は、このふざけた演習のご褒美を考えながら敵に近づく。


絶対に負けられない戦いがそこにある。


最高に変態の顔をしながらスコープを覗く。


「敵さんみぃつけた♩」そう言いながら引き金を引く。


スコープの先にいた騎士団の男が驚いた顔をした。


燃えゆく藁人形。


そして、アホみたいにVの字で飛行魔法を使って隊列を組んでいる敵に魔道具をお見舞いした。


散り散りになる分隊。


「それでも規則通りですかぁ」俺は2、3人ずつ3組に分かれた分隊を見て笑ってしまった。


しかし、そこはオロチのメンバー。狙撃されないよう認識阻害魔法をかけた。


そして、森の中へ入っていく。


「残念。そんなこと、どこの国の魔術師もやりおるわ。」


俺は、ゴーグルをする。


魔道具から魔力の揺らぎが感知された場所が知らされる。


索敵用のネズミも放つ。


ライフルの弾を入れ替えてボルトを弾く。


ここから敵まで1500M。遮蔽物があっても俺には関係ない。


透視魔法つきのスコープで敵の胸を狙う。


驚きと共に燃え盛る藁人形。


一人の騎士がこちら側から狙撃されたのを察知して魔法を打ち込んできた。


自分とは反対側の魔道具を発動させた。


氷嵐(アイスストーム)が、騎士を襲う。


櫻と思ったのだろう。残った2人がそちらの方に魔法を撃ち始めた。


俺は、背後から近づきながら一人を素早く狙撃。


そうして、音もなくもう一人に近づく。


「後ろ、ガラ空きやで」そう言ってコンバットナイフで喉元を掻っ切る。


驚きと恐怖で相手の顔が歪む。燃える藁人形。


そうそう……。この感覚やな。最高にゲームをしている。


残りの騎士団をキルするべく動いた。



◇◇◇



騎士団の隊列を組んでいる中央。そこから少し後方に顔を引き攣らせた強面の男がいる。


こいつが、班長かな?


私は自分の目にかけた身体強化魔法を解く。


そうして、よろよろと力無く騎士団の前に出た。


ドサリと倒れる真似もする。


「山本か!」一人の団員がすぐに反応した。


「無事か!よく逃げてきた!」もう一人の騎士も反応した。


「救護班頼む!山本!敵の情報を持っていないか?」先ほどの男が私に近づいてくる。


私は下を向き顔を歪ませる演技をする。


喋ったら声が違う。


二人の男が私に近づき顔を覗き込んできた。


目が合う。


はっと驚く男。


「今回は赤ずきんが狩人ですよぉ♩」にぃと自然と口角が上がる。


ハサミを出すと二人の男を素早く切り付ける。


相手の藁人形が燃え盛る。


認識阻害魔法と魔力制限をかけた。


「襲撃だ!撃て!」班長の男が叫ぶと同時に先ほど私がいた所に魔法が打ち込まれる。


おいおい…。まだ、さっきの騎士がいるじゃないか。


みると結界を張って震えている。


可哀想に…味方に撃たれて…。


私が別の所に攻撃を流してあげる♩


攻撃魔法をかわしながら、隊列を組んでいる左側。


比較的若い男を引っ掴むとそいつの胸に向けてハサミを突き立てた。


また燃えゆく藁人形。男が消えた。空間移動魔法で逃げたのか、賢い。


「あちらだ!撃て!」班長が叫ぶ。


その間に反応出来なかった何人かにハサミを突き立てた。


次々と燃え盛る身代わり藁人形。


最後には、班長の男だけになった。


隊列を組んでいた仲間はいない。


「そうして、誰もいなくなったとさ。」そう言って最後の男にハサミを突き立てた。


燃える藁人形。恐怖で引き攣った顔。


私は、小さく息を吐く。


その時に知っている魔力を探知する。


やばい!ヒロがもう東軍本部に向かってる!


負けちゃう!


勝負に勝って浪華の天神橋の古本屋に連れて行ってもらうんだ!


そうして、商店街デートして本を買ってもらうんだもん!


こうしちゃいられない。


私は、魔力を込めた。


全速力で東軍の本部へ向かう。


最近、任務と特訓ばっかりでヒロと遊んでない!


絶対デートしてもらうんだ!


負けないんだから!

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