↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/88

第四十五話 凍らせていたバケモノ

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

※※サイコパス警報!サイコパス警報!!グロイ描写入ります。苦手な人はとばしてください※※


女が大夢の肩に頭を乗せる。


何故か今すぐ女を叩き切らないといけない気持ちになった。


そうか、こいつが動いたら戦闘になる。


私は、無言でマジックバックからハサミを取り出す。


「櫻ちゃん!まだやで。落ち着いて。」丸山が話しかけてくる。


「至極真っ当に落ち着いてますが?」私は丸山を見た。


私の目を見て丸山が頭を抱える。どうしたのだろう?


それよりも魔力探知だ。


神経を尖らせろ。


大夢が女の腕を振り解こうとする。


「用事があるので帰りますね。」大夢からそんな声が聞こえた。


「……帰るの?」女の冷たい声。


大夢のすぐ後ろ。魔力の揺らぎ。


見つけた。


賊の背後に素早く回り込む。


男の喉元にハサミを突き立てる。


「そのまま動くな。伝達者だ。認識阻害魔法も解くな。」男の喉を浅く切りつける。


男の喉から血が一筋静かに流れる。


「わっわかった…。」男が両手を上げる。


丸山が素早く捕縛魔法をかけた。


「全て喋ってもらう。覚悟しろよ。」私が男を睨みつける。


男が失神した。素早く賊の男に認識阻害魔法をかける。


女の方を見た。


ニヤリと笑った。


そして、消えた。


空間移動魔法か…。あの女は黒で確定だな。


捕まえた男を見る。何故かこいつを殺したくなる。


ハサミに力を入れる。


「櫻ちゃん!あかん!」丸山が止める。


なんで止める?


いいじゃないか。


どうせ殺すんだ。早いか遅いかの違いだ。


ーーーだったら、今私が殺してもいいでしょう。


楽しくなる。口角が上がる。自然と笑い声が漏れる。


ーーー生きている。生きている。生きている。


高く積み上がった死体。生首を持つ自分の手。


その首を見る。焦点があってなく、だらしなく口を開けている。


ーーー私は、生きてる。お前らとは違う。


【そう!私は生きている。】



胸元がネオンの光で照らされて反射した。


桔梗のネックレスが目に入った。


ヒロの顔を思い出す。


「櫻ちゃん!」丸山さんに肩を掴まれた。


私は、ハサミをひく。


「丸山さん…。かたじけのうございます……。」そう呟くのが手一杯だった。


なんだ?あの…。私の中にいる。バケモノ…。



◇◇◇



目の前の女が魔力を解放した。


「大和の伝達者…。」


これはアカン!魔力を完全に消して認識阻害魔法をかける。


女から間合いを取り、息を潜める。


あれは、危ない。今の装備と環境では戦いたくない。


でも、あいつが黒やな。櫻と丸山さんはなんか手がかり掴めたやろうか?


丸山さんから着信が入った。


「終わったで。とりあえず部下らしき奴を捕まえたわ。」


よかった。収穫はあったようや。


「わかりました。どこで合流しますか?」


「育田の森に来てや。この時間はもう門が閉まっておるから内緒話もしやすい。」


そう言って電話が切れた。


俺は、認識阻害魔法をかけたまま育田の森へ向かった。


育田の森の東屋にポンチョを脱いだ櫻と丸山さんがいた。


傍には捕縛魔法で捕まっている男がいた。


「田中。お疲れぇ。手柄やで。」丸山さんが手を振る。


「いや、危なかったですわ。今の装備やったらあの女には簡単に捕まってまうんで逃げました。」


「賢明な判断や。」


丸山さんとそんな会話をする。


櫻は下を見て喋らない。


「こいつを拷問してとりあえず吐かせるだけ吐かせるわ。」そう言って転がっている賊を蹴る丸山さん。


「あ!そのことなんですが…。罪人ってどうなるんです?」


「基本、裁きの間か…。司法に委ねる。でも、最近は拷問中に…やな。」


「廃人になりますけど記憶を抜くこと可能っすよ。アルビオンの道具っすけど。」


そう言って俺はアルビオンでよく使われてる魔道具を出した。


ヘルメットになっているそれは、被せた相手の記憶を抜いて廃人にしてしまう。


その後は生きる屍として牢屋に送られて終わり、それがアルビオンらしい。


「なんそれ!使う使う!え?でも借りていてかまん?」


「俺、特製のが作れるようになったからえぇですよ。」


そんな会話をした後、記憶を抜いたあとにどうやって、その記憶を見るのかを説明した。


「魔道具革命が起きてるわ。田中おおきに!」そう言って丸山さんはにこやかに内宮に消えていった。


「櫻?どないしたん?」櫻に声をかける。


下を向いて俺と目を合わせない櫻。


「櫻子姫様。嫉妬ですかぁ?」俺が茶化す。


櫻はふわりと身体を浮かばせると認識阻害魔法をかけて育田の森を後にしてしまった。


Oh…。いつもより多めに可愛がってあげようかな…。


そんなことを思い櫻の後を追った。



◇◇◇



ーーーーー。

白い狩衣と洋服を合わせた軍服の者たち。


縛り上げられており、生きて穴の中に入れられてる。


それをタバコを吸いながら見ている。


「血も涙もないのか!この!」一人の男が喚いているが私が火炎魔法で焼き尽くす。


悲鳴。油が焦げる匂い。バーベキューをしてるような香ばしい香り。まんべんなくお料理してあげる。


炎の中で叫ぼうとした口だけがぽっかり空いてこちら見る。


口角が上がる。楽しい。


ーーー生きてる!私は、この戦場で!狩られる方じゃない。


声が聞こえなくなる。あぁ、終わってしまった。


次に行こう。




「おっかしいなぁ。氷魔法。使ってないのになぁ。ハンデあげたでしょ?」


目の前の白い狩衣の男が腰を抜かしてる。


「刀だとわたくしに勝てるんですよね?」そう言って笑顔で男を見る。


「ヒィ!」男が悲鳴をあげる。


「そうだ!貴方の部下!何人殺したか数えてあげます!その間に逃げていいですよ。」そう言ってこてんと私が小首を傾げた。


「あぁ、でも真っ二つにしたのもあって数えるの大変。」そう言いながら風魔法で死体を集める。


切れた四肢。飛び出してた内臓。桃色と白い何かがズルズルと人だったモノから出てくる。


滴り落ちる血液。


「ひとーつ。ふたーつ。」私が玉入れの玉を数えるように死体を数える。


ーーーあぁ、楽しい。私は生きている。


目の前に光がなくなり虚な瞳が横切る。


先ほどの男はその光景を見て吐き出した。


「いつーつ。むーつ。あはっ!おじさん汚いよ。早く逃げてよ。狩れないじゃない。」そう言って私は振り返って男を見る。


「バケモノ!」男が叫ぶ。


「最高の褒め言葉、かたじけのうございます。」


そうして、男の首を刎ねた。


積み上がった遺体の上に立つ。


タバコに火をつける。


「あぁ、この瞬間が最高に楽しい。」そう言って私はふぅと紫煙を吐いた。


ーーーーー。



「っはぁ!はぁ!はぁ!」私は飛び起きた。


汗で髪の毛が肌に張り付く。


首筋を触る。汗がすごい。


キャミソール姿で寝ていた。


隣を見る。ヒロもTシャツにボクサーで寝ている。


汗を拭きたい。私は、風魔法でタオルを引き寄せた。


タオルで汗を拭く。顔をタオルに埋める。


「思い出した…。」


なんで、私が心を凍らせていたか…。


「どしたんよ?」ヒロがうっすら目を開けて聞いてくる。


「なんもない。私、違うベッドで寝るな。」そう言って立ちあがろうとする。


ヒロに引き戻される。


「抱き枕がどっか行こうとしてる。」


そうして、ヒロに抱き寄せられる。


「抱き枕どっかいかんといて。」そう言うと、ヒロは再び寝息を立て始めた。


私の瞳から自然と涙が溢れた。


タオルを持っていて良かった。


ヒロの寝息が私の首筋に柔らかく当たる。


いつもならこれですぐに寝れるのに今日は無理だった。


サイコパスっ!


え?私捕まらないかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ぐ、ぐろ………、想像している何倍もグロい……。 桃色と白い何かってのが、表現としてよく分かってる方だなと……あの、実物みてませんよね? この話読んでて、それぐらい心がざわつきました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。