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『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


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第三十五話 桃色爆弾

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

一学期が終わる…。


私は通知簿の所見を書いている。


子供たちのノートや音読カードを見る。


私は毎日音読カードにその日頑張った事を一言書く。


理由は、通知簿の所見が書きやすいからだ。


教室に篭り、PCを動かす。


時計を見る。そろそろ…。内宮の仕事に行かないとな…。


教室を出て鍵を施錠する。


コツコツと誰もいない薄暗い廊下を歩く。


忙しいけど私服買わないとな…。


どんなのがえぇやろ。


ロッキーに聞いても「かわいい」しか言わないし…。


それにどんな店に入ったらいいの?


下着屋はわかりやすいけど…。


お洋服のお店っていっぱいあってわからないんだよな…。


仕事着はユニシロで買ってるけど…。


普段着となると違う。


「櫻子先生おっつーす。」そんな事を考えていたら同僚の岡田薫おかだかおるに声をかけられた。


紫のインナーカラーを入れた長いストレートの髪の毛をポニーテールにくくっている。


カーゴパンツに半袖の黒い無地のパーカー。


整った顔立ちで児童からは「イケメン先生」と呼ばれている女教師だ。


一度、インナーカラーを校長に注意されたが。


「誰かに迷惑かけてます?」で一蹴していた…。


彼女はギターの袋を担ぎ教師用の鞄を持ちながら階段を降りてきた。


「岡田先生!先生ってどこでお洋服買ってます?」思わず尋ねる。


彼女はセンスがいい!きっと色々な服のジャンルを知っているはずだ!


「服?テキトーですよ。いきなりどないしたんです?」


「いや…。先日、男の人とデートしたんですが…。どんな服着てえぇかわからんくて…。」


私が話し始めると岡田の顔がみるみる輝いてきた。


「今日、ご飯行きません?これから。」


「いや、これからは…。」


任務がある。それに…。教えてくれたらいいだけなのに食事なんて…。


「あ!予定あります?ちょっとだけでもあかんですか?」岡田が楽しそうだ。


「その帰らんと一緒に住んでる人に迷惑がかかって…。」


また、ヒロに迷惑がかかる。


「えぇ、電話してみてくださいよ。ちゃんと相談乗りたいんですわ。」グイグイとくる岡田。


私は、鞄を置くとスマホを出す。


メッセージアプリを開く。


【なんかな…。同僚の先生に食事誘われたんよ。今日の任務は紀伊だから1時間ぐらい遅れて任務開始してかまん?】そんな内容をヒロに送った。


既読がついた。


ヒロから電話がかかってくる。


「もしもし。」私が電話に出る。


『あの、遠藤とか言うやつか?』ヒロの声に棘がある。


「ちゃうちゃう。別の先生。」


そんな会話を聞いていた岡田が私のスマホを取り上げて耳に当てる。


「あ!櫻子先生の彼氏さんですかぁ〜。初めまして!同僚の岡田薫ですぅ〜。声低いけどこれでも女なんですわ。ちょっと櫻子先生とご飯行ってきてよかですか?すぐに返しますので。」


そんな事を楽しそうに話す。


「え!えぇですか?櫻子ちゃんに?わかりました。」


「もしもし。ヒロ?」私がスマホを受け取り耳に当てる。


『何時間でもえぇよ。櫻も同僚と交流せい。それに…。この前のお詫びな。仕事は俺とロッキーで行ってくるわ。楽しんでこい。』それで電話が切れた。


この前のお詫びって何だろう?


私は岡田を見る。


「許可降りたし行きましょう!行きましょう!」そう言って岡田に背中を押された。




我々は、居酒屋に来た。


岡田がハイライトの箱をテーブルに置く。


「あ!櫻子ちゃんタバコ大丈夫?」そんな事を聞いてくる。


私は、カバンからそっと自分のタバコを出した。


「吸うんや!意外やなぁ。彼氏の影響?」


「違いますよ…。元々です。」そう言って自分のタバコに火をつけた。


岡田もタバコに火をつける。


店員が来た。


ノンアルビールとハイボールを頼む。


「岡田先生飲まんのですか?」私が尋ねる。


「櫻子ちゃん借りてるのに車で送らんと彼氏さんに怒られてまうやろ。」そこで煙を吐き出した。


「それに“先生”は辞めたってや。学校一歩出たら私らは一般人やん。“薫”って呼んでよ。」


言動がいちいち男前だな…。イケメン先生の理由がわかる。


「最近櫻子ちゃん変わったわな。」


「そうですか?」頼んだハイボールとビールが来る。


「そうやで。とりあえずかんぱ〜い。」そう言って薫がグラスをうち合わせた。


外宮では「弥栄いやさや」じゃないんだ。


私も小さく乾杯と言いながらハイボールに口をつけた。


料理が運ばれてくる。


「櫻子ちゃんの伝説の引き継ぎ知らん?」


「何ですか?」


全教委(ぜんきょうい)(全国教育委員会)からの衝撃の引き継ぎ。仕事は完璧。しかし、彼女の周りに若い男と女好きのジジイは絶対に置くな。できれば女性職員しかいない学校を作った方が望ましい。彼女を狙って男どもが騒めく、そして無理矢理関係を迫るとその人物が不幸になる。」


「………。」


私は唖然とした。なんだその引き継ぎは…。


しかし、心当たりがある…。しつこい男は死なない程度に呪っていた。


「私の同期に全教委で人事担当している奴がいて。『傾国の美女がくるぞ!』って騒ぎになったんやから。」薫が楽しそうにビールを飲む。


「私は、そんなやないです。」私がむくれながら話す。


「えぇ、かわいいで。スカウトとかされるやろう。」薫がタバコを吸う。


「されないですよ…。」私もタバコを吸った。


何だか美味しいな。


「いつぐらいからかな?あ!櫻子ちゃんがこっちの方言使うようになってからや。」薫が唐揚げをつまみながら話す。


「方言ですか?」私はトマトを食べる。


「そうそう!そのくらいから色っぽくなって。」そこでにぃっと薫が笑う。


「彼氏とえぇエッチしちゃるやろ?」薫がタバコを持った手で私を指差した。


ボンっ!と私の中で桃色の爆弾が弾けた。

所見・通知簿の先生からの一言など教師が成長した事やこれからの課題なの総評をすること。


関係ないけど、マジで道徳所見って何やねん。


人が人の価値観や考えを総評って…。


仕事しはじめた時にはもう始まっていたので書いていましたが、本当に納得いかなかった。


もう、その傲慢な行為が嫌いだった。


お偉いさん方には考えがあるようやけど私は嫌いでした。


仕事だから書いてましたけどね。

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