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『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


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第三話 元公爵令嬢は変な女でした。

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

次の日。俺は早速荷物をまとめて紀州へ向かった。


「大夢!今回の家には同居人がいるんでしゅか?」ロッキーが不安そうだ。


「あぁ、でも機械みたいな女だ。何もしやんよ。」ロッキーを励ます。


「優しい人だと良いでしゅ…。」ロッキーが俯きがちになる。


俺が、金を稼いでいる間に随分怖い思いをさせてしまったな…。


俺は、例の古民家の駐車場に車を停める。


チャイムを鳴らす。


カッターシャツに黒いパンツのアイツが出迎える。


「大夢君か。私は仕事があるので適当に荷物を運びたまえ。」相変わらず不気味な女だな。


「仕事なら俺も手伝おうか?」俺が話す。


「無理だ。これは私の表向きの仕事だ。」


「そういや…。アンタ、教育伝達者なんよな。そんな態度で子供怖がらんの?」


そこで、ピタッとPCをタイピングしていた手がとまる。


「大夢君!早速来てくれてありがとう!」同じ人物とは思えないほど優しく朗らかな顔だ。


「お手伝いしたいのは山々なんだけど。」そこでコテンと小首を傾げて手を顔の前に持ってくる。


「学級通信書かないといけないんだ。子供達が楽しみにしているからごめんね?」そして、手を前で合わせて謝罪のポーズを取る。


無表情になったら、またPCをカタカタと動かしはじめた…。


「なんなん?それ?」俺が訳が分からず尋ねた。


「表向きの私だ。今は、必要ないだろう?」アイツが短く答える。


人格どうなってるんよ…。


髪の毛をくるくる回しながらPCの文字をブツブツ読んでいる。


よく聞いたら「クラスで…。さんが、発表で…。」なんて読み返している。


とりあえず…。真面目に仕事しているんだな…。


「大夢。」俺のポケットの中のロッキーが声をかけてきた。


そうだ。ロッキーにコイツを紹介しないと…。


「仕事の邪魔して悪いが…。俺の相棒紹介していいか?」


アイツが目線をこっちにむけた。


「ロッキー出てきてえぇで。」


ロッキーが出てくる。


少しアイツの顔が綻んだような気がする。


「櫻子って言うんでしゅね!」ロッキーが覚る。


「ロッキー可愛いでしゅか?」俺の肩から櫻子の膝に乗るロッキー。


「櫻子も可愛いでしゅ!特に目が可愛いでしゅ!」どんどん喋るロッキー。


アイツがロッキーを見て目をぱちくりする。


なんだ、普通の小娘みたいな表情できるんじゃないか。


「ロッキーって言うの?あなたが大夢君のサトリ?」


「そうでしゅ!櫻子!これからよろしくでしゅ!」


「あぁ、よろしく。大夢くん。君の相棒はとても優秀だな。」そこでアイツが笑った。


その笑顔は、さっきの演技がかったモノではなかった。


「ちょっと家に何があるか見てかまん?」俺が尋ねる。


「構わない。」冷たく言い放つ。


お前の家やろ。下着見るぞ。


カッターシャツ越しに、もううっすら見えてるか…。色気のない黒の無地のスポブラだ…。


ロッキーが櫻子の仕事を眺めている。


「ロッキーは櫻子の仕事を見て良いでしゅか?」ロッキーが尋ねた。


「……構わない。」


そんな二人のやり取りを見て、俺は家を散策する。


平屋の3LDKだ。


水回りは新しそうだ…。よかったそこから直す事にならなくて。


キッチンには冷蔵庫と電子レンジ。そして、簡易的な椅子がある。


調味料や調理器具も置いてある。


数枚、皿もあった。


食べる事は大切にしているようだな。


「大夢君。私は少し仮眠したい。引っ越し作業は静かにしてくれるとありがたいのだが…。」アイツがきた。


「ちょいまち…どこで寝るんよ…。」


アイツは、さっきまで座っていた椅子を指差した。


手には毛布が握られている。猫の絵がプリントしてある。


俺は、ため息をついた。


「アンタの部屋。こっちでかまん?」俺は比較的日当たりが良さそうな部屋を指差した。


「私はどこでも…。」言い終わる前に俺は道具を出した。


魔道具職人の力を見せてやる。


小さなドールサイズのベッド・カーペット・タンスにサイドテーブル。


俺は、それらを出して部屋に配置する。


そして、アイツを見る。


不思議そうに見ている。


「櫻子姫様。こちらに魔力を込めていただいてもよろしいでしょうか。そうですね…。自分の思うサイズを思い浮かべて。」俺も芝居がかった口調で話す。


アイツは訝しがりながらも魔力を込めた。


ドールサイズの家具が一瞬で大きくなる。


この数を一瞬かよ…。すげー魔力持ちだな。


アイツは呆けて見ている。


「どうでございましょう。姫様!従僕の仕事はぁ!」俺が演技をしながら話す。


ほら、お華族様!こんな気味の悪い道具で寝れないとかいえや。


「大夢君!君はすごいな!」アイツの口から意外な言葉が出た。


「は?」


「生活用品の魔道具があるなど知らなかった。やはり、まだまだ私の知らないことばかりだな…。使って良いのか?」目を輝かすアイツ。


何やねん。調子狂う奴やの。


「あぁ、ええで。」そこで一つ気が付く。


「あ!すまん。女の子なのに鏡台出してへんかったな。」俺が、鏡台を出そうとする。


「いらない!」アイツが強く拒否をする。


下を見てブルブルとするアイツ。


何やねんコイツ……。


しかし、すぐに切り替える。


「そのかわり、本棚を出してくれ。」


「本棚?どれぐらいの本なん?良かったら俺が入れーーー。」


そう言うとアイツは自分のマジックバックをひっくり返す。


アイツが先ほどまで仕事をしていた机だけの部屋いっぱいに本が現れた。


「これを頼む。私は、大夢君が出してくれたベッドで仮眠する。」


そう言うと楽しそうに毛布を持ってベッドに横になる。


寝息が聞こえた。


はや!


ってか…。


「何やねん。この本の山。」


「ロッキー!潰れてないか?」俺はロッキーを呼んだ。


ロッキーがちょこちょこと本の間から出てきた。


「鏡台出す時。アイツの記憶見た?」


ロッキーが首を横に振った。


そうか…。しかし、この本の山どないするよ…。

カッターシャツって白シャツのことですね。


実は、以前白いブラウスって表現していたんですが、旦那との会話で「ぽんのカッターシャツ…」という会話になり、え?男性のワイシャツや学生服以外もカッターシャツって言うの?となり…。


世界観出すために「カッターシャツ」に変更しました。


でも、基準がわからんw


教えて関西弁警察!

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― 新着の感想 ―
僕の企画に参加していただきありがとうございます。 ヒロインの櫻子がどういう女性なのか気になります。ブックマークさせていただきました。 まだエピソード3と言うことで、評価はまだ待ってください。 僕の小説…
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