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『菊理姫様!お導きを!』〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜  作者: ぽんぬ


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第二十二話 新しい肩書き

『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜

主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!


毎日18時更新!


時系列

〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜

〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意

〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜

目を覚ます自分の部屋じゃない。


横を見ると櫻が寝ている。


あぁ、そうや。


こいつをどちゃくそ犯したんだ。


処女だったのに少し乱暴にしすぎたな…。


でも…。そうしないと俺の心が持たん気がした。


なんや、女なんて抱いたことあるのに…。


櫻の顔にかかった髪の毛をかきあげる。


細くてふわふわだな…。


櫻の大きな目がゆっくり開く。


「あぁ、大夢君か…。」昨日のような可愛い声ではなく、冷たくいつもの声。


もう、魔物の目をしている。


少し、寂しく思う。


「昨日は、少し乱暴してすまん。」


「……大丈夫だ。」


「腹とか痛くないか?」


「回復魔法をかけておいた。」櫻が寝返りをうちながら話す。


「便利なもんやな…。」


「そんなに便利な物でもないけどな…。」櫻の目が揺れる。


何を考えておるんやろう。


ロッキーに聞いたら答えてくれるやろうな…。


でも、それは俺をどん底に突き落とす事柄のような気がする。


「なぁ、櫻って実はドM?」気になる事を尋ねる。


自分を誤魔化す。


そう、俺は乱暴で粗忽者で


ーーーダメ狐。


「なぜそうなる?」声は冷たいが動揺が見える。


「普通の女は口で無理やりされたら抵抗するんや。」俺が櫻の方を向いて話す。


「そうなの…。私が普通じゃないんじゃない?」ちらりと俺を見る櫻。


「まぁ、俺にとっては普通の女やけどな。」櫻に顔を近づける。


櫻が驚いて目を見開く。


キスをしようと唇を近づける。


「だから、それは…。とっておきたいの…。」櫻が顔を逸らす。


「そうですか。」俺は、櫻の耳を噛む。


布が擦れる音。


軋む安っぽいベッド。


欲望を満たした後に櫻の顔を見る。


赤く染まった頬。色っぽい口元。


キスしたいな…。


今は、魔物の目をしていない。


少女の目だ。


「公爵令嬢」その文字が俺の頭を掠める。


絶対手に入らない。


そして、俺はこう提案した。


「なぁ、櫻。俺らセフレにならん?」


櫻の少女の目が魔物の目の変わる。


そして、その目が切なそうに光った。



◇◇◇



ーーー。


「手出してみぃ。」


ヒロの声。


「ほい。」手渡された狸のチャーム。


「あんたに似てるやん。もっとき。」ぶっきらぼうな声。


タバコの紫煙。


「可愛いって言ってるんや。2つでセットだから、俺はこの狐持っとるな。バディだし。」


フルフルと狐のチャームが揺れる。


ーーー。


私の顔に誰かの手が触れる。


カサカサとして、大きい。


なんとなく安心する。


目をゆっくり開ける。


ヒロが、私の髪をかきあげてくれてる。


昨日のことを思い出す。


私は、心を凍らせた。


「あぁ、大夢君か…。」自分でも驚くぐらい冷たい声。


「昨日は、少し乱暴してすまん。」


ヒロが謝ってくる。謝らなくていい。自分が望んだ。


「……大丈夫だ。」短く答える。


「腹とか痛くないか?」


だから、そんな優しい言葉をかけないでくれ。


心を凍らせられなくなる。


「回復魔法をかけておいた。」私が寝返りをうちヒロの方をむく。


ヒロの目を見る。


【バケモノ】が映る。


そう、私はバケモノなんだ…。


こんなに優しい人には不釣り合いだ。


「便利なもんやな…。」


「そんなに便利な物でもないけどな…。」


魔法がなかったら…。


私は、この人の隣に入れただろうか?


魔法は好きだ。今でも…。でもそんなことを思ってしまった。


「なぁ、櫻って実はドM?」ヒロの揶揄う声。


少しホッとする。


「なぜそうなる?」


出来るだけ冷たく、冷淡に…。そう心がける。


「普通の女は口で無理やりされたら抵抗するんや。」


ヒロが私の方を見る。昨日は、この人に抱かれたんだよな…。


「そうなの…。私が普通じゃないんじゃない?」


ヒロの顔が見れない。


「まぁ、俺にとっては普通の女やけどな。」


ヒロがなんともないように言ってくる。


“普通の女”という言葉に驚く。


顔を上げるとヒロの顔がすぐそこまできてる。


重なりそうになる唇。


「だから、それは…。とっておきたいの…。」


顔をそらす。


この人の運命の人はバケモノじゃない。


きっと優しくて素敵な人だ。


そう、ヒロの運命の相手はバケモノ姫様ではない…。


キスしたら戻れなくなる…。


「そうですか。」ヒロがそう言うと私の耳が温かくなる。


「あぁっ」自分の口から情けない声が漏れる。


でも、嫌じゃない。


こうして、私たちは仕事上のバディの関係の他にセフレという肩書きがついた。

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