96 1次試験2日目
2日目。今日は理系科目が押し寄せている。最初に数学IA、次に数学IIB、その次に理科2科目、と言う流れになっている。まだ自己採点はしていないので、どのくらいの点数を取ればいいといったプランはたっていない。ただ全力を出す、其れだけだという認識だ。
しふぉんいわく、自己採点の点数は390/600(国語92(現文42+古文20+漢文30)、現代社会47、英語251(筆記167+リスニング84))と、ショウと同じような点数の割合の取り方をしているようだ。この場合、残り4科目で260点を取る必要がある。彼女は国語・社会を完全にやってない(1秒すらやってない、2次重視)けどまあ何とかなるでしょ、くらいの認識のようだ。
駅前でショウと待ち合わせ、そこから試験会場へと向かっていく。私は、彼にしふぉんの成績を伝えた。
「まあ今日の科目で260点取れれば2次試験関係ないんだし、たぶん行けるでしょ」
ショウは割と楽観的にものを見ているようだ。彼はあと181点とのことで、この点数が満たされなかったら普通に受けてもだめだと考えているようだった。
しふぉんは理系科目にきわめてとがっているタイプだ。定期テストの成績を見せてもらったことがあるのだが、理系科目(生物を除く)ではつねに上位を取っているのに対し、それ以外の科目では下から数えた方が早いレベルの点数を取っていたのを見た記憶がある。
彼女の志望大学はそういった人に向くところらしい。「国語ができないから東大京大をあきらめた人」が押し寄せるところだといっていた。
ショウは2次試験の対策もかねて化学の教科書を読んでいるようだ(彼曰く、知識は全部教科書から出るから、それを把握しておいた方がいい)。実際どうなのかは置いておいて、彼の言葉には一理あると感じなくもないだろう。
私たちは、特に何も話さずに試験会場まで向かっていった。試験室は変わらない。私はショウと別れて自分の試験室へと向かっていった。
数学は形式が独特ではあるが、いつもの演習通りやっていけば何とかなると確信していた。私は、試験15分前までずっと過去問を確認していた。
「それでは携帯電話・参考書・筆箱をカバンの中にしまってください」
私は試験監督の指示に従い、鞄の中に参考書を入れた。社会・国語の時間と同じように、試験監督はマークシートをひとりひとりに配布した。全員に配り終えた後、彼はこういった。
「マークシートに受験番号・試験会場番号・名前と、解答する科目にマークを行ってください」
私は指示に従い、番号をマークした。その後、スタッフは問題冊子を配布した。
国語・英語と同じように数学の問題もビニール袋には入っていなかった。
「試験開始の合図があるまで、問題冊子は開かず、表紙に書いてある注意書きをよく読んで待っていてください」
私は、彼らの指示に従い、表紙の注意を何度も読みこんだ。試験官は顔写真を確認するために巡回している。試験官が顔写真確認のために私の前を通ったとき、私は今までと同じように試験官の方を向いた。
緊張の数分後、試験が始まる。
「解答はじめ!」
私は試験管の合図に従って解答を始めていった。IAとIを間違えないように、ということだけを私は気を付けるようにしていた。




