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68 誕生パーティー 2

 サイゼリヤに来るのは初めてではない。地元にはなかったため、中学時代には1回も行ったことがないが、高校に入ってからすでに2回ほど来ている。


 少しばかり時間は早いが、外は暗くなりつつある。特に混んでもいないので、私たちは、サイゼリヤの中へと入っていった。


 軽音部は、しばらくのところライブの予定は多くない。つぎに行われるのは、6月の上旬にO岡山(C北駅から乗り換え1回)のライブハウスでの披露だ。そこでは、先輩方のライブや他のバンドの披露も行われる。


 ショウは、そのライブを楽しみにしているようで、早く6月になってほしいといっていた。


 「こちらへどうぞ」


 店員さんは私たちを4人席へと案内する。私たちは指示された席に座り、メニューを見た。


 「とりあえず、ドリンクバーは頼むでしょ? ほかに何頼むか決めといて」


 コウはそう言いながら、メニューをめくっていた。


 ショウはいつもパスタ系にすることは決めているようだ。大盛は少しばかり量が多いため、複数人でシェアして食べることが想定されているのだろう。黒目の服を着てきているので、汚れが目立ちにくいと判断したのか、ミートソースの大盛を彼は注文する予定のようだ。


 私はアーリオオーリオ(ペペロンチーノから唐辛子を抜いたもの)を注文することにした。ひかりとコウはピザを頼んで4人で分けることを考えているようだった。


「このピザ4人で分けて食べたいって思ってるんだけど、ふたりとも食べられないとかないよね?」


 そう言ってひかりは、マルゲリータピザと書かれたメニューを見せてきた。私は大丈夫だ。ショウも大丈夫だといっている。


「了解、じゃあ注文するね」


 コウはそういって、注文するときに押すボタンをおした。すぐに店員さんがやってくる。私たちは、それぞれ食べたいものを告げた。


「マルゲリータピザがひとつ、アーリオオーリオがひとつ、ミートソースの大盛がふたつ、カルボナーラ大盛がひとつ、ポテトがふたつ、あと4人分のドリンクバーでよろしかったでしょうか」


 私たちは、大丈夫です、と伝えた。店員さんは、それではメニューはそちらの立てるところにおいてください、といって厨房の方へと戻っていった。


 アイドル時代の誕生日の話をしたいという気持ちはなくはないのだが、今のところはまだ秘密にしておこうと考えている。高校卒業のタイミングに合わせて打ち明けられればいいなと思っている。


 そんなことを考えながら、私はドリンクバーを注ぎに行った。

 


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