67 誕生パーティー 1
2023年4月19日。今日は私の誕生日だ。誕生日パーティーが行われるC北駅のサイゼリヤへと、私は一人で向かっていった。
毎年この日になると、だいぶ前に私の親から名前の由来を伝えられたことを思い出す。
「本当のこと言うとね、夏樹って名前はね、当時好きだったアニメの主人公の名前、菜月ちゃんから着想を得たんだよ。そのアニメでは、野菜のサイに、1月2月のツキの字だったんだけどね」
正直、ショックだったことをはっきりと覚えている。いつだったか、このことをヘリアンサスガールズのみんなに話したとき、みんなで名前の由来の話題で盛り上がったことがある。
しふぉん(鈴木紫保)は、「男だったらショウタ、女だったらシホって名前にすると決めていた」と言っていた。かわみん(川上芽衣)は、「胎児だったころ、当時2歳の兄がメイという名前で呼んだ」、なーなん(福島七海)は「7月3日生まれだからナナミという名前に決めた」というのを覚えている。
一番印象的だったのが、そかか(笠山爽花)だ。彼女の親は、マタニティーハイ(妊娠の喜び)で「(逆から読んでも)かさやまさやか」という名前を提案し、それに爽花の字を当てた。しかし、落ち着いてみると、逆から読むと「かやさまやさか」となり、微妙に違う(2文字目と3文字目が逆)ことに気が付いた、という経緯があると言っていた。
その後、「爽花(さやか)」は湯桶読み(1文字目が訓読み、2文字目が音読みの熟語)であり、(良くない、というわけではないものの)ちょっと微妙かな、という思いが彼女の親には浮かんできていたようだった。そこで、2文字とも音読みにして爽花(そうか)という名前にした、と語っていた。
多くの人の名前の由来が私のような感じだと聞いて、私は安心したのを覚えている。
そんなことを考えながら歩いていると、私はサイゼリヤが入っている駅前のビルまで到着した。その店は5階にある。私は、エレベーターでそこまで向かっていった。
予定の時間は18時だが、まだ17時半だ。私は、近くにあった椅子に座り、スマートフォンでネットサーフィンを行って時間をつぶした。
「あ、なっちじゃん、誕生日おめでとう」
17時45分、ショウがやってきた。私は、ありがとう、と返事をした。




