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私の親には、私立でも、遠い場合なら認めるかもしれないと話しているが、基本的には国公立または医学部・薬学部なら1人暮らしを無条件で認めると言われている。だから、徳島の大学に進むことは私の頭の中ではもうすでに決まっていることだった。
公園の時計を見てみるともう19時を回っていた。公園からなっちの家までは約10分強だ。この程度なら遅くなっても何も言われない家庭なので、2人でゆっくりと家まで帰っていった。
疲れていないとは強がったものの、家に帰ると明らかに疲れがたまっているという現実から逃げることができなかった。私は夜ご飯を食べ、風呂に入り紙を乾かし、シャワーを浴びて眠りについた。
9月12日。
空は晴れているが、”雲一つない晴天”ではない。私はいつも通り朝ご飯を食べて支度をし、制服に着替えて家を出た。
家を出て歩いていると、いつも通りショウと合流した。どういうわけかわからないが、心なしかショウはいつもよりゆっくり歩いている気がする。どうやら、何か言いたげではあるが言えないような雰囲気だ。私は、ショウにいつもの調子で話しかけてみた。
「夏終わったのに、まだ暑くない? まあ徳島でもこんな感じだったけど」
正直、まだ夏は終わっていないだろう。熱ければ、つまり9月くらいまでは夏と言ってもいいと思っている。
登校路をいつも通りの道で向かう。遠回りは帰り道だけでいい、というのは2人の共通認識だ。確かに知らない道を歩きたいという好奇心もあるが、それは時間に余裕があるときでじゅうぶんだった。
特にたわいもない話をしていると、あっという間に学校に着いた。私たちは教室に入った。時計は8時15分を指している。私は、じゃあね、と言って別れ、トイレへと向かっていった。
私はトイレの中でクラスTシャツに着替え、教室へと戻っていった。
私は、教室で太田くんと一緒に色々な準備をして、先生が入ってくるのを待った。
8時半のチャイムが鳴ると同時に、大阪先生が入ってきて全員いるかの確認を行った。昨日とは違い、今日は全員そろっていたようだ。彼は話す。
「学園祭二日目です。最後の日も気合を入れて頑張っていきましょう!」
茶道部や陸上部には何か連絡があったようだが、私には全く関係のない話だったので聞き流した。




