23 学園祭準備2日目 1
次の日、朝いつも通りの時間に置きいつも通りに家を出ると、ショウとすれ違った。私たちはふだん二人で通学している。
「僕は昔は電車で学校に行っていたんだけど、そもそも駅と学校がそんなに近くない&駅と家が遠いというせいでで、歩いて行っても電車で行ってもそんなに通学に懸かる時間は変わらなかったんだよね」
彼は語る。彼の親は「歩いて通学するなら、電車代としてかかっていたはずのお金あげるよ」って言ってくれているようだ。私の親も同じことを言ってくれてたので、私たちは6月くらいから、学校まで歩いて行くことにしていた。
ショウといる通学・帰り道の時間は私にとってかなり幸せであっという間に時間が過ぎていくような気がする。
「この辺山がちで、自転車使うと大変そうだよね。徳島にいた時は、夏場以外は自転車で通学してたんだけど」
「私の住んでいたところ、1時間に1本しか汽車が来ないの。だからね、ここで1時間に7、8本、朝は20本も電車が来るのを始めて見て、ものすごく多いな、って思ったんだよね」
「そもそも汽車自体にあまり乗らないから、人の多さにもびびったのをまだ覚えてる」
私は昔の思い出を語った。私が住んでいるところは山があまり多くなく、普通に自転車通学をしているという人も一定数いた。山がちなこの辺では無理だろう。あこがれてはいるし、ショウと2人で自転車通学してみたいとも思うが、実際にできるかどうかは別問題だ。
「自転車通学っていいよね、できないけどやってみたい」
「まああれが普通だったからね。この辺とは土地の平坦さも違うし、私も最初の方は自転車使おうかなと思ってたけど無理だった」
「2人で自転車通学したかったな」
「そもそもショウは自転車乗れないでしょ」
私は思ったことをそのまま言ってしまう癖がある。煽っているつもりではないのだが、煽られてると受取られることは多い。ちょっと悩みなのだが、それをキャラにするのも悪くないなと思っていた。
「なっちって昔からそんなキャラなの? なんていうか、煽ってくる?っていうのかな」
そんなことを考えているすきにショウは私に質問する。私は意図を一瞬で理解して返した。
「いや、前も言ったけど、作ってるキャラじゃないよ」
「自覚のない煽りって、なんかやだな」
「ごめんなさい」
このキャラは目立つために作っているというわけではない。私がこのように接するのは、ある程度仲が良いと感じている関係の人だけだ。「やだ」と言われてしまい少しショックだったが、まあ当然かという思いもあった。




