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TS魔法少女の二度目の復讐  作者: グレンリアスター
TS魔法少女の過去
125/128

呪い5

 呪いによって失ったものが恋愛感情だと知ってから、蓮の生活は変わった。


「ねぇ……お兄ちゃん。なにを捨ててるの?」


 心配そうな顔でりりさは尋ねた。

 妹の質問に対し、蓮は高そうな服や香水、恋愛攻略の本などを片付けながら答える。


「ハーレムに必要だったもの」

「でもそれって……お兄ちゃんが頑張ってお金を貯めて買ったやつじゃん」

「……もうどうでもいい」


 暗い表情で笑みを浮かべながら、蓮はそう言った。


「もうハーレムとか…夢とか……どうでもよくなったんだ。だからいらないものは捨てる」

「どうでもよくは……」

「どうでもよくあるんだよ。恋愛感情を失って、ハーレムなんてどうでもいいなんて……そんなことを思っている俺に…俺に……」


 蓮は唇を震わせながら、口をギュッと閉じる。


「ごめん。なんでもない……」

「あ」


 死んだ魚のような目をしながら、蓮は片づけを再開した。

 そんな彼に何かを言おうとしたりりさは、伸ばしていた手を引っ込め、悲しそうな顔でその場を去る。

 今の蓮になにを言っても無駄だった。

 彼の胸には大きな穴が開いている。

 恋愛感情を失ったことで、蓮の夢は叶えることができなくなった。


「知らなかったな……知りたくなかったな。感情の一部を失うことがこんなにも辛いなんて」


 感情の一部の喪失。

 それは肉体の一部が失うのと同じくらい辛いものだった。

 そしてなによりハーレムを作るという夢を叶えたいと思えなくなったのだ。

 普通の人ならハーレムなんて非現実的だと言うだろう。

 しかし蓮は本気だった。

 本気でハーレムを作りたいと思っていた。

 だからファッションを覚え、勉強し、休みの日は頑張ってナンパをしてきたのだ。


「ああ……クソ……」


 目元が熱くなるのを感じた蓮は、片手で顔を覆う。

 静かに泣く少年。

 そんな彼に……一人の少女が近づいた。


「蓮くん」


 鈴のような綺麗な声を聞いた蓮は振り返る。

 彼の視線の先にいたのは、艶のある黒髪を伸ばし、翡翠の如き美しい緑色の瞳を持った和風少女—――ハナだった。

 彼女は真剣な表情を浮かべながら、蓮に顔を近づける。


「ど…どうしました、ハナさん?」

「蓮くん…私と―――」



「デートしましょう」

 後書き

 読んでくれてありがとうございます。

 ここ最近、いい物語を書けてないので一時的に休止させていただきます。

 五月に投稿を再開しようかと思います。

 読者の皆様が満足いく物語が描けるように頑張ります。

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