呪い3
違和感を抱いてから二日後、ナンパするために蓮はオシャレして街に来ていた。
しかし彼は積極的に女性に声を掛けず、ただボーとベンチに座っていただけだった。
(なんだ……この感じ。なんというか……無気力だな。いつもなら三十人以上は女性に声を掛けているのに)
蓮はハーレムを本気で目指していた。
だから休みの時は積極的にナンパをしている。
全力全開でナンパをし、ハーレムを作る男。
それが姫神蓮だ。
しかし今の蓮はナンパしたいという気持ちが起きなかった。
まるで抜け殻になったような気分が蓮を支配していく。
(いやいや。ハーレムは夢の俺だ。その夢をどうでもいいなんて思うなんてありえない。絶対に……きっとまだ疲れているんだ)
頭をブンブンと顔を振った蓮は、ベンチから立ち上がった。
その時、
「あ、あの!」
一人の少女が声を掛けてきた。
その少女は美少女と言っていいぐらい可愛い。
「な……なんでしょうか?」
「お……お名前は?」
「え?………蓮です」
「蓮さん!わ、私とこれから……お茶をしませんか!?」
蓮は目を大きく見開いた。
まさか女性からナンパされるとは思わなかった蓮は、驚きを隠せない。
(まさかこれが逆ナン!?マジかよ!こんな美少女にナンパされるなんて初めてだし、マジ最高……最高?)
その時、蓮は気付いた。
美少女にナンパされるなんて男にとって最高のはずなのに、蓮は……まったく嬉しくなかった。
ただナンパされて、驚いているだけ。
そんな自分に蓮はさらに違和感を感じた。
「そ、それじゃあ……あそこのカフェでお茶をしましょう!」
「は、はい」
蓮は少女と共に近くのカフェに向かった。




