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TS魔法少女の二度目の復讐  作者: グレンリアスター
TS魔法少女の過去
122/129

呪い2

 魔法少女の活動を休んでから二週間が過ぎた。

 体力は回復し、疲労も消えた蓮はライトノベルを読んでいた。


「うう……!!なんだよ、このハーレム主人公!かわいそすぎるだろう!?」


 ライトノベルに感動していた蓮は、ガチ泣きしていた。

 ポロポロと零れる涙がライトノベルの紙に落ち、染みていく。

 近くにいたりりさはぬいぐるみを抱き締めながら、呆れていた。


「ライトノベルでそこまでガチ泣きするかな?お兄ちゃん」

「だってかわいそうだし!感動モノなんだよ!ようやくハーレムを作れたと思った主人公がラスボスに大切にしていたカビだらけのコッペパンを奪われ、命を落とす。そしてそんな彼の周りでヒロインたちは涙を流す!かわいそうだろう!?」

「それガチ泣きするところあるかな?なんでラスボスにカビだらけのコッペパンを奪われて、命を落とすの?なんなの?命と共有してるの?」


 思わずツッコミを入れたりりさは、ため息を吐く。


「心配して損したよ。とても元気そうだし……呪いなんて発動してないのかもね」

「そうだな……どんな感情を失ったか、色んな事を試してみたけど、特に問題がなさそうだった」


 蓮は自分がなんの感情を失ったのか調べた。

 面白いアニメを見て、楽しいと思うか?

 妹に「マジキモイ」「大っ嫌い」と言われて、悲しいと思うか?

 エッチな本を見て、性欲はどうなるのか?

 色々なことを試した結果……なにも問題はなかった。


「いや~……りりさに『マジキモイ』と言われた時、三日ぐらい寝込んだよな」

「あれはお兄ちゃんがやれって言うから!」

「わかっているよ。まぁ……とにかく大丈夫」

「その言葉を聞けて安心したよ」


 ニッコリと明るい笑顔を浮かべるりりさ。

 そんな彼女の頭を蓮は優しく撫でた。


「心配かけたな」

「えへへ……そういえばお兄ちゃん。珍しく言わないよね」

「なにが?」

「だって普段のお兄ちゃんならハーレム系ライトノベルを読んだ後、『俺もハーレムを作ってやる~!』とか『俺も最高の恋人を作ってやるぜ!』とか叫ぶのに―――」


 



「ここ最近のお兄ちゃん……そんなこと全然言わないんだもん」


 りりさに言われて、初めて蓮は気付いた。

 いつもならハーレム系ライトノベルやラブコメ系ライトノベルを読んだ後、必ず蓮は羨ましいや妬ましいと思ってたのだ。

 しかしこの二週間の蓮は、()()()()()()()()()()()()()()

 ライトノベルを読んで感じたのは、キャラとストーリーが面白いという感動のみ。


(なんだ……この違和感は)


 蓮の頬から嫌な汗が一筋流れた。

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