無職の帰国
失礼。
改めまして、初めまして。無職の神巫雪なのだ…。
たった今無職になったので、お手柔らかにお願いします。
いやぁ……これからどうするかな…。
マ◯ドナルドで朝食を取りつつ、今後のことを考える。いやはや、よもや犯人を殺しただけで首になるとは思わなかった。いや確かに、これまでも4回注意されて、次やったら首だとは言われていたが、マジだと思わないじゃん。
「モグモグ」
金はある。これでも年収3500万くらいはあったのだ…。金のある無職だ。私は。
「キャアアアァ!!」
「うわぁぁぁ!!」
店の外から、叫び声が聞こえてくる。通り魔だ。
今日もワシントンD.C.は平和だ。
バーガーを口に詰め込み、店を出る。丁度、おばあさんが刺されそうになっていた。
俺は、今日ここで人生を変える。高校でも大学でもいじめられて、もううんざりだ。ここで人を大量に殺して、英雄になってやる…!!
ナイフは持ってきた。あとは、誰でもいい、殺すだけだ。
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「おい」
「ぇぇ……あ?」
目の前のババアまであと一歩のところだったが、いつのまにか背後に立っていた女に気がつく。
「誰だお前…っ」
首にドン!と衝撃が走る。
意識が遠のいた…。
……
やべ、死んだか。
いや大丈夫。ちゃんと手加減は出来てたはずだ。
いつのまにか、周囲に人だかりが出来て、みんながこちらを見ている。やめろやめろ、目立ちたく無いんだ。
「ということで……さらばだっ!!!」
帰宅した。
出迎えは無い。もう10時だぞ。あのメイド、いつまで寝てるつもりだ。
主人よりだらしないメイドとか居る価値あるのか、と思いつつ、自室に入って横になる。
う〜ん。
正直、FBIから追い出された以上、わざわざアメリカに居る必要も無い。じゃあ…
「あれぇ、雪さま、お帰りになられてたんですかぁ?早かったですね〜。」
メイドのチェルシーが入ってきた。
「おいチェル、洗濯と掃除をしとけって言ってたよな?なんで今頃起きてきたんだ。」
「えへ」
「しばくぞ…。」
私のベッド、シーツを変え始めた。
「このお家、広くてめんどくさいんですよね〜。日本のお家に帰りたいなぁ…。」
「それだっ!!」
チェルシーを指差して叫ぶ。
目をまんまるにして、
「ど…どういうことですかぁ?」
「日本に帰るぞ。」




