第5話の後日談 〜二つの姿〜
キャラ紹介
ミナト・ナツメ
本作の主人公兼大部分の語り手。ひょんなことから下っ端→元帥になってしまう戦士。身長160センチ。体重45キロ。黒髪ショートボブ。本人曰くザ・平均的な見た目。あらゆる適正値がずば抜けて低い。かなりのオタクで、可愛いキャラクターが大好きな変態。アニメや漫画の見過ぎで心の声がめちゃくちゃ多い。
マコト・ハルネ
二等戦士将。性別不詳の可愛らしさ。身長140センチ。体重28キロ。水色ヘアーのワンレンボブ。恥ずかしがり屋。その可愛らしい見た目とは裏腹にとてつもない戦闘力を秘めている。
ナナミ・アキカゼ
一等戦士監。高飛車な性格の魔法少女。身長145センチ。体重30キロ。金髪で腰のあたりまでのロング。様々なオリジナル魔法を使えるが技名が全部青少年期特有のあの感じ……。
ジョー・モリムラ
一等戦士尉。秘書兼警備戦士隊隊長。身長201センチ。体重100キロ超。全身筋肉のようなガチガチのマッチョにサングラスをかけているコワモテ。忠誠心が高く戦士としての能力値が高い。声がデカい。
※本作品は現実世界の未来寄りの世界観かつ別世界です。ゆえに登場する事象(用語・単位等)は、現実世界のものと同じ場合が多いです。
※本作品はキャラクターの独白やキャラクターの持つ主観が多い場合がありますので、予めご了承ください。
私が先程目にした光景。瞬足を飛ばしたマコトくんによって、ナナミちゃんはあっとも言わせない速さで撃破されてしまった。
そしてもう一つの衝撃と言えば……。
戦闘途中にさらっと出たマコトくんのあの喋り方。可愛いがかっこいいへ。否、衝撃すぎてもはや無の境地。理解が追いつかなかった。
「お、お疲れ様、マコトくん……って!」
なぜか戦闘場の隅っこでうずくまるマコトくん。さっきまでの元気はどこへやら。
「み、ミナトちゃん!……うわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎ 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい‼︎ 何をかっこよく決めようとしちゃてるんだ僕‼︎ うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
ど、どうすればいいの……。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん‼︎」
何やら近くで別の叫び、いや、嘆き? も聞こえるような……。
「負けちゃったよぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎ 初めて負けたよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎ 絶対あたしが勝つと思ったのにぃぃぃぃぃぃぃぃ‼︎」
収拾がつきそうもない。どちらから声をかければいいだろうか? うーん……よし、ほっとこう!
30分後……。
「さて、そろそろ二人とも落ち着いた頃かな……」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん‼︎」
全然だ。ナナミちゃんはもう少しそっとしておこう。
マコトくんは、
「…………………………………………」
完全に絶望オーラ出してる……よし、とりあえず、マコトくんから声をかけよう。
「マコトくん、大丈夫?」
「……」
声が届いてない⁉︎
「ま、マコトくん?」
「み、ミナトちゃん……ぐすっ……」
やっと顔上げてくれたけどすごい顔になっちゃってるなぁ。
私は彼に相対する形で座った。触ると溶けてしまう雪のような弱々しさを感じる今の彼に対して、一瞬悩んだが手を握った。
「マコトくん。かっこよかったよ。よくがんばったね」
「み、ミナトちゃん。あ、ありがとう……」
目が合った。彼は顔を真っ赤にして、バタッ!
「ま、マコトくん⁉︎」
どうしよう。そうだ、ナナミちゃんは⁉︎
振り返るとナナミちゃんもいつの間にか失神している。二人ともとりあえず医務室に運ばないと。
「ここは私にお任せを!」
振り向いた先にはジョーさんが。
「あ、ありがとうございます! なぜここに?」
「それは、私は元帥につきっきりの戦士ですので。それより、はやく運びましょう。おい、お前ら!」
「はい!」
いや、だからいつもどこで待機してるのよ部下達。
さっきまで、いなかったよね?
医務室にて。
こうもじっくりと、可愛いお二方の寝顔をみていられることはなかなか幸せであります。そんな風に暢気なことを言えているのは二人ともただ気絶しただけで、なんの異常もないと聞いたからである。
ということで、今私はこうやって、マコトくんを観察しているわけだけど……。
「み、ミナトちゃん⁉︎」
彼が飛び起きると同時に頭同士の衝突である。
ああ、本当に頭から星でるんだ……アニメの世界だけじゃないのね……。
「いててててて……」
「み、ミナトちゃん大丈夫⁉︎」
「だ、だいじょ……」
私の視界が奪われていく……。
「ミナトちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん‼︎」
さて、ようやく全員目覚めたところで、
「マコトくん、今になりますが、あの戦闘中の人格変化はなんなんでしょうか‼︎」
すると、みるみると顔が赤くなり始める。今にも噴火しそうだ。わずか数秒で、完熟トマトをはるかに凌ぐ赤さである。また、倒れないか不安になってきたが、少し落ち着いたようで、
「た、戦うときはね、こ、怖いから勇気づけするんだ。そ、そしたらあんな風に……」
いや、変わりすぎでしょ。
「そういうことだったのね、聞いた話とはイメージが全然違ったから、どっかの偽物なんじゃないかと思って、勝負をふっかけてあげたんだけど、あんたが本物ってわけね。」
たしかに、ナナミちゃんの言うとおり私も初めてみたとき、イメージと全然違くてぼろを……じゃなくて、びっくりしたなぁ!
「普段からあの感じにはしないの?」
「た、戦うときだけしか出来ないんだ……なんでだろう……」
なるほど、意識はちゃんとあるなかで覚醒できるわけね。
「それで、ナナミちゃんは、どうするの?」
「ちゃんって言う……今回はあたしの負け。認めるわよーーミナトも、いや、ミナト元帥もあたしを好きに呼びなさい」
なんと、意外と潔いお方でした。
「でも、軍師つっても、私も戦場には立つんだからね!」
まぁ、それは止めても聞かなそうだし、どうこう言う必要はないか。
さて、ではこの辺で、改めて、新ためて彼等の任命としよう!
後日ニホノ大広場にて。
「マコト・ハルネ二等戦士将! 第37代将軍に任命します!」
「は、は、はいっ!(バタッ!)」
やっぱり緊張してたか……。
「ナナミ・アキカゼ一等戦士監! 第37代軍師に任命します!」
「任せなさいっ!(ドカーン!)」
はい、もうその杖封印しましょうね。私がジョーさんに目配せするとどこからともなく現れた部下たちによって幼女は拉致されていった。
舞台裏から聞こえる幹部たちのため息が会場を包み込み、任命式は幕を閉じた。
続
評価、感想よろしくお願いします!




