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第5話 ミナト元帥は面接する!その3

キャラ紹介


ミナト・ナツメ

本作の主人公兼大部分の語り手。ひょんなことから下っ端→元帥になってしまう戦士。身長160センチ。体重45キロ。黒髪ショートボブ。本人曰くザ・平均的な見た目。あらゆる適正値がずば抜けて低い。かなりのオタクで、可愛いキャラクターが大好きな変態。アニメや漫画の見過ぎで心の声がめちゃくちゃ多い。


マコト・ハルネ

二等戦士将。性別不詳の可愛らしさ。身長140センチ。体重28キロ。水色ヘアーのワンレンボブ。恥ずかしがり屋。その可愛らしい見た目とは裏腹にとてつもない戦闘力を秘めている。


ナナミ・アキカゼ

一等戦士監。高飛車な性格の魔法少女。身長145センチ。体重30キロ。金髪で腰のあたりまでのロング。様々なオリジナル魔法を使えるが技名が全部青少年期特有のあの感じ……。


※本作品は現実世界の未来寄りの世界観かつ別世界です。ゆえに登場する事象(用語・単位等)は、現実世界のものと同じ場合が多いです。

※本作品はキャラクターの独白やキャラクターの持つ主観が多い場合がありますので、予めご了承ください。

 面接(軍師の部)


「私は、ナナミ・アキカゼ。インターナショナルアーミーズ随一の魔法使いだっ!」


 ーー気づくと私は彼女を抱きしめていた。


「かっわいい‼︎ 何歳⁉︎ どうやって飛んでるの⁉︎ 魔法⁉︎ 魔法かな……」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎ 急に抱きつくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎ 離せ、離せえぇぇ‼︎」


 見た目は十代前半といったところ。金髪ロングに赤いマントに杖、完璧な魔法少女じゃない‼︎ こんな子がリアルにいるなんて‼︎ 私、感動です。


「み、ミナトちゃん‼︎」 


 マコトくんの声を聞いて我にかえる。


 私が抱きしめていた魔法少女は、目をぐるぐるとさせて床に座り込んでいる。


「あ、ごめんね。つい……」


 すると、今度は後ろの方から


「また! 調子乗ったぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」


 バタッ!


「ええ……」


 なぜこの短時間に目を回して倒れ込んでいる人がこんなに増えたのか……。



「それでは、面接を始めます。じゃあ、ナナミちゃん!」


「馴れ馴れしくちゃんって呼ぶなぁ‼︎」


 怒られた。でも、それもまた可愛い。


 彼女はぷいっと口を尖らせる。あれ、この子誰かに似てるような……。


「質問していいですか?」


 彼女はギロッとした目で睨んできた。


「ひぇっ⁉︎」


 隣でマコト君はさっきからずっと震えっぱなしである。


「まるで、悪魔だよぉ……」


「ん? マコト君どうしたの? なんか言った?」


 ナナミちゃんの睨みもマコトくんの方に向く。


「あんた、なんか言ったかしら?」


「ぼ、僕はなにもい、言ってない!」


 はぁ、と一つため息。右を向けば可愛い男の子前には魔法少女。なんて幸せなの。


「で、なんなの?し、つ、も、んは?」


 危ない危ないまた自己制御が利かなくなるところだった。


 ごほん。


「ナナミ・アキカゼ一等戦士監、軍師になってくれ……」


「いっや‼︎ あたし、将軍がいいもん。軍師なんて、戦いメインじゃないじゃない。あたしは、戦いたいの‼︎」


 そういえば、どちらもマコトくんもナナミちゃんもどちらかと言えば戦闘系だったーー困ったなぁ。どうしよう。


「次の将軍候補は誰なのよ?」


「ここにいる、マコトくんよ。」


「はぁ⁉︎」


 彼女は目を見開いた。さっと瞬間的に移動し、あっちから、こっちから、じろじろと近くからマコトくんを見回す。


 マコトくんは恥ずかしそうに、伏せている。体は正直なようで、耳が真っ赤になっている。


「こんなのより、ぜぇっーたいあたしの方がいいもん!」


 そして、マコトくんの顔の目の前で指を差し、宣言した。


「あんた、あたしと戦いなさい。あたしに勝ったら将軍として認めてあげるわ。そのかわり負けたら、あんたが軍師やるのよ!」


 軍師譲るんだ……。


「ナナミちゃんが負けたらどうするの?」


「ちゃんって言うな! そうね、あたし負ける気がしないから、もし、負けたら軍師やってあげるわ。そしてミナト、あんたにあたしのことナナミちゃんって、呼ばせてあげる。」


 負けても軍師にはなるんだ……。


「いいわよ!そうしましょう!」


「ぼ、僕が戦うんですか⁉︎ ちょっと色々勝手に決められちゃっても……」


「お願いっ! マコトくんっ!」


 こういうときに上目遣いほど役に立つものはない。


「や、やりますっ!(バタッ)」


「ああ……」




 本部第一演習戦闘場にて。


 二人の実力をついに生でみられる。


 ーー戦闘場はかなり強度な魔法結界が張られていて、どんなに強い魔法攻撃を放っても戦闘場外に影響はなく、さらに、本来即死級の魔法を使ってもいわゆるHP1状態で耐える防御魔法を付与された状態で戦えるため、非常に実践的な訓練ができる。


 戦闘訓練を宣言すると両者の頭上にはHPゲージが表示される。これをゼロにした方が勝ちである。

 ただし、確実に死ぬことはないにせよ、痛覚や疲労感が消えることはない。


「だから、私はあまり戦闘訓練はしたくない!」


「き、急にどうした、の?」


「うるさいわね、あたしが今からこいつをぼこぼこにしてやるんだから、ちょっと静かに待ってなさいよ!」


 各自それぞれのスタート位置について向き合う。私はそれを安全な部屋でみる。どっちが勝つかなあ。


 ナナミちゃんはさっきからずっとやる気満々って感じだけれど、マコトくんは相変わらず弱々しいというか、気弱い感じがするから心配。けど、そこが可愛い。




 戦闘開始。


 始まった。早速ナナミちゃんはなにかチャージをしている。風魔法か、初発からどでかいの打ち込んで決めるのかも。


 マコトくんは、ってぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎ 棒立ち⁉︎しかも顔を伏せてるし、前髪が長くて表情がよくみえない。


「棒立ちとは、余裕ねっ! くらえっ! 我が必殺秘奥義魔法、トルネードエクスプロージョン‼︎」


 掛け声とともに戦闘場岩すらも安易と砕く風の渦がマコトくんに向けられる。


「マコトくんっ⁉︎」


 ドカァァァァァァァァン


「どうよっ、あたしの必殺秘奥義は! あんたぐらいは一撃でって……は⁉︎」


 煙たちこもる戦闘場のなか、黒い影と緑の光。


「ま、マコトくん?」


 右手にはその体軀を軽々と超える大きな太刀。さっきまでの弱々しい棒立ちとは違う。その幼さ残る少年の姿からはオーラすら感じられた。


「さっきのが秘奥義?笑わせんな。こっちは古龍を片手で殺ってんだよ。」


 彼のHPゲージは1ミリたりとも減ってはいなかった。


 ナナミちゃんは膝をつく。


「そ、そんな、あんたもしかして本当に……」


 彼は不敵な笑みを浮かべたのち、高々と叫ぶ。


「我が名はマコト・ハルネ。お前のことは俺が狩る!」


 ーー次に瞬きをしたとき、彼の姿が消えた。


 なにも見えなかった。気づけば彼はナナミちゃんの背に立っている。


 彼女は膝をついたその状態から、そのまま倒れた。 


 彼女のHPは0を示していた。


 そして、彼ーーマコト・ハルネは……。


「あぁ、緊張した‼︎ ふぅ、よかったぁ勝てて、怖かったよぉ……あっ、み、み、ミナトちゃーん‼︎ か、か、勝ったよ‼︎」


 可愛げに手を振ってくれたのだった。

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