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第18話 ミナト元帥は優勝したい?その8

キャラ紹介


ミナト・ナツメ

本作の主人公兼大部分の語り手。ひょんなことから下っ端→元帥になってしまう戦士。身長160センチ。体重45キロ。黒髪ショートボブ。本人曰くザ・平均的な見た目。あらゆる適正値がずば抜けて低い。かなりのオタクで、可愛いキャラクターが大好きな変態。アニメや漫画の見過ぎで心の声がめちゃくちゃ多い。


シノン・ソラキ

第36代 インターナショナル・アーミーズ元帥。くじ引き元帥決めの元凶。前例がないような突拍子もない思い付きによる改革で組織を指揮した天才。身長171センチ。体重49キロ。パープルヘアーのポニーテール。細身の絞られた身体。美人。低音ボイス。戦闘能力も組織においてずば抜けているとの噂。


※本作品は現実世界の未来寄りの世界観かつ別世界です。ゆえに登場する事象(用語・単位等)は、現実世界のものと同じ場合が多いです。

※本作品はキャラクターの独白やキャラクターの持つ主観が多い場合がありますので、予めご了承ください。


 人の一生とはあっけないものだ。


 日々に喜怒哀楽が、思い出に残るエピソードが必ずある。しかし人はそれらを忘れるし、仮に覚えていても過去の断片として普段から強く意識することはない。


 走馬灯。人は死ぬ瞬間にそうやって自分の人生を振り返っていくのだそうだ。


 こんな私でもそれなりの、否、とんでもないエピソードがあったはずなのだ。急に元帥にさせられるかもしれない。そして可愛い部下たちに囲まれながらめちゃくちゃな日々を過ごしたかもしれない。そんなエピソードが……。


 そしてそれは決して「かもしれない」ではなく、事実であったはずなのだ。けれど私が意識を失う瞬間に見たのは……。


 ーー爆発ぅ?


 今までのどのエピソードにも引けを取らない光景だけれども。しかしだね、まさか何の感慨もなく殉職するとは思いませんでしたよ。だって、スローモーションにもならなければ走馬灯だって見て……。


 おや? 走馬灯見てないぞ。これワンチャン生きてるとか……。




 生きてた。どのくらい時間が経ったのかは分からないが、しっかりと覚醒した。と同時に鳴り響く爆音と立ち上る煙。一体何が?


 耳元をスッと通り抜ける何か。これは、


「だっ、弾丸⁉」


 これではまるで戦争では⁉


「反乱だっ!」


 声と共に私の貧弱な腰を抱え拉致ったのはシノンさんであった。


「シノンさん! こ、これって」


 彼女は弾や魔法やらを片手に持つ剣で弾きながら答えた。


「さっき言った通りだ! 反乱が起きて今このフィールドだけでなく、本部のあちこちで戦闘が起きている! おそらく前体制の幹部たちだ。私の新元帥を決めるやり方に反発していた連中も大勢いたからな。この大イベントに乗じて私と君を一網打尽ってところだったんだろうが、詰めの甘い……」


 私がシノンさんの一撃を食らうと思ったとき彼女が静止したのはこの異変に気づいたからだったそうだ。


「私に触れられたものは一時的に私の庇護下、簡単に言えばシールドみたいなもので守られる。あの瞬間、私は君に触れてそのシールドもどきを張ったんだ。しかし、デコピンの威力が強すぎて君は飛ばされてしまったが」


 爆発で飛ばされたんじゃなかったんかい!


「じゃ、じゃあ、あの爆発は?」


「プレートだ。私たちが戦っていたあのフィールドに地雷のようなものが埋まっていた。否、地雷なら踏んだ瞬間ドカンだからな、時限爆弾式か、遠隔操作式の爆弾を地雷のように埋めていたんだろう」


 そうこうしているうちに気づくと私たちは元帥室に来ていた。するとシノンさんはよいしょと声を出すと私を通称「元帥チェア」に投げつけた。


「事が終わるまでそこにいてくれ!」


 そう言うとシノンさんはリュックサックと通信端末を投げ、私はそれを顔でしっかりキャッチしたために視界を失ったが、ガチャという音が聞こえたかと思うと、私の視界は本当に現在進行形で失われていることに気がついた。


 明らかにそれは落とし穴。上部に見える光がどんどん小さくなっていく……


「な、なにこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉」


 バタンッ。暗闇は私を吸い込んでいった。


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