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竜のマニ  作者: ぼんにゃん
一章
25/32

禁忌

二十五、禁忌


 ココアの手当を終えたベリータから城の内部についての話を聞くことになった。

身代金誘拐されたシアンは城の2階に閉じ込められているらしい。

怪我がひどいココアをベリータに任せて、マニと師匠はシアンを救出した後に離脱することにした。

「ココアを頼みます」

「はい!!」

師匠が頭を下げるとベリータは力強く何度もうなずいていた。

マニは奪って地面に投げ捨てた扇子をベリータに拾ってあげた。

師匠の頼みなら彼女は聞いてくれるような気がしたからだ。


門を開けて中に入ると広間があった。

天井を見上げると大きなシャンデリアがある。

階段を上って2階に上ろうとすると、爆発音とともにシアンが階段から転がり落ちてきた。

「シアン!」

その姿は傷だらけであった。

2階から背の低い年老いた男が下りてきた。

「このウルピーに逆らうとは許さんぞ」

手には大きな杖を持っており、魔術師のようである。

「強い魔力を感じます。マニ君、気をつけて!」

マニでさえも頭の中に響くような魔力の波動を感じた。

ウルピーの杖から光の玉が多数出現し、マニたちに襲い掛かる。

何とかかわすが攻撃が止まらない。

ちらっと師匠の方を見る。

師匠はバリアをはり、その後ろで何とかシアンが立ち上がり剣を構えていた。

やらないとやられる。

そう悟ったマニは出現させた2本の爪の剣をウルピーの胸元めがけて突き刺した。

しかしその刃は刺さることなく、ウルピーのバリアにはじかれてしまう。

その瞬間、師匠が魔法を発動させる。

魔法陣から生えた蔦がウルピーの右手に巻き付く。

「ぐっ」

傷みでウルピーが顔をしかめる。

「マニ君!」

師匠が叫ぶとマニはもう一度爪の刃を打ち込む。

「炎よ!」

ウルピーが呪文を唱えると杖から火が上がり、蔦を燃やし、爪の剣もバリアではじかれた

蔦に燃え広がった火が師匠に迫る。

火が師匠に届く前に火のついた蔦をシアンが剣で薙ぎ払う。

「よくも手首を痛めてくれたな。お前らもう許さんぞ」

叫んだウルピーはかなり怒っているようである。

彼の足元に複雑な模様の魔法陣が現れた。

その模様の先はどこかへ伸びているようである。

「あれは、禁忌の一つ……数が多い?」

師匠の動揺を感じ取り、マニは嫌な予感がした。

「そこのものかげに隠れている君、早くみなさんを避難させてください!」

師匠の視線の先の階段の裏には一人の白衣の少年が隠れていた。

「ウルピーは貴方たちを魔術の生贄にするつもりです!」

「えっ?はい」

慌てて少年は屋敷の奥へ向かった。

「今から逃げても間に合わん」

ウルピーは笑みを浮かべた。


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