脱出
二十四、脱出
刈り上げの男が出て行った後、縄で縛られてしたシアンは何とか脱出を試みていた。
手下も連れていったらしく、見張りもいない今がチャンスだと思った。
しかしぐるぐる巻きのロープはどうしてもほどけそうになかった。
そこでカーペットの上を這い、男に取り上げられた剣が立てかけてあるクローゼットのそばまで来た。
剣を鞘から出して縄を切ろうと思ったが、身動きができないためどうしようもなかった。
(クソッ)
外が薄桃色に光ったと思うと大きな音と振動がした。
戦闘が起こっているようだが、ここからでは外の様子は見えなかった。
トントンと階段を上る音がした後、ガチャっと部屋の扉が開いた。
(誰だ?)
シアンが扉の方を見ると白衣を着た少年が立っていた。
「レオ様~。今の何の音ですか~?……あれ、誰もいない?」
のんびりした口調が特徴的であった。
「あ~」
少年はシアンを見つけると側に寄ってきた。
「僕はクェンティン。君も~機械作りを手伝うために連れてこられたんだよね~?今忙しくて助かるよ~」
結び目をほどきながら、のんびりとした口調で少年は話を続ける。
縄が解けたシアンは口をふさいでいた布を外し、剣を手に取った。
「俺は機械づくりを手伝わない!あいつより先にダークキャンドルの会を潰さなきゃいけないんだよ!」
そう言ってシアンはクェンティンに剣先を向ける。
「そんな~君強いの~?ウルピー様に怒られる~」
半泣きのクェンティンを置いてシアンは部屋を飛び出した。




