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帰郷 ドラコと二人で我が家へ

帰郷。

ハイとゾークと別れドラコを連れて帰還。

本当は危険だから連れて来たくなかった。

だけどドラコがいないとどうせ父さんは正直に話さないだろうし。

もしそれでも話さなかったらきっとドラコが黙ってないだろう。

何があったのかきちんと父さんの口から聞きたい。


ダンジョン攻略を終え新たな旅に出るまでの僅かな時間をのんびり過ごす予定。

人喰いオオカミではウッド爺と言う大人がいたが今回は子供だけ。

ドラコの協力もあって無事に戻って来れた。

お宝も手に入ってレアアイテムも充分に。これは大成功と言っていいだろう。

何と言っても三人で…… ドラコも含めて四人で攻略できたのは大きい。


「お帰りカズ! どうだったキャンプは? 」

さすがに新たなアトリエ探しすると言えば止められるのでキャンプと言うことに。

寝込んでいた母さんは回復し元通り元気に。後は合成場所があればいい。

なるべく大きいといいんだけど。

その為にもアトリエ探しを続けているがそう簡単には見つからない。

ウッド爺のは使い物になりそうにないしドラコのお勧めもちょっとね……

もうちょっと粘りたい。急いで次の候補地を探すつもり。


最悪ウッド爺かドラコの勧めたアトリエで。

でも両方とも欠点があるんだよな。それが改善されることはないだろうし。

ウッド爺お勧めのアトリエは少人数用で狭い。帰りに寄ったが想像と違った。

家族だけでなく従業員全員が入れる大きなアトリエ希望。

それに適してるのはドラコが勧めてくれた隣家。

最近出て行ってちょうど空いていると言う。

見学はまだもちろんしてないが充分な大きさなのは間違いない。


問題は母さんがすべてを知ってしまうこと。それでも選ぶかと言う話。

後で知られるぐらいなら先に知らせる。

もしドラコの勧めるアトリエに決定したら仕方なくすべて伝えることに。

そうなったらきっと両親は別れることになるだろうな。

最悪な選択はしたくないしさせたくない。

父さんだってきっとドラコの提案を拒否するに決まっている。

ありがたいけどお節介なんだよなドラコは。


「父さんはどこ? 」

どうせ昼間からいつものバーで飲んでるんだろうな。

それともまさかもう復活してるとか? あり得る? だったらいいな。

「父さんだったらソラと一緒にお散歩に出かけてるわよ。

いつも忙しくて相手してあげなかったからですって」

母さんも不思議がっている。父さんがなぜソラにそこまで……

僕ならまだ分かるんだ。父さんの手伝いをしてる訳だから。

急に家族思いで娘思いってのもどうもおかしい。

だったらもっと前からバーに寄らないで一直線に帰るよな。

マローンおばさんがいくら苦手でもかわいいソラのためなら帰って来るだろう?

それを今になって? 父さんは一体何を考えてるんだ?


「そう。じゃあ僕もちょっと出掛けて来るね」

急いで父さんに会って確認しないと。

僕たちの出生の秘密を教えてもらわなくちゃ。

「待ちなさいカズ! 」

「急いでるんだって! 話なら後で…… 」

「いいから。その子は誰? お友だちなの? きちんと紹介しなさい! 」

そう言えばドラコを紹介するのを忘れた……

 

「だからハイだって」

「ハイ君は男の子でしょう? 」

そうだった。ハイもゾークも父さんだけでなく母さんも知ってるんだった。

王子暗殺未遂騒動で二人の話が出たからな。


「ハイ…… じゃなくてゾーク」

「ゾーク君も男の子でしょう? お父さんがつけたんだから」

そうだった。二人とも父さんが名付け親。

それで毎日のようにラボに遊びに来ていれば分かるか。

でもどうにかしないとドラコを紹介できるはずがない。

正直に言えばショックでまた寝込んでしまう。ようやく復活したのにそれは困る。

我が家が終わってしまう。


「ははは…… 母さんは知らないだろうけどゾークは実は女の子なんだ。

いつもゲロを吐いてるからそう見えるけど実はれっきとした女の子」

そんな風に嘘を吐いてみるがふざけないのと怒られる。

こうなってはもう正直に言うしかない。でもどうやって?


「もう急いでるのに! この子はドラコ。ほら自分で自己紹介しろ! 」

どうにかごまかそうとするが無理そう。これ以上はもう何も言えない。

「初めましてお母様。お父様とは何度も。ぜひ次回は皆さんとお会いしたいです」

うわ…… ドラコの奴がおかしなことを言ってる。

なぜ父さんの名を出す。とんでもなく危険じゃないか。

我が家を崩壊させるつもりか? それがドラコの狙いなのか?

どうするんだよ? どうしてくれるんだよ? えええ!

つい焦りからドラコを責める。もちろん声にも行動にも出さない。

ただ態度には出てるのでドラコは気づいてるかも。


「あなたお名前は? 」

母さんはよせばいいのにドラコを問い詰める。そんなことしたらすべてバレる。

うわー! どうして父さんの尻拭いを息子の僕がしなくてはいけないんだ?

「ドラコです。どうぞよろしく」

「まあこれはご丁寧にドラコちゃん。あなたはカズのお友だちなんでしょう? 」

「いえ…… 」

「まさか…… 」

「はい。そうですね」

何がそうなんだ? ドラコは表向きは赤の他人で実際は父さんの娘。

こう言うのを何て言うか知らないけど要するに妹でいいだろう。

「まあ! 」

ドラコがはっきりしないから僕の恋人にされたじゃないか。

ただの妹なのに。どうしてこうなるんだ?


「私たちはこれで」

きっとドラコは父さんから僕たち家族のことを聞かされてるんだろうな。

「それじゃ僕たち急ぐから」

「はいはい。暗くなる前に帰るのよ」

急いで父さんを探すとしよう。


まずはマローンおばさんに話を聞く。

「あー裏の道を二人で楽しそうに。近くの広場にでも行ったんじゃないの? 」

まるで隣家を監視してるようなマローンおばさん。

お土産の洞窟まんじゅうを渡す。一応はハイキングに行ったことになってるから。


とにかく広場へ行ってみるか。


                 続く

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