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2-2

 彼女への告白を終えた私は、昨日九条アカリの部屋に侵入して盗んだ携帯で、九条アカリの家に電話をする。

 たった今、携帯を拾ったので近くに居るのなら合流しませんかと申し出ると、九条アカリは殆ど迷うことなく了承した。

 九条アカリの行動パターンは既にリサーチ済みであり、昨日の行動も全部把握していたので、説得力のある場所で拾ったと証言する事が出来ていたのが大きな理由でしょう。

 左腕の時計に目を遣ると、現在時刻は朝の午前九時十分。

 今日は休日という事もあり、三十分後に会う事が決まった。すでに準備は済ませてあるので、もちろん問題はない。

 殺害は私がする予定だけど、攫うのはお金で用意した人たちの仕事だ。

 主人が死んだ事で手に入った資産は、私の選択肢を大幅に増やしてくれていた。

 特に大きかったのは、彼の御両親が遺産だ。郊外に建てられた別荘は人が殆ど来ないから色々な悪さが出来たし、悪い人達との間にあった繋がりは、私に多くの道具を齎してくれた。

 生きていた頃は、正直何の感情も抱けなかった彼等だけど、今は本当に感謝している。

 全てが欲しいという気持ちを抑えられなくなった日から、今日までの約一年、長いようで短い日々だった。

 残る工程は僅か。

 私は人生最良のこの日を噛みしめながら、彼等と合流する予定の別荘に向かって車を走らせる。

 ……それにしても、今日はずいぶんと酔っ払いが多い。

 流れる景色の中、いたるところで潰れて眠っている人たちを前に、私は少しだけざわつきのようなものを覚えた。

 けれど、窓に付着した雪を前に、そんな不安も消し飛ぶ。

 だってクリスマスの日に雪が降ったのだ。全部が上手くいく気がした。こんなに素敵な祝福を前に、くだらないことに神経を割く必要なんてどこにもない。

「本当、今日は素敵な日になりそうですね」

 そう呟き、私はアクセルを踏む力を少しだけ強めた。


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