第05話診断ターイム!
転移したシェラはまず、フォンデュの発見時の状況を聞いた。
「空晴さん、フォンデュさんを見つけた時のこと、詳しく聞かせてくださいません?」
「いい よ」
「まず フォンデュ いた」
「で、その時の状況はどうだったのですか?」
「フォンデュ 倒れてた ボスも 一緒 いた」
「フォンデュさんはボスを捕まえた、ということなのかしら?」
「ボス しん でた」
「…一応、もう一回よろしいかしら」
「フォンデュ ボス ころし てた」
流石のシェラも動揺した、先程まで普通の女の子であったはずだ。確かに能力者になった疑惑があるとはいえ、いきなりそんなことができるだろうか…
「フォンデュさんが…やったんですわよね?」
「うん」
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フォンデュは、医務室で寝かされていた。フォンデュの側に座っているのは相立。相立は、空晴の目撃情報を受け、考えていた。
「フォンデュの能力はどれほどのものなんだ…」
あまりにも強力な能力。
能力者は、一人一人能力が違う。
その中には、建物を軽々と破壊するものや、空間を掌握するものなど、強力な能力も数多存在する。
フォンデュの能力も、とても強力だ、制御できなければ、日常生活に支障をきたすレベルで…
「こんなに考えても仕方ないな…」
相立は気持ちを切り替える。確実に能力者だと分かった今、もっと手っ取り早い方法がある。
しばらくすると、シェラが医務室に訪れた。
「相立さん、フォンデュさんの様子はどうかしら」 「寝ているな、目立った外傷もないし、ただ寝ているだけだろう」
「では、フォンデュさんの能力の件、どうしますの?」
「アイツに見てもらう」
「なるほど、名案ですわね」
シェラと相立は、医務室で、ある人物を、待つことにした。
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しばらくすると、医務室のドアが叩かれた音がした。 「来たか…入っていいぞ」
相立は、ドアの向こうの人物に、入るように促した。 するとゆっくりとドアが開き…現れたのは女だった。 茶髪で、暑そうなコートと、虫眼鏡を持った女。 その女はドアを開き、医務室に入ると、
「パンパカパーン!救世主ちなっちゃんの登場だよー!」
騒がしく入ってきた彼女は千夏。鑑定の能力を持っている。彼女の能力は能力者のみに作用し、行使することで、能力者の能力や、名前、種族など、能力者の詳細なことがわかる。
「千夏…ここは医務室だ、怪我人がいるんだから少しは静かにしろ」
「あっ!ごめんごめん!んで、そんなことよりこの子がフォンデュちゃん?」
千夏は医務室で寝ているフォンデュを指差す。
「あぁ、そいつがフォンデュだ」
「おけおけ!ちなっちゃんに任せんしゃい!」
そう言うと、千夏はせかせかと準備を始める。以前、その準備は何か能力の発動に必要なのか、聞いたことがあった。千夏曰く、ないないない!ムードムード!
…らしい
千夏は最後に虫眼鏡を取り出し、準備を終えた
「じゃあいっくよー!診断ターイム、スタート!」
千夏はそう言うと、虫眼鏡越しにフォンデュを覗く。これも雰囲気作りの一環のようだ。
「ふむふむ、ふむふむふむ」
千夏は動き回りながらフォンデュの全身をじっくり見ると、おもむろに口を開いた。
「診断結果!はっぴょーう!」
「まずまず、お名前、フォンデュ・デ・マフィンちゃん!年齢は16歳、性別は女、種族は…半吸血鬼!」
「!?…千夏、一応もう一度言ってくれないか」
「お名前フォンデュちゃん、年齢16歳性別女種族半吸血鬼!これでいい?」
「あぁ、ありがとう…」
能力者に覚醒したものが、それと同時に別種族の血を覚醒させるケースは稀にある。しかし、吸血鬼などと言う種族は、今まで確認されたことがない、初めて聞く種族である。
「次行くよ?」
「あぁ、分かった」
「さてさて続いて!能力!能力名は《血統能力》吸血鬼フェーズⅠ」
「フェーズI?どう言うことだ?」
「どーいうことでしょー!」
「まだ未完成…と言うことか?」
「ザッツライト!その通り!」
千夏は続けて指を2本立てる
「フェーズIで出来るとこは2つ〜!」
「生命力を奪う!アーンド、その奪った生命力を蓄える!」
すると先程まで、医務室で千夏達の会話を傍観していたシェラが突然口を開けた。
「つまり、あの違法能力者のボスは、生命力を奪われ、死んだ、と言うことかしら?」
「その通り!その時は、多分能力が過剰に暴走してたみたいだねー!今は、結構安定してる。多分フォンデュちゃんの任意で能力のオンオフは可能だと思うよ〜!」
「そうか…」
ひとまずは安心だ…
相立は、ため息を吐いた。




