第02話”多分”確定
意識がはっきりとしていき、目が冴えてくる。
知らない天井に知らない部屋…そして知らない男…
「ここ…どこですの?」
起きたばかりのぼんやりとした頭で、思考する。
「まさか…誘拐ですの!?」
「違う」
見知らぬ男はハッキリと否定しながら、フォンデュが寝ている場所のすぐそばにあった椅子に座る。
白衣姿の男は椅子に座ると、足を組み、話を始める。
「ここは能力者達が集まる拠点…その医務室だ、お前がスライムの残骸のすぐそばで倒れていたところを、俺がここに連れてきた。」
「なるほど、わたくし気絶してしまったのね…」
ようやく状況が整理できてきた…自分はスライムに襲われる前に気絶してしまった。それを誰かが助けてくれたのだろう。
「そして…話を聞くに、わたくしを助けてくださったのは貴方…ですわね!」
「いや、俺じゃないぞ。なんなら現場見た感じお前が倒した感じだぞ?多分、お前能力が覚醒したんじゃないか?」
「わたくしに?…」
「”多分”な」
自分に能力が覚醒した?そんなことがあるのだろうか…
「で!だ。”多分”能力が覚醒したお前は、その確認の為に、やってもらわなきゃいけないことがある。」
「待ちなさい!?わたくしに拒否権はありませんの!?」
「すまんがない」
自分の意思を置き去りにどんどん進んでいく話に、全くもってついていけていない…がそんなことお構いなしに話が進んでいく
「これから、お前には能力が覚醒したかの確認を兼ねて、何回か能力者の仕事に同行してもらう。」
「…もういいですわ。今この場にわたくしの人権は皆無なのがわかりましたわ」
「そうか、そりゃよかった」
男は淡々と説明を済ませて行く。
これは国が決めてることだとか、同行する時の身の安全は保証するだとか…長すぎて一部忘れてしまったがまぁそんなとこだろう。
「あ、そういや自己紹介がまだだったな。俺の名前は、相立玲人。一応能力者だ」
「相立さん…わたくしはフォンデュ・デ・マフィンですわ、よろしくお願いします」
2人が自己紹介を終える。
だがフォンデュは一つ言いたいことがあった。
「能力者に同行すると言われても…わたくし高校生ですのよ?一般の」
「まぁ”多分”能力が覚醒した時点で、一般では居られない、諦めろ」
とても…とても雑な回答であった
「流石にそれで納得出来るわけありませんわよね!?」
「そんなこと言われてもなぁ…」
相立は少し困った顔をするが、すぐまた向き直り
「能力が覚醒した疑惑があるやつの能力の確認と、詳しい調査は義務…とマニュアルにも書いているんだ、それで納得してくれないか?」
マニュアル…ルールとして決まっているなら仕方がないのかもしれない、だが、一般の高校生の自分に、いきなり同行しろと言われても、ついていけない。
「まぁ安心しろ、いきなりバチバチに戦わせるつもりはない」
「そうですの?」
「今の所はな」
「ハッキリしてくださいません!?」
フォンデュがツッコミを入れてすぐ、部屋の外から声が聞こえてくる
「…またあいつか」
相立はその声を聞くと、顔をしかめる。
次の瞬間、物凄い爆音と共に扉が勢いよく吹っ飛んで行く
「へいへいへいへい!あっちゃんよぉ!」
扉があった場所には、ヤンキーのような口調の男がいた。
「暴漢が来ましたわ〜!?」
能力者の待遇:
能力者達は、その功績によって給料などが変動する。
最低でも年収700万はかたい。
能力者達の中には、チームを組んで共同で活動している者も少なくない。




