18.カオスな生徒会
「と、言うわけで…一通りの自己紹介が終わったわけですが。ここまでで誰か何かあります?」
凛堂先輩が毅然とした態度で言う。
「歩友ちゃん!仕事なんだけど」
「挙手を!…発言するなら挙手してからにしてください。蛍」
蛍先輩はむぅ〜とむくれた様子を見せたが、素直にはいッと手を上げた。
「どうぞ、蛍」
「仕事の話なのですがッ!ぜひ私のもとで一緒に残業を減らすお手伝いをして下さいッ!!」
「え?」
するとまた手が上がる。
「ぜひわたくしのところにきて欲しいですわ。それに広報の知識やテクニックは身につけて損はないかと」
「へ??」
さらにまたまた手が上がった。
「せっかく新しい一年生の生徒会役員が入って来てくれたのですよ?まずは私としのの二人でいろいろ説明します。それにしのが選んだ人ってだけでも気になりますし!」
ね、しの?と鏡さんがおそらくほぼ確実に事前に相談していないであろう唐突な提案のキラーパスをシノに投げていた。
「そうですね。同学年ということもありますし、僕たちと一緒に仕事をするというのも決して悪い提案ではないかと。それに僕が引き入れた人員でもありますから」
(シノよく拾ったな〜今の球)
当事者のはずの私が何故か最も人ごとのように感じていた。
ていうかどんだけ人手が足りてないんだ生徒会…。
普通だったら新しい生徒会役員が物珍しいのかなと思っただろうが、これだけ不穏なワードを聞いてからでは流石に現実を見るしかなかった。
…すごく見たくないけど。
「あぁ…皆さんには大変申し訳ありませんが。歩友さんは最初私のところで一緒に仕事してもらいますよ」
凛堂先輩があっさりと告げた。
『えぇ〜!?』
そこまで私という労働力に執着するとは…生徒会の人がオーバーリアクションなのか本当にあちらこちらで深刻な人手不足が発生しているのか…できれば前者であって欲しい…いやどっちも嫌だな。
「私の仕事はみんなに適切な仕事を振り分けること。私のところで先に一緒に仕事をすれば、みんなの仕事内容もある程度把握してからできるわけだし、取り敢えずは私のところで一緒に仕事を捌いてもらって…それから仕事の流れに沿ってみんなのところを回ってもらう形になるかしらね。名前をつけるなら"生徒会研修"ってところかしら」
「えぇっと…つまりどゆこと??」
蛍先輩がおかっぱ頭を傾げ、アホ毛で器用にクエスチョンマークを作る。
……クエスチョンマークを作る!?
「あゆは転校してきたところだから…初めて見たのかな?ほたる先輩のアホ毛は、ほたる先輩の感情と直結しててね。表情と一緒にころころ変わるからほたる先輩はいつの間にか生徒会のマスコット的立ち位置になってたんだよね〜」
「そ、そうなんだ…そうなんだ??」
うん。もう気にするのはやめよう。疑問がどんどん溢れてきて尽きなすぎる。誰かも気にしたら負けって言ってたよ。
「要はそこの新生徒会役員の取り合いをわざわざしなくても仕事と一緒に勝手に来るってことだろ」
数間先輩がハァとこれみよがしにため息をついた。
「ば、バカにするな、です!!爽はイジワル!なのです!!」
「別に幼女をいじめて楽しむ趣味はねぇよ」
「よ、ようじょ…!?」
鏡さんの言った通り、蛍先輩がぷるぷる震えているのに合わせてアホ毛もぷるぷる踊っている。
「全く……相変わらず仲がいいなぁ二人とも」
『どこが!?」です!』
頓珍漢な綾目先輩の発言に、みんなの声が被ったのだった。
お知らせです。
タイトルとあらすじを変更しました。
大きく変わっていますが、物語の内容自体に変更はありませんのでご安心ください。
急な変更で驚かれた方もいるかもしれませんが、今後もより良くするために試行錯誤していきたいと思っています。
引き続きこの作品をよろしくお願いします!




