表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/338

第七十五回

『なんでしょう?』

「んっ? いや、ついグルリと回してしまったんだ。他意はない」

『そうでしたか。なんだ、霊界の野暮用を蹴って来たんですが…』

「野暮用?! …そんなの、あるんだ」

『はい、まあ…』

 幽霊平林は、やや沈んだ声で云った。

「どうかしたの?」

『ええ、まあ…』

「まあ、ばかりだね、君は。ちょぃと急いでるから、あとから聞くよ」

 上山の足はスタスタと地を歩んで進み、幽霊平林はスゥ~っと流れ動く。もちろん、上山の横にピッタリと付いている。

 社長室に上山が入ると、田丸が今か今かと待っていた。幽霊平林も壁からスゥ~っと透過して中へ入った。

「おお、上山君、来てくれたか。すまんな…」

「なんの、ご用でしょうか?」

「いや、用じゃないんだ。忙しいなら、いつでもいいと思っていたんだが…」

「はあ、そうでしたか…」

「ただの話なんだよ、君を呼んだのは」

「どんな話ですか?」

「いや、それがなあ…。いつやら君が云っていた平林君のことだよ。どうも気になってなあ。それも今日、ふと想い出してさ」

「ああ、あの話でしたか…」

 上山は冷静に話すことに努めた。上山の見えるところに幽霊平林はプカリプカリと宙に浮かんでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ