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第四十三回

 まあ、誰もいなくなれば、上山も話すことは可能なのだが…。

『この機械、僕を感知してんですねぇ~。レトロにしては大したもんだ。作ったのはつくだ教授だとか話されてましたが、かなりのお方のようですねえ…』

「そうだなあ。私も、そう思うよ、大したもんだ」

 上山も口先だけではなく、真に大した機械だと思っていた。

『霊力を感知する機械って、よ~く考えりゃ、これってノーベル賞ものなんじゃないですか? 課長』

「うんっ! 確かに君が云うとおりだな…」

 上山は納得して返した。

『なら、田丸工業で目玉商品にすりゃどうなんでしょうねぇ~。もちろん、特許なんかも含めてですが…』

「そうだな。上手くいけばな。なにせ、教授はアレだからな…」

『はあ、それはまあ、そうですが…』

 二人が、ブツブツ話していると、滑川なめかわ教授がトイレから戻ってきた。

「…なんか今、話し声がしておったぞ。君の声か?」

「いえ! 教授の気のせいでしょう。何も話してません」

「そうかあ? 確かに話し声がしたんだが。…まあ、いい。相手もおらんのに、話をする訳がないな、ははは…。ちょっと疲れてるのかも知れん。今日はこの辺でやめるとするか。倒れたら元も子もないからなあ。ああ…、くのを忘れていた。君、何か変わったことはなかったか?」

「いえ、先ほどの状態のままです…」

 二人の前の機械は、不気味なオレンジ色の点滅とVUメーター針の振りをまだ続けていた。教授は、電源スイッチをOFFにした。

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