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第三十七回

「いったい、誰からそんな情報を入手したというのかのう?」

「はあ…、まあ風のうわさを耳にした、とでも申しますか…」

「風の噂なあ…。どうも腑に落ちんわい。まあ、百歩譲ってこの研究を、どうしたいというんだ!」

「どうするも、こうするも…、一度、先生の研究所を見学させて戴き、研究のご様子などをお見せ下されば、それで結構でございます、はい!」

「なにっ! 見るだげよいというのか。君の会社は、いったい何を考えとるんだ! …まあ、君に怒っても仕方ないことだが…。それに、見学するだけならなあ…、別に構わんが。…ただし、君だけにしてくれんか。他の者は、というより、二名以上は駄目だぞ!」

「はい、分かりました。ありがとうございます。改めて、日時につきましては、お電話を差し上げますので…」

 教授の後ろで一生懸命、霊気を送る幽霊平林は、やったとばかりにイエ~イ! と云ってVサインをした。むろん、教授は、その声も仕草も見聞きしてはいない。

 上山が電話を切るやいなや、幽霊平林は研究室から上山の自宅へとVサイン姿のまま瞬間移動した。

『課長! 上手くいったじゃないですか。あとは課長の腕次第ですね』

 蒼白く笑う幽霊平林の頭部にガス燃焼の炎のような青火がポワ~ンと丸く浮かんだ。

「なんだか頭に浮いとるぞ、君」

『はい、どうも一定限度の興奮を超えると出るようです』

「出るって君、それは他人にも見えるんだろ? 君にすりゃ、気づかれるから危険じゃないか?」

『ははは…、心配しないで下さい。青火だけで、僕の姿は全然、見えませんから…』

「そういう問題じゃないだろ? 私の近くで青火が突然、浮かべば、他の者が私を避けるようになるだろうが」

『はあ…それは、まあそうですが、課長の前では、興奮しないようにしますから、ご安心を』

 幽霊平林は、ふたたび陰気に笑った。

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