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三章 第二十六回

『安心して下さい、課長。今の状態は霊界司様のご命令で霊界番人様がなされたことのようです。念力を解けば、すぐ元へ戻ると申されております』

「なんだ、そうか…。それを聞いて少し安心したぞ。しかし、なぜそんなことを?」

『はい。今、いてみます』

たずねずとも、聞こえておるわ。知れたことじゃ。その方達がしようとしておることを止めるためよ』

『えっ? そんなこともご存知なのですか?』

『至極、当然の話よ。いつぞやも申したであろうが。儂に不可能なことは、何一つとしてないと…』

 霊界番人の声が、幽霊平林の耳に厳かに流れた。

「なんだって?」

『僕と課長が、これからしようとしていることを止めるためだって云われます』

「これから私と君がしようとしていること? …って、独裁者と温暖化のことだな…」

『そうよ。この上山という男には分からんだろうが、それをなすことは、この星を死滅させることになるゆえ、止めたのよ』

『…と、申されますと?』

『まだ分からぬか。如意の筆には荘厳な霊力が宿っておると申したではないか。その筆は、すべてが可能となるのじゃ。よって、正しく使えば陽となるが、誤れば陰となる。すなわち、その陰は、この星の死滅よ。死滅は人間ばかりか地球上に息づく全生命の絶滅を意味する』

「なんて云ってんだ? いや、云っておられるんだ?」

『僕にも訳は分かりませんが、お話では地球の危機となるようです。この筆を使えば…』

 幽霊平林は胸元にした如意の筆を指先で引き抜くと、上山の方へ示した。それを見て、「なるほどなあ…」と上山は、すぐひと言、返した。

『どうします、課長。方針転換しますか?』

「しますか? って、せざるを得んだろう、君。このままじゃ、私はどうなるんだ」

 上山は不満げに幽霊平林を見た。

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