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第二十四回

「はあ…。本当のところを云いますと…。やはり、社長がお信じになられるかどうか分からないのですが…」

「やはり、三角頭巾をつけた平林君が…」

「はい…、見えるんです」

「平林君が死んで、かれこれ、もう半年近くになるなあ…」

「はい…」

「で、今日は、どうなの?」

 機嫌がいいせいか、田丸は終始、穏やかである。

「はあ、今日もおります」

「おりますって…、見えるってことだな?」

「はい、まあ…」

 上山は恐る恐る云った。

「なにも君が出鱈目を云っておると決めつけてる訳じゃないが、どうもねえ…」

「はあ、それはごもっともです。なにせ、他の方には見えないんですから。私の方がどうかしていると云われても仕方ない話です」

「…うん、そうだね。そうなるんだが…、もしだ、もしだよ、もし君の云っていることが本当で、現実にその死んだ平林君がここにいると、なにか証明するようなことは出来んかね?」

 幽霊平林は、いつの間にかスゥ~っと移動して、長椅子に座る上山の右隣で胡坐あぐらをかいていた。田丸の言葉に何を思ったのか、その幽霊平林は、テーブル上に立ったボールペン立てのボールペンを、やんわり引き抜くとテーブルへ落とした。ほんの微かな音とともに、ボールペンは机上に転がった。二人の視線が一瞬、その転がったボールペンへ注がれた。

「こんなことって…あるんだなあ」

「この平林君がしたことです…」

 上山は隣で胡坐をかく平林を、左手指でさし示した。

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