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二章 第百三回

「まあ、私も瞬間的に、それで行けるって分かっただけでもいいんだがな。…行けるってのも妙だな、ははは…」

 上山は如意の筆を指さして、小さく笑った。

『ええ、まあ、そうですね…』

 幽霊平林も素直にうなずいて、フワリと上山に少し近づいた。

「じゃあ、さっそく内容を吟味しよう。対象は地球上のすべての国で、内容は取りえず発生している内乱や紛争。で、それらの国内で、争おうとしている国民の発想を、すべて消去フォーマットする。まずは、これでどうだ!」

『いいんじゃないでしょうか。効果が出れば、銃器を手にして戦闘している兵士が、一瞬にして、手にしている恐ろしい武器に驚愕し、自ら投げ捨てる。そればかりか、自分が今まで何をしていたのかを、すべて忘れる、となります』

「おお、いい! それで、いいぞ!」

 上山はテンションを高めて興奮しだした。課長、そんなに興奮されないでもいいでしょ、とは云えず、幽霊平林は付き合って陰気な愛想笑いを浮かべた。

『僕も念じてみるまでは、そんな上手くいくか、半信半疑なんですがね』

「いや、そりゃ霊界のお偉方が無限にして無上とおっしゃるんだから、間違いなかろう」

『ええ、それは、そうなんですがね…』

 幽霊平林は今一つ、自信を欠いていた。

「だったら、問題は、なかろう。どれどれ、落ちついたら、ひとつ念じちゃくれないか」

『えっ! 今ですか?』

「何か不都合でも、あるのかな?」

『いえ、そういう訳でもないんですが…。心の準備もありますから、少し待って下さい。えーと、①は地球上のすべての国、②は発生している内乱や紛争、③は①②の発想をすべて消去すると…。でしたね?』

「そうそう。…私はこれ、洗ってるから…」

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