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第百十一回

「ここだけの話なんですが、どうもゴーステンの影響なんじゃないかと…」

「だって、他の助手の方は大丈夫なんでしょ?」

「それなんですがね。実は、上山さんとお会いしたこの前、お帰りになってからゴーステンを少しいじくったんですよ」

「はあ…。でも、それだって他の助手の方々は毎日、弄ってらしゃるじゃないですか。それがなぜ、先生だけ?」

「ええ、それはまあ、そうなんですがね。あの日は弄った、というだけじゃなく、配合から入りましたもので…」

「配合とは?」

「ええ、ゴーステンを作る配合なんですが…」

「作る配合というと、製造工程ですか?」

「ええ…」

「そんなことって、法律には触れないんですか?」

「はい。人骨と云いましても、人骨そのものじゃなく、お寺さんで無縁仏になられた方の骨粉が含まれたお墓の土なんですよ」

「ということは、墓地管理をされておられるお寺さんの了解をとって、ってことなんですね?」

「はい。なんか、怖いことをしているように誤解されたようですね」

「いや、そんなこともないんですが…」

「ははは…、失礼しました」

「それより教授、お見かけしたところ、至って元気そうじゃないですか」

「ええ…。だから妙なんですよ、上山さん」

 つくだ教授はベッドの上に横たわりながら、小さく笑った。

「どう、お悪いんです? お見かけしたところ、具合が悪そうには思えませんが…」

「ええ、そうなんです。別にコレッ! っていうことじゃないんですが、どうも体全体が虚脱感で覆われ、力が出ないといいますか…。早い話、豆腐かコンニャク状態です、ははは…」

 佃教授は顔で笑わず、情けなそうな声で笑った。

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