コミカライズ更新告知SS
77-1話 77-2話(先行)公開です!
また旅芸人達がやってきた。
ペイジン商会が気を利かせて雇ってくれた、ティロー・アン達の仲間だが初めて見る者達。
座長は長く黒い毛を持つ犬人族、作劇家は艷やかな黒い毛を持つ犬人族。
猫人、フロッグマン、リザードマンと呼ばれる獣人もいて、総勢100人以上の大規模な旅芸人達だ。
その目的は、私を主題とした演劇を披露することで、これもペイジン達が計画してくれたことらしい。
すっかりと獣人国でも知られるようになったメーアバダル領だが、全ての獣人国民に知れ渡っている訳ではない。
そんな状態だと当たり前のようにデマが出回るとかで、それを信じてしまう者もいるらしい。
これでは折角の友好関係にヒビが入ると考えたペイジン達が、私達の紹介をするための演劇を考え出してくれたらしい。
熊人族が演じる私に、鳥人族が演じるアルナー。
種族は全くという程に違うのだが、それでもカツラを被り、毛を染めることで化粧とし、しっかりとした衣装と演技で違和感なく演じているようで、最初は獣人が演じるのかと訝しがっていた村人達も、一度見てからは気にすることなく楽しんでいるようだ。
全12回、ペイジンや関所の領民達の話、それとユンボのコミックを元に作り上げたその演劇はすっかりと大人気となっていて、関所で働いている者達が休暇をとってまで見に来る程となっている。
そんな演劇の最前席には、常にユンボの姿がある。
誰よりも夢中になって、目を輝かせて楽しんでいる。
時たま同じ内容が披露されることもあるのだが、それでもお構いなし、ユンボの姿を見ないことはない。
様々な道具や、背景を描いた大板なんかを使って、時には仕掛け、時には魔法を駆使して、楽器で演奏までして盛り上げて……まぁ、夢中になる気持ちも分かる。
更には観覧中に楽しむための菓子や料理、飲み物を作る者達もいて……主な収益はそちらになるらしい。
演劇で夢中にさせて、驚かせ笑わせ泣かせて、腹をすかせ喉を乾かし、そこに出来たてのものを振る舞えば誰もが買ってしまうと、そういうことらしい。
そして今日もまた演劇が終わりに近づき……舞台裏の竈から良い香りが漂ってくる。
すると誰もが財布を取り出して、ユンボもまた金貨入りの革袋を持ち上げる。
そうして場は一気に盛り上がり……演劇と終わりに皆が一斉に、笑顔で運ばれてきた料理へと殺到するのだった。
お読みいただきありがとうございました。
アニメ放送にも絡めた内容となっております






