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領民0人スタートの辺境領主様 外伝集  作者: ふーろう/風楼


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コミカライズ更新告知SS

75-2話 76-1話(先読み)公開です!!



 ある日のこと。


 ユンボが村の中を散歩していると、まずモントの姿を見かける。


 義足を鳴らしドスドスと、何かから逃げるように歩いていく。


 普段は関所で働いているモントを見かけることは珍しく、更にモントがそんな風に焦ることも珍しく、何事だろうとユンボが首を傾げていると、そこに洞人族のサナトが鉄製のブーツか何かを手に駆けてくる。


「ほら! こっちの方が良い義足だから! 可動式でバネを仕込んであるからショックを吸収してくれる!

 滑らかに動いて歩く時も走る時も一切負担にならないんだ!

 どうだ! 凄いだろ! 洞人族特製だ!!!」


 と、そんな声を上げながら。


 それを受けてモントは、


「うるせぇ!!! このままで十分だ! そんな訳分からねぇもんはいらねぇ!!」


 と、返し、すぐさままた逃げていく。


 モントの足は決して遅くない。


 義足ながらしっかりと修練しているがために、犬人族にだって負けていないと自負する程度の速さだ。


 一方で洞人族の足は決定的に遅い、ドスドスと重く大きな音を上げて、実際に重いその体重もあって、地面に足がめり込んでいるかのような遅さとなっている。


「なんだったらよ、刃が出てくるとか、矢が飛び出すとか、たかーーくジャンプ出来るとか、色々仕込んでやるからよ、使ってみてくれよ! 

 絶対気に入るからよ!! 洞人族のこだわりを見てくれよ!!」


 と、サナト。


「こだわりも技術も否定しねぇが、普通でいいんだ普通で、こっちは普通の義足が気に入ってんだ!!

 それとだ、そんなおもしろ訳分からんことが出来るんなら、義足じゃなくて武器でやれ!

 普通にそういう武器を作れ!! なんで義足に仕込むんだ、義足に!!」


 と、モント。


「分かってねぇなぁ、ロマンだろうが!

 普通はありえないはずのことをやるからロマンがあるんだろうが! 暗器としたって上等で、いざという時には助けられるはずだぜ!!」


「んなこと繰り返してたら義足見た瞬間に没収されるようになっちまうわ!?

 普通に武器でやれっての!!!」


 そんな声を張り上げながら二人はどこまでも追いかけっこを続けていく。


 そんな様子をしばらく見ていたユンボは、手にしていた紙束を構えて、逃げ回るモントと必死に追いかけるサナトの表情を描き取っていく。

 

 義足どうこうよりも、その顔が面白いなとニヤつきながら。


 結果、モントとサナト、両方からの攻撃を受けることになるのだが、その時が来るまでユンボは楽しげに、二人の顔を描き続けるのだった。


お読みいただきありがとうございました。


モントも加わって濃厚になってきましたな!

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― 新着の感想 ―
隠し武器を仕込みたい技師×武器ロマンを理解する装着者のコンボだと結局筋肉こそ至高の鎧ってことに行き着くみたいですよね。 鋼の錬金術師にしても攻殻機動隊にしてもベルセルクにしても銃夢にしても、悪役のギミ…
『鋼の錬金術師』で同じ事やってましたね(笑) 技師「ミサイル仕込もうぜ!」 使用者「ご遠慮します!」 脳波、神経信号を使った高度な鉄製可動義足ってそれだけでロボットだから武器の詰め込みも機構的に可能だ…
ニコニコでコミカライズ更新が来てなくて単行本で最新話を読みました・・・
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