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領民0人スタートの辺境領主様 外伝集  作者: ふーろう/風楼


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コミカライズ更新告知SS

本日74-2話 75-1話(先読み)更新!



 領民が増える日々の中で、領民の証である首飾りを作る時間も自然に増えていった。


 毎日それなりの時間がかかることになるが、何度も何度も繰り返していれば慣れるもので、特に苦でもなく、いつの頃からかすっかりと日課となっていた。


「ディアスは結構器用だよな」


 ある日のこと、自分達のユルトでいつものように作業をしていると、アルナーがそんな声をかけてくる。


「服を作れるアルナー達には負けるが……まぁ、それなりだな。

 子供の頃は自分達で服を直す必要があったし、最低限のことは出来るつもりだ」


「服も結局は慣れだが……ディアスのゴツゴツした手では針が持ちにくいのは確かだろうな。

 それでもそれだけの細工が出来るなら上等なものだ。

 ……それだけ器用で他の武器を扱えなかったのか?」


「うーん……他の武器はどうしても難しくてなぁ。

 ただ振るうだけならまだなんとかなるが、鎧を相手にする場合はこうするとか、剣と戦う時、槍と戦う時で構えが違うとか、色々と面倒なんだよ。

 剣で打ち合った際も、やれ勢いを殺せとか剣を絡め取れとか、あーだこーだとなぁ」


「それが剣だと思うが……。

 まぁ、確かにディアスは戦闘中にあれこれ考える方ではないか。

 それでもちゃんと仕事は出来ているし、特に問題もないのだからそれで良いのかもしれないな」


「私もそう思う。

 戦斧を愛用の武器にしていなかったら、あの戦斧を拾うこともなかったんだろうし、これで良かったんだろうな」


 と、私がそう言うとアルナーはうんうんと頷いて、それから針を通していた布をバサリと振るう。


 それは作りかけのシャツで……いつ作り始めたものだったか、もう完成まで後少しという所まで来ている。


 本当に器用と言うか、仕事が丁寧と言うか……こうやってどんどん服を作り出すのだから凄いものだ。


「……そう言えばディアス、あの戦斧、ただ戦斧と呼ぶのではなく名前をつけてみてはどうだ?

 他の戦斧と混同してしまうだろう? あれは大メーアのような神々の力が込められた品なのだろう?

 ならそれなりの名前で呼ぶべきではないのか?」


 と、そう言われて私は壁に立てかけてある戦斧を見やる。


 ……名前、名前か。


 そんなこと考えたこともなかったな……と、頭を悩ませていると、ユルトの入口から犬人族のユンボが勢い良く入ってきて、文字の書かれた紙をこちらに見せつけてくる。


『超究神竜殺戦斧』

 

 私とアルナーはそれを見てしばし沈黙し……それからそれぞれ自分の手元に視線を戻し、首飾り作りやシャツ作りを再開させる。


 それを見てかユンボは、私たちの目の前にやってきたり、作業する手の上に紙を置いたりしてくるが……私とアルナーはそれを無視し続け、いつにない集中力でそれぞれの制作物を見事な完成度で作り上げるのだった。



お読みいただきありがとうございました。


皆が大活躍です!

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― 新着の感想 ―
我が意を得たりー?と、提示した仮名がやたら気に入らない2人による 全力スルーがらしいよなぁ^_^
健国王の神器としての名前を失伝して・・・てか、それだと気づいて無い状況なんだっけ?
滅殺竜斧
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